取材を待つ「受け身の広報」から
自らメディアへ効果的な
アプローチができるまでに成長
「日本の製造現場を元気にする」というビジョンのもと、「製造業」と、一般的な製造派遣とは一線を画す「製造派遣事業」の2つの事業を展開する、三陽工業株式会社。
「まずは、自分たちから元気になろう」をテーマに、2016年からトップダウン型ではなく「社員のやりたい」を重視する取り組みをスタートし、「社員のやりたい」から生まれた事柄は現在20を超え、10年間で社員数10倍という目標も実現したという。
今回は、BtoB企業ながら「広報PR活動」に注力し広報の自走化に成功した、ネタもと利用歴2年目となる三陽工業株式会社 代表取締役 井上 直之様、広報グループ グループリーダー 加賀 史穂理様、広報グループ 江草 莉菜様にお話を伺いました。
当時の経営課題や悩み
我々の業種である製造業や製造派遣業において大切なのは、何といっても「採用力」なんですね。
ものづくりの技能承継をしていくために、若い人材の確保に力を入れているのですが、これはもう答えがない状態で、常に試行錯誤しながら進化をしていくという形なのですが、その「採用力」で必要な一つの要素が「広報力」だと考えていました。 今までも「採用力」を向上させるため、色々と広報活動において試行錯誤してきました。
ですが、私自身も広報のプロではないですし、ましてや社内に広報のプロがいるわけでもなく、ここから採用における広報活動をどうしていこうか、どうすべきだろうかという漠然とした悩みがありました(井上代表)
ネタもと導入前のPR活動状況
ネタもと利用前は、広報活動を行っていたものの、メディアへのプレスリリース配信は行っておらず、主にSNSの運用やホームページのデザイン関係、社内報など社内の作成物をメインで行っていました。
皆、広報業務は専任で担当していましたが、マスメディアへのPR活動は行っていませんでした。
中でもSNSに注力した理由は、もともと私がレースクイーンの仕事をしていた経験があり、自分をアピールするにはSNSが鉄板だったので、それを企業に当てはめた際に、企業であっても多くの人に知ってもらうには、SNSの運用が一番だと感じていたためです。
当時は、企業アカウントは大手企業しか運用しているイメージがなかったですが、私の今までの経験から、ぜひ企業にも使うべきだと感じ、社長に志願しました(加賀様)
PR活動に力を入れた背景
会社としては、もともと広報をやりたいと思いつつも基礎をわかっている者がいなかったので、企業と個人の違いはあれど、アピールするという観点で広報に使えると感じ、加賀さんの提案を受け入れました。
先に話した派遣業における「採用力」をつけようとなった時に、求職者が一番初めに見るホームページはとても大切になりますし、そこから派生して、SNSで社内の雰囲気や働く社員に魅力を感じ、入社してくれることがとても大事だと感じています。
実際、応募者の方から「SNSを見ました」「御社のこういうところに惹かれて…」とお声をいただいたこともあり、わからないながらも行ってきた広報活動は間違っていなかったと確信しました(井上代表)
ネタもとを選んだ理由
もともとは、取材が入ってそれを受けるという受け身の行動しかできていませんでした。
また、こちらからメディアに対しアプローチできる、ということすら知らずに広報部を起ち上げ、まずは社内で活動を始めてしまっていました。
ただ、活動を行っていくうちに、「プレスリリースやPR会社からも、企業の情報を売り込むことができるんだ」ということに気が付きました。
また、メディアに取り上げられると、やはり採用のときにとても便利なんですよね。それに気づいてからは、積極的にメディアに対しPRをしていく必要があると感じました。
広報としてもう1段階上がりたい、上がらなければいけないと感じていたタイミングで、メディアへのアプローチを自らが学べる点や、メディアから届いた「リクエスト」に答えることで、記者と効率的にマッチングできる点、メディアと交流ができる場がある点など、今まで行ってこなかった新しい広報活動にとても魅力を感じました(加賀様)
ネタもと導入後に取り組んだこと
まず「できることは、全てやってみよう」ということを念頭において、活動することを心がけました。
業務としては、今まで行ってきたことの上にネタもとの取り組みが入ってきたのですが、それこそ「リクエスト」には、なるべく答える、プレスリリースに関しても出せる情報があれば積極的に出していくなど、前向きに「できることはやる」という点を特に意識しながら、常に行動していました。
詳細をお伝えすると、例えばリクエスト。
まずは1回出してみて様子を見てみることから始め、慣れていくと他社のプレスリリースなども自然と見るようになるので、こういう書き方の方が良さそうだなと思ったら、すぐに取り入れてバージョンアップするよう試みました。
また、「勉強会」や「セミナー」でPRノウハウを得たことにより、メディア側がどんな情報が欲しいかを読み取った上で、その媒体に合わせた情報発信をすることができるようになりました。
その経験から、メディア交流会でメディアの方に直接お会いしたときにも、3分という短い時間の中でも、相手の求める情報を瞬時に提供することができ、「交流会」からメディアとのマッチングを多く獲得することができました(加賀様)
「メディアとの接点」における成果
ネタもと契約前は、接点があるメディアは片手で数えられるくらいでした。それこそ、協賛しているテレビ媒体や一度、取材を受けた新聞媒体くらいです。
それが、今は200~300件のメディアとの接点が、ネタもと経由でできました。
また、その中でも、何度も直接やり取りができるメディアも増えました。これまでは、来るもの拒まずというか、取材してくれるメディアをただ待っているだけでしたが、ネタもとを使って増やしていったメディアリストから「この媒体に載りたいな」「この媒体にこういうアプローチの仕方をしてみたいな」と初めて思うようになりました。
ネタもとが、それに気づかせてくれたというか、「あのメディアに掲載されるためにプレスリリースを作りたいから、何かネタ作りができないかな」と考えられるようになりました。
今までの私たちでは思いつかなかった前向きな行動であり、それを続けることで実際に成果につながって、多くのメディアからお声をいただけるようになりました(加賀様)
「PRのノウハウ」における成果
取材を受けるときに、PRのノウハウが蓄積されたと感じることが多いですね。
取材を受けるまでには、多くの過程がありますよね。まず、プレスリリースを出したり、リクエストに答えたり、そこからメディアの方に取材してもらえることになり、日程を決めて、取材対応する社員と情報をすり合わせて、必要素材を集めて、メディアの方に提出して、いざ取材本番となるわけですよね。
ただ、それで終わりではなくて、その後、追加の情報を提出したり、文面や映像(画像)をチェックして、やっと記事が公開される。
ネタもとを利用する前までは、広報担当者としてSNSを運用したり、イラスト対応していたものの、漠然と「広報ってどこまで、何をするんだろう」と少し疑問に感じることもあったのですが、ネタもとを利用して、メディアに対する広報活動をしていく中、勉強会やセミナーで培ったノウハウを披露できる場所が、取材を受ける中で多くの過程に散りばめられていると気づきました。
また、取材対応だけでなく、プレスリリースは、私以外の社内のメンバーも、「勉強会」や「セミナー」に参加し情報共有しながら、工夫を凝らして書けるようになりました(加賀様)
広報力が上がったのは私自身もとても感じていて、先日、別会社とM&Aの共同記者発表会を行った際にも実感しました。
共同で行った企業は、弊社より企業規模も大きく、広報体制もしっかりしていて、その広報の方から「記者発表会に向けてこんな準備をしてください」と言われたのですが、その内容を全て理解することができました。弊社はあまり記者発表の経験はないのですが、もし自分たちが記者発表会をするとなったら、我々も同じような動きをするよねと。
大手企業の広報を見て、その内容を自分たちもしっかり理解ができるというのは、以前であれば難しかったと思います。
なので、そこで「あ、広報ノウハウがしっかり理解できて、行動に移せるな」と確信が持てました。
それはネタもととお付き合いして、2年以上「勉強会」や「セミナー」に参加し、培われた成果だと思います。(井上代表)
「広報担当(ヒト)」における成果
会社のことは、広報が一番説明できなければいけない、ということを改めて感じ、今ではきちんと話せるよう成長しました。
実際、取材などで質問をされた際は、誰よりも正確に答えなければいけないですし、会社のことを誰よりも理解していなければいけない。それらは、ネタもとを契約して色々な勉強会やセミナーで教えてもらいました(加賀様)
それはそうで、今では営業マンより加賀さんの方が会社のことを正確に語ることができると思います(井上代表)
また、今までは主に私がメインで広報活動を行ってきましたが、ネタもとのサービスは個人だけでなく、その会社のメンバー全員が利用できるので、皆で学んで知識を共有することで、それぞれが広報担当者としてレベルアップしました。
江草さんは、もともと広報のアシスタントとして弊社に入社していて、いわば私の広報活動のサポート役として資料をまとめたり、雑用に近い事務的なお仕事を当初お願いしたりしていたんです。
ですが、今ではプレスリリースも書けますし、一緒に広報として活躍してくれています。
「リクエスト」へのエントリーも、彼女がいることで、働くお母さんや子育て社員など、新たなテーマにも挑戦できました。
ネタもとを一緒に利用することで、お互いにPRの知識も増え、会社としても発信する情報が増え、広報業務の幅も拡がりました。
それを考えると、彼女のキャリアアップにもつながっていて、会社としても彼女としても大きな成果です(加賀様)
掲載されるために工夫したこと
一番は、レスポンスの速さを意識していました。メディアの方からご連絡をいただいた際のレスポンスの速さです。
日程調整のご連絡をいただいた際も、話が流れてしまわないようになるべく至急で対応していました。流れる間もなく確定させるという点は、特に意識して行っていました。また、プレスリリースや「リクエスト」にエントリーする際、文章はもちろん写真にもこだわりました。
私自身がカメラが好きということもありますが、わざわざ一眼レフカメラを使って、その内容に合った写真を一枚一枚用意したり、見栄えの良いような写真を取り直すことは、力を入れて取り組んでいました。
さらに、メディア向けの資料を作ったり、メディアの方と直接お話できる機会があれば、具体的な実績を数値で伝えるよう常に意識していました。
やはり数値が入ることによって説得力も増しますし、掲載される上で重要だと感じ工夫していました(加賀様)
掲載された媒体の一例
・日本経済新聞
・日刊ゲンダイ
・日経トップリーダー
・大竹まこと ゴールデンラジオ!
・日経xWOMAN doors
・日刊ゲンダイDIGITAL
・日刊SPA!
・Lanchor
・ENCOUNT
・ku:nel SALON
・Yahoo!ニュース
・gooニュース
・@niftyニュース
・dmenuニュース など
どのような企業に「ネタもと」を勧めたいか
本気で自社をアピールしたいと思っている広報担当者がいる企業には、ネタもとを勧めたいと思います。その部分がしっかりしていないと、ネタもとを活用しきれないと思うんですよね。
なので、どうにかして会社を取材してもらいたいと思っている広報の方がいる企業であれば「ネタもとだったら可能性があるかもしれない」と、ぜひお勧めしたいです(加賀様)
私の感性で言うと、180万円のネタもとランニングコストと広報専任の収入約400万円としてざっと見積もった場合、売り上げの1%をそこに使おうとするならば、年間の売り上げが5億8000万ほどになります。
逆に言うと、それを超える企業であれば、ネタもとを利用する価値はあると思います。
一人がネタもとだけを使う状況を作ってしまえば、やらざるを得ないじゃないですか。
私はやはり、広報担当者は兼任ではなく、専任で働ける環境を経営者は用意するべきだと感じますね。現に営業兼経理の人なんていないじゃないですか。経理は専任なのに、広報は兼任で良い、っていうのは、あまりわからないですね。ただ、勘違いしてほしくないのは、「ネタもととお付き合いしたら、広報力が上がる」というのは、私は少し違うと思っていて、どこまでその武器を使いきれるか、使い切ろうとするかが一番大事です。
ただただ受け身で契約し、お金を払うだけでは成果は出ないんです。
広報力を上げる環境は、ネタもとが十分用意してくれていますが、頑張るのは自分なので、環境に依存せず、自分たちが何を目的に、どう取り組んでいくかをしっかり考える必要があります(井上代表)
今後の取り組みについて
今のメディア露出の切り口を考えると、大きく分けると2つあります。1つは「TikTok」という切り口。
デジタルネイティブの採用戦略として「TikTok」を始め、それが「おじさんTikTok」として話題になったことから「TikTokで年商が10倍になりました三陽工業です」という取り上げられ方をすることがあります。
もう1つの切り口は、M&Aで日本が今抱えている社会問題である「事業承継者問題」と「現場人材の不足」。これらの社会問題を解決していきながら事業成長を行っています。
これらを積み重ねていきながら、最終的には我々のビジョンである「日本の製造現場を元気にする会社、それが三陽工業なんだ」というところを大々的にメディアに取り上げてもらえるような、そんな存在になりたいと考えています(井上代表)
ネタもと導入前は、広報活動は行っていたものの、プレスリリースの配信やメディアへのPR活動は行っていなかったという、三陽工業株式会社様。
ネタもと導入後は、5媒体ほどしかなかったメディアリストも200~300と大幅に増加し、加えてPRの成功に欠かせない「PRのノウハウ」と「広報担当者(ヒト)」の成長を得て、「広報の自走化」を1歩1歩、着実に実現されたようです。
自走化成功のカギは、井上代表がおっしゃったように、「ネタもとを活用したら広報力が上がるわけではない。利用する企業がどこまでその武器を使いきれるか、使い切ろうとするかが一番大事」という点に集約されていると思います。
お忙しい中、快く取材にご協力いただきました、井上代表、加賀様、江草様、本当にありがとうございました。
参考:三陽工業株式会社様 社員数87名(2022年9月現在)
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