ネタもとサービスを「漫画」でわかりやすく紹介

広報の家庭教師が自走化を加速

広報の家庭教師が自走化を加速

メディアとの接点、PRのノウハウ、ヒト
「広報活動の自走化」に向け
着実にPR力を社内に蓄積中

広報担当の間野 恵理香様(左) 深津 小百合様(中央) 水嶌 夏海様(右)

旅行代理店として、国内の個人・法人向けに国内旅行と海外旅行の手配サービスを提供する東証マザーズ上場企業、 株式会社旅工房

長年、「旅行会社側の視点」でサービスの提供がなされてきた旅行業界の常識を破り、徹底して「お客様の視点」に立ち、「お客様一人ひとりの自由な旅づくり」を提供する企業で、専門知識をもった各地の「トラベル・コンシェルジュ」が、ホテルの分泊や異なる出発地からの旅行などお客様一人ひとりの希望に沿った「オーダーメイドの旅」を提案してくれます。

社員の採用においても学歴や能力だけで評価せず、「旅に対する思いが強いか」「お客様に対するホスピタリティを持っているか」を重要な採用基準とし、旅工房のトラベル・コンシェルジュにふさわしい人物を採用するよう心がけているといいます。

今回は、PRセクション・リーダーの間野 恵理香様、同セクションの深津 小百合様、水嶌 夏海様に、同社が「広報活動の自走化」を着実に実現しているようすについて話を伺いました。

ネタもと活用歴2年目となる同社には、「PRベーシック強化プラン」に加え、オプションプラン「委託広報室」を利用いただいています。

「ネタもと」導入前の経営課題・PR活動状況

東証マザーズに上場し、順調に業績を伸ばしつつあった状況が新型コロナウイルスの流行により一転し、弊社の主軸であった海外旅行は大打撃を受け、2020年2月中旬から海外の企画旅行は全て催行中止、いつ販売できるか分からない状況になりました。

そのような中、起死回生を図るため、2020年6月からこれまでは扱っていなかった「国内旅行事業」を開始するなど積極的に活動を進めていましたが、緊急事態宣言で旅行を探す人も少ない状況がありました。

国内旅行ではまだ知名度がない弊社の商品を多くの方に知っていただくため、また渡航解禁の時期にお客様に選んでいただける企業になるため、旅行が下火の状況において、PRに力を入れる必要性を感じていました

以前は、PRの担当者は1名のみで、タイアップで作成したツアーのPRをすることが多かったので、タイアップ先の企業の力を借りながらPR活動を推進。

その後、コロナ禍に入り、これまで弱かったメディア対応やプレスリリース配信などを強化していく方針となっていましたが、メンバーは増やしたものの前任の担当者の退職で広報経験者がいなくなり、0から手探りで広報活動を進めているような状況でした(間野様)

PR活動に力を入れた理由

主軸としていた海外旅行の販売ができない状況で、国内旅行事業を開始するなど積極的に活動を進める中、国内旅行では新参者で知名度がないため、どのように我が社の商品を知ってもらえばよいのかを考え、まずはPRを強化すべきだと思いました。

また、国内旅行事業に関してだけでなく、コロナ収束後、海外旅行の需要が戻った際には、これまで以上に競争が激しくなることが予想されました。渡航解禁の時期にお客様に選んでいただける企業になるためには、今どう行動するかが大切であり、今すぐに情報発信力を強化する必要があると感じたからです(間野様)

コロナ禍で海外旅行を販売できないことから国内旅行事業を開始

「ネタもと」を選んだ理由

コロナの影響でメインの海外旅行のサービスをPRできない状況が続いていましたが、渡航解禁に向けて今から情報発信力の強化を行っていきたいという思いと、広報活動ができるスペシャリストを社内に育てたいという考えがありました。

広報に力を入れていきたいとは思っていても、広報経験者がいないうえ、広報担当者を育てられる人が社内にはいませんでした。そこで、広報PRのスペシャリストが専属でついてくれ、0から広報業務を並走してもらえる「委託広報室」というオプションプランを導入し、広報担当者の育成に力を入れることにしました。

ネタもとのサービスを利用することで、ゆくゆくは社内スタッフに広報PRのスペシャリストがいる状況を作りたいと考えています(間野様)

PR活動において工夫したこと

最初に強化したのは、「認知拡大」「ファンづくり」のスタートとして、メディアの方が当社の事業やサービスを「世の中に伝えたい」と思ってくれるような「情報発信力」をつけることです。

具体的には、ネタもとのプラットフォームにメディアから⽇々届く「リクエスト」を活用することを徹底して行いました。

各メディアに対しどのような情報を提供したらよいか分からない初期段階では、ネタもとのPRコンサルタントにアドバイスをもらいながら、「リクエスト」にエントリーするためのアプローチ資料をひらすら作成しました。

それまでは「会社がこれをPRしたい」というものだけを発信していたので、メディア側、つまり世の中が求めている情報にフォーカスし情報を発信するというのは初めての経験でした。

意識したことは、エントリーするメディアを狭めず、1000本ノックのような形で出せそうなテーマは片っ端から資料を作りました。

リクエストにエントリーする中で、どういう風にPR文章を作っていけばよいのかを学ぶと同時に、自社のサービスを見る視点にも変化がありました。

「これもPRできるものだったのか!同じものでも視点を変えて訴求をしたら世の中のニーズに合わせられるんだ!」と、新たな発見がたくさんありました。

社内にも色々アプローチネタが埋まっているかもしれない、ということが分かり、これまでよりマメに社内の情報収集をするようにもなりました。

アイデアの「種」の段階でも、「メディアは今、このテーマを探しているから、この要素を入れたらいいかも」と予測し、広報から他部署にプラスの情報を提供することで、より社内でのコミュニケーションも円滑に進むようになった気がします。

また、メディアの方と直接、接点を持てるコンテンツにおいては、メディアがどういうものを普段取り上げているかを確認し、どのような情報が求められるのか?という内容だけではなく、その伝え方についても工夫しました。

それと、チーム内で伝える情報を確認し、常に想定質問などを準備して臨みました。その成果なのか、お伝えしたものはメディアに取り上げていただける機会が多くなり、メディア対応力もついてきたと感じています(間野様)

「ネタもと」「委託広報室」を活用し得られた成果

広報業務は未経験だったので、報道資料の作成や各メディアとのコミュニケーションの取り方など実践する中で細かい疑問がでてきました。そんな時、委託広報室のPRコンサルタントへ都度、アドバイスをもらうことができたので、つまずいても止まってしまうことなくスピードを持って活動を進めていくことができました。

まるで家庭教師のようなバックアップを受けながらアプローチ資料を作成し続けることで、アプローチしたいネタの要点を頭の中で整理できるようにもなりました。

今では、取材の問い合わせなど、メディアの⽅とお話する機会があったときには、⾃社の取り組みについて、その場ですぐに要点をまとめて話せるようになったと感じています。

また、リクエスト用の資料を作成する機会が増えたことで資料作りにも慣れ、プレスリリースや他の機会で資料を作成する場合でも、時間をかけずに作成できるようになりました。

⾃社の取り組みは変化していくものなので、リクエスト用にまとめた情報も定期的に新しい情報を追加します。この情報追加は、社内の情報を収集するきっかけにもなりました。広報として社内の情報をキャッチできる仕組みの1つになりつつあります。

それから、リクエストではプレスリリースにはない「社員ネタ」や「社⻑ネタ」など「社内の⼈」を通じて会社やサービスをPRする機会になるので、社内にどのような⼈がいるのかを把握する意識、事業やサービス以外のアピールできる方法を習得できたと感じています。

メディアに伝えるために準備した想定質問作成や資料作りの経験は、 プレスリリースを配信するときや取材時にも準備できるようになりました。話すときに抑揚をつけるなどプレゼンの仕方もメディアとの接点の回数を重ねたことで、社外広報に関してはある程度自社で実⾏できるようになったと感じています(深津様)

旅工房の職場風景。業務に取り組む広報担当、深津様

メディアとの接点

ネタもとを導入する前は、リリースを配信した時にたまたま問い合わせをしてきてくださったメディアと接するくらいで、その時には取り上げてもらえても、その後こちらから連絡をしたり情報をお送りしたりすることはほとんどありませんでした。

ネタもとを導入してからは、それまでは行ってこなかったようなプレスリリースを配信したり、アプローチ資料をつくってメディア交流会の場で伝えるなど、自社側から積極的に活動することが増えました。多くのメディアと接する機会が増えたことから、メディアの方とのつながりが、ネタもと導入前に比べ2倍ほど増えました。

ネタのと導入前はプレスリリースを配信して実際に問い合わせがあったメディアや旅行業界のメディアがほとんどでしたが、交流会、リクエストへのエントリーを重ねていくうちに、旅行業界に関わらずビジネス情報サイトや新聞などメディアのジャンルの幅も広がったように感じています(深津様)

PRのノウハウ

広報担当としての基本はもちろん、 リリースを配信してからメディアに取り上げてもらうためにどうアプローチするのか、メディアが興味を持ってくれそうなネタ探しやネタ作りの仕方などを学んだことも大きかったなと感じます。

PRコンサルタントとのミーティングや日々のやりとりを通して1つひとつ疑問を解決し、さらに実践を通じて1つずつノウハウを習得しています。

例えば、「アンケート調査リリース」は、PRコンサルタントの方に勧められ、1カ月に1回のペースで定期的に配信をはじめました。季節性や時事性と絡めてメディアが興味を持ちそうなアンケート内容にしたり世の中の動きを読みながら配信のタイミングも考えて配信しました。結果的にアンケート調査リリースは、幅広いメディアを通じて会社をPRすることができました。

その他にも、もともとあるサービスの売れ行きや反響が大きかったものは盛況リリースとして出したり、メディアに取り上げられにくそうなものを別の視点からリリースを作成してみたりと、新しいネタがない中でどのようにリリースのネタを作るかについて学ぶことができました。

さらには、そのようなネタもリリースを配信するだけでなく、過去に取り上げてくれたメディアに直接情報を送ったり、プレスリリース配信以外のアプローチの仕方も増えました(深津様)

ヒト(広報担当)の育成状況

もともと広報メンバーは広報の知識がゼロの状態から始めました。「委託広報室」を利用してからリリースの作成、取材対応等、基本的な業務は一通りできるようになったと思います。

1年目の終わりに初めて「PR活動診断」を受けましたが、診断結果では、「広報基礎力」「情報発信力」の項目には、満点をつけることができました。

どんなアプローチをしたらメディアが興味を持ってくれるかトライ&エラーを繰り返す機会が増えたことで、アプローチ方法も自ら考え実行できるようになったと感じています。

社内でのネタ探しも、単に情報収集するだけではなく、メディアに取り上げられやすそうなネタを広報で考え提案するなど、受け身の姿勢ではなく攻めの姿勢での広報業務を少しずつですが行えるようになってきたと思っています(深津様)

一方で、 メディア対応力や危機管理など、まだまだ取り組めていないことも明らかになりました。

今回の「PR活動診断」で足りなかった部分については、診断項目ごとに、どのように改善をしていくかを広報チームですぐに話し合いました。そして改善項目への取り組み方を診断項目の横に記入して落とし込んでいます。

2年目の広報活動では、1年目に鍛えた社外広報の次のステージとして、ターゲット媒体との接点づくりに注力したいと思っています。

そのためにターゲット媒体でのメディアアキャラバンや、メディアからフィードバックをもらえるような良好な関係性構築など、一歩踏み込んだPR活動をするために委託広報室のPRコンサルタントのアドバイスをもらいながらスキルを磨いていきたいと思っています。

そのほか、 PR活動診断の改善項目にも取り組んで、自社で広報の自走化できる体制になるよう取り組んでいきたいと思っています。

1年目は、まずは数というところで取り組んでいましたが、2年目はプレスリリースのアプローチや振り返りにも時間を注ぎ、質を高めていきたいと考えています。社内に広報・PRのスペシャリストがいる状況、広報の自走化に向けて階段を上がっていく2年目と思っています(間野様)

掲載された媒体

2020年9月にネタもとの利用を開始してから1年間で計191もの媒体で記事掲載をいただくことができました(そこから派生した記事の転載は含まず)

中でも特に反響が大きかったのは、KBC九州朝日放送で「GWにおうち時間を楽しむ企画としてオンライン旅会」の取材を受けたことです。

コロナ禍真っただ中であった2021年のGW。旅行が下火の状況の中、「旅行はできないけれど、旅行会社ならではのおうち時間を楽しむ企画を発信できないか?」と考えました。

PR活動の一環で開催していた旅好き同士が楽しく交流するオンラインツアー「オンライン旅会」をGWに2つ計画しました。

他にも、おうちで機内食風のご飯を手作りしてSNSで配信する “#機内食ごっこ” という企画を考え、おうちにいながら旅行気分を味わえるコンテンツを作りプレスリリースで発表しました。

その取り組みが功を奏し、KBC九州朝日放送のスタッフの方にお声がけいただき、GW初日のオンライン旅会に取材が入り、後日テレビで約2分間紹介してもらいました。 テレビで放映されたことで、GW後半に企画していたオンライン旅会の集客にも繋げることができました。

このアプローチは助言を受けて考えたのではなく、広報初心者だった私たちが「今はこの企画をするといいのでは?」と0から考えて企画しました。

広報経験がない状態で委託広報室のPRコンサルタントから指導を受け約半年。実践を通じて自分たちで企画したイベントを、タイミングを逃さず提案できるチカラもついたと嬉しく思った案件です。広報が情報発信を通じて「ファン作りをする」ことを実感することができました(水嶌様)

PRを学んだことで「広報初心者だった私たちがメディアが求める企画を自分たちでつくり、
メディアに取り上げられるまでに成長できた」と語る、広報担当 水嶌 様

掲載されるために工夫したこと

GW(ゴールデンウイーク)におうち時間を楽しむ企画を売り込む際には、定期的に出しているアンケートリリースの結果も一緒に記載することで、おうち時間の重要さを定量的にも分かるようにしました。

事前に「GWの過ごし方や旅行に関するアンケート」を取っており、どれだけおうち時間を過ごす人が多いのかというデータとともに、そんな中でこういう企画を考えました!という流れを示すことで、メディアの方に関心を持っていただける情報提供ができるようになったと思います。

取材当日は、オンライン旅会の中継先のハワイが生憎の雨でしたが、テレビ的な映りを考慮し、別日に撮った晴れたハワイの様子をお送りしたり、その他にも画になりそうな動画をお送りしたりもしました。メディア側の視点になって、どういう画をお客様に見せたいか考え、工夫することもできるようになりました(水嶌様)

どのような企業に「ネタもと」や「委託広報室」を勧めたいか

広報初心者の会社にネタもとの「委託広報室」をおすすめします。弊社も、ネタもとを利用し始めたとき担当者全員が未経験の中でサービスの活用を始めました。

プレスリリースの書き方から、広報同士・メディアとのリレーションの取り方も都度、教えてくれるので、広報のノウハウがない企業でも安心です。

担当のPRアドバイザーが親身に相談にのってくださるので、とっても心強く広報活動をすることができます。 自分たちから配信したいネタだけでなく、さまざまなメディアが求めている旬なネタを知ることができることも、広報駆け出しの自社にはとってはありがたいことだと感じています(水嶌様)

今後のさらなる目標

1つは、産学連携の推進です。神奈川大学みなとみらいキャンパスに2021年4月に新店舗をオープンさせました。 旅行業界がコロナ禍で店舗を閉鎖させていく中、特に大学と企業とを繋ぐ産学連携プログラムに力を入れ、新しい店舗モデルを目指しています。

2つめは、「Z世代」の旅行需要喚起を目的とした「株式会社ミタイトラベル」の立ち上げです。「Z世代」の若者への旅行需要拡大のため、日本旅行と共同で2021年10月に合弁会社を設立いたしました。

これまで旅工房ではインターンや寄付講座など様々な場面で学生と交流し、Z世代の求める旅行について探求してきました。大学生などZ世代とも共同でツアーを考えるなど、Z世代に特化したツアー展開をしていく予定です。

最後は、旅行業界に従事している方々の再就職を支援する会社の立ち上げです。旅行業界に従事している方々の再就職支援や、旅行業界への就職を希望する新卒者の就職支援を目的とした合弁会社を設立に向け準備を進めています。

旅行業界はコロナ禍での厳しい状況により人員削減や新卒採用凍結など、一時的に人材の需要が減っていますが、新型コロナ流行前には、政府が掲げた 2030 年の訪日外国人(インバウンド)6,000 万人の目標に向かって、大学および専門学校の観光科が増設されるなど、旅行業界人材の需要は高まっていました。

今回、新卒の紹介や第二新卒の紹介に強みを持つ DYM と組み、旅行業界で働く、また旅行業界への 就職を希望する人材の就職を支援することで、将来の旅行業界復活に貢献していきたいと思っています(水嶌様)

コロナの影響をうけ新たに取り組んだ「国内旅行事業」の認知拡大やファンづくりのため、ネタもとの「ベーシックPR強化プラン」に加え、広報の家庭教師である「委託広報室」を導入いただいた、旅工房様。

昨年10月、広報の経験者が社内に1人もいない状況から「広報活動の自走化」をゴールに見据え、本格的にPR活動取り組み始め、そこから約1年。

「メディアとの接点」「PRのノウハウ」「ヒト」という自走化に欠かせない3つの項目において、当社独自のサービス「PR診断」で満点をつけられるほどPR力が身につけられるとは、ご本人たちも想像していなかったのではないでしょうか。

「経営戦略としてのPR戦略」「広報活動の自走化」をサポートするネタもとのサービスを活用する中で、彼女たちが「社内に広報のスペシャリストを育てる」という明確な目標をもち、日々試行錯誤と実践を積み重ねた結果、たった1年で、このような素晴らしいスキルを身につけることができたのだと思います。

広報の家庭教師である委託広報室が、彼女たちのゴールである「広報活動の自走化」の加速に一躍買っているようでうれしい限りです。

今回、取材にご協力いただきましたPRセクションの間野様、深津様、水嶌様には、企業秘密ともいえる具体的な取り組みや成果をこの場で公開していただき、心から感謝いたします。

何らかの経営課題を抱えている企業様や広報活動の自走化を目指している企業様においては、とても参考になる内容であると思います。ぜひ参考になさってみてください。

参考:株式会社旅工房様 社員289名 ( 2021年12月現在)


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