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採用力と認知拡大を同時に実現

採用力と認知拡大を同時に実現

商品の価値が伝わらず苦戦していた課題を広報で解決!
社内広報を通じ社員の理解と発信力を育成し
その結果、社外からの問い合わせや認知度が増加

株式会社兼由 代表取締役社長 濱屋 高男 様

北海道根室市を拠点に水産物の加工および販売を手がける、株式会社兼由

大正期の漁業経営から始まり、昭和期の水産業、平成以降の水産加工へと事業を拡大。地域資源を活かし、「根室発・兼由ブランド」としての認知向上に取り組んでいる企業です。

今回は、ネタもと導入から2年目を迎え、PRの重要性を自ら認識し、積極的かつ主体的に活動している株式会社兼由 代表取締役社長 濱屋高男様に、広報PRに注力した背景や成果について伺いました。

「ネタもと」導入前の経営課題・悩み

当社は長年、サンマや鮭マスなど北海道で水揚げされた魚を一次加工(冷凍・塩蔵・鮮魚化)し、水産市場などに販売してきました。しかし水揚げ量が年々減少し、2020年には魚の加工商品を販売していく方向へと舵を切りました。

加工商品は一般消費者向けとなるため、これまで取引の中心だった問屋や市場だけでは販路が限られます。そこで「もっと広く市場全体に認知を広げなければ」と考えるようになったのです。

私は2015年に事業承継をして社長に就任しました。当初は特に大きな経営課題もなく、先代が築いてきた事業を引き継いでいけばよいと考えていました。ところが就任直後から水揚げ量の減少が続き、「来年こそは好転するはずだ」という期待も外れ、経営課題が浮き彫りになりました。

そうした中で事業転換を進めるにあたり、これまで消費者向けの商品を持たなかった当社には知名度が乏しいというジレンマがあり、その解消が大きな課題でした。

そこで展示会への出展やSNSでの発信を始めましたが、一般消費者に認知を広げるにはやはりメディア露出が不可欠だと感じました。ただ、具体的にどう取り組めばよいのかは分からなかったのです。地元の北海道新聞や業界紙に顔なじみの記者がいたため、当社の情報を提供するなどはしていましたが、その程度にとどまっていました(濱屋様)

ネタもと」導入前の広報PR活動状況

ネタもと契約以前は、広報についてほとんど意識していませんでした。これまでお付き合いのあった北海道新聞や業界紙2紙とのやり取りはありましたが、こちらから積極的に働きかけて記事化してもらうことはなく、それは先代社長の時代から変わりませんでした。

業界紙から「魚の状況を教えてください」といった問い合わせがあり、当社から情報を伝えることはありました。また、広告をお付き合い程度に出すこともありましたが、そのくらいの関わりでした。

先代の頃は一般消費者向けの商品もなく、「業界の人に会社を少しでも知ってもらえればいいな」という程度の意識でした。実際、記事や広告を出すとぼちぼち反応は来ていたので、「効果はあるんだな」というくらいの認識でした(濱屋様)

「広報PR活動」を重視するに至った理由

やはり会社の知名度を上げなければ、一般消費者は激安商品ならともかく、一定の価格帯の商品になると、知らない会社やブランドイメージのないものはなかなか購入していただけません。そこで、まずは知名度アップのために情報を発信していかなければと考えるようになりました。

その一環としてSNSの運用に力を入れました。アカウント自体は以前からありましたが、ほとんど稼働していない状態でした。2020年から本格的に運用を始めたものの、当初はまったく反応がありませんでした。ただ、こうした取り組みは継続が不可欠であり、すぐに結果が出るものではありません。

SNSの本格運用にあたっては、当初「若い社員の方が適任では」とも思いました。しかし当社は社員数が多いわけではなく、誰が担当しても兼任になってしまいます。他の業務と並行して続けるのは難しいと感じ、最初は私自身が担当して運用していました。

また、広告出稿にも取り組み、並行して電車広告なども試しましたが、効果の測定が難しく、最終的には中止しました。

一方で、メディアの力や影響力を強く感じた出来事もありました。ある全国展開している大手小売店で当社の商品を扱っていただいているのですが、その小売店がテレビ番組で紹介された際、当社の商品も取り上げられ、大きな反響があったのです。その時に「やはりテレビの力はすごい」と実感しました。

その小売店は広告をほとんど出さず、代わりにメディア露出が頻繁にあります。それが認知度につながっているのだと理解し、「こういう戦略もあるのだな。見習わなくては」と改めてマスメディアの影響力を強く意識するようになりました(濱屋様)

北海道で水揚げされたサンマを、醤油ベースで骨まで柔らかく煮込んだ人気商品「さんまの旨煮」

数あるPR支援の中で「ネタもと」を選んだ理由

メディアに露出して知名度を上げなければならないと考えていた時に、たまたまネタもとから営業電話がかかってきました。普段は営業電話には出ないのですが、なぜかその時は出たのです。詳しくは覚えていませんが、その後オンラインで打ち合わせをすることになりました。何か直感があったのでしょう。

最初は単なる営業電話だと思って話半分で聞いていたのですが、その時に自分の抱えている課題と合致したのでしょう。広報についてまったく知識がない状態で、社内に広報の仕組みや体制もありませんでしたが、メディアに露出して会社や商品の知名度を上げたいという思いは強くありました。

以前からメディアの影響力の大きさは感じていましたし、「やはり自社も広報に本腰を入れる必要がある」と思っていたタイミングでした。そんな中で、ネタもとの仕組みを活用すれば、自社でも継続的にメディア露出を実現できるかもしれない、と期待できたことが契約の決め手だと思います。

実際にネタもとの話を聞き、広報を行うことでメディア露出を増やせるかもしれないと感じ、契約することにしました(濱屋様)

「ネタもと」を利用し得られた成果

ネタもと契約以前に考えていた、認知拡大やメディアへの露出の目標は、もう達成しつつあると考えています。

例えば、昨年「ほたてのバジル」という商品がジャパンフードセレクションでグランプリを受賞しました。ネタもとに教えていただいたこともあって、地元の市長に報告のアポを取ったところ、会っていただけました。その表敬訪問の様子も地元の新聞で記事になりました。

ネタもとと契約していなければ、表敬訪問などの発想には至らなかったので、大変ありがたく思います。

また、メディアに露出したことで商品としての認知度も上がってきていると感じています。もちろん、当たり前のように買ってもらえるにはまだ時間が必要ですが、実際に数字は伸びており、成果が出ていると実感しています。

これまではB2Bの展示会しか出展していませんでしたが、一般の方が来場するイベントに出展すると、うちの商品を知って来場してくださる方がかなり増えてきたと実感します。

ご年配の方はオンラインでの注文が難しいと思いますが、本当に欲しい商品をわざわざ電話で注文してくださる方がいます。もちろん数は多くありませんが、直接のご注文や「これを見たんだけど」といったお問い合わせがあることで、メディア掲載によって認知が広がっていることを実感しています。

ネタもとと契約してからは、PRのノウハウもかなり溜まってきたと感じます。もともと完全に広報未経験からのスタートでしたが、できることが徐々に増えました。

例えば、ネタもとのプログラムの一つである広報活動の成長を可視化できる『PR活動診断』を受けると、メディアリレーション力が高いという結果が数値で示されます。メディアとの付き合い方や取材対応力、事前の調査などが、すでに習慣化していると感じます。

また、メディアに直接アプローチできるネタもとの機能『リサーチ』のエントリーやプレスリリース作成時にも、メディアにどう刺さるかを考えるノウハウが身についてきました。『リサーチ』で来ている中から自社に合うメディアを探す段階から、自社発信に合わせてターゲットメディアを選定する段階に移れたと感じています。この一年でメディア対応力が上がったと実感しています。

『PR活動診断』の点数自体は現在も40点と低めですが、診断項目の多くは専任の広報担当者ベースで評価されるため、私一人で広報を担当している現状では仕方ないと思っています。

ネタもとのサービスの一つである『メディア交流会』で直接メディアの方と話せる機会も大変ありがたかったです。

まずは、これまでマッチングしたメディアを中心に挨拶を兼ねて訪問しました。また、マッチング済みだが記事掲載に至っていないメディアには「進捗はどうですか」と伺ったり、北海道新聞の全道版掲載について直接尋ねるなど、関係性を深めました。

以前掲載してくださった記者さんの紹介で、新たにお取引が始まった企業もあります。オフラインでの『メディア交流会』は、北海道からわざわざ行く価値があったと感じました。

さらに、ネタもとの影響で社内朝礼も始めました。定期打ち合わせで「インナーブランディングに力を入れたい」と相談したところ、「こんな朝礼をやっています」と教えていただき、見学後すぐに取り入れました。

正直、朝礼は最初やりたくなかったのですが、ネタもとの朝礼を見た瞬間、「やらないといけない」と思いました。朝礼を通じて、経営者は「一度伝えたらわかる」と思いがちですが、実際には伝わっていなかったと痛感しました。

ネタもとの社長も「何度も言わないとダメ。繰り返しでも伝えることが重要」とおっしゃっていました。その指導を受け、毎日朝礼で伝え続けるようにしました。

また、「社内に会社の発信ができていないのに、社外に情報発信はできない」という言葉も刺さり、まず社内で自社のことを理解してもらうことを意識しました。

初めは社員も消極的でしたが、伝え続けることで徐々に理解が進みました。繰り返し説明することで、社員の理解も深まり、朝礼では持ち回りで話してもらうようにしたことで、他の人の考えも吸収でき、意識向上にもつながっています。

朝礼では広報活動の話もしており、「自動的にメディアが取材に来るわけではない」と伝えています。食品加工のパートさんも、北海道新聞に載っていたことを知り応募してきた例があり、地域への影響も実感しています。

以前はどうアプローチすればよいかわからず、自発的に情報発信はしていませんでした。しかし、ネタもと契約後は、採用されるか否かに関わらず、新商品発売や伝えたいことを折に触れてメディアに提供するようになりました。

例えば、日本ネット経済新聞の担当者とは食事に行くなど、メディアとの付き合い方も理解が深まってきました。メディアは漠然とした対象ではなく、担当者との人間関係だと実感しています(濱屋様)

具体的に取り組んだこと

ネタもとと契約前に聞いていたサービス内容の中で、『リサーチ』が面白そうだと思っていました。メディアが求めているネタに合致するものをエントリーするのですが、「結構何とかなるんじゃないか」と思っていたんです。ところが、全然何ともなりませんでした。最初はまったくダメでしたね。

もともと広報について何もわかっていなかったので、ネタもとの担当者から言われたことを吸収し、できなかったことやアドバイスは必ず次の『リサーチ』へのエントリーで活かすようにしました。ナレッジを積み上げ、トライアンドエラーを繰り返すことで、だいたい3〜4か月目に最初のマッチングが成立しました。

ただ、マッチングが成立した最初の2件は、記事掲載には至りませんでした。それでも『リサーチ』へのエントリーをやめず、PDCAを回し続けた結果、1年で11件のマッチングが成立しました。

自分は慣れるまでに結構時間がかかる人間だと思っているので、数をこなすしかないと考え、月に10本以上エントリーすることを続けた結果です。

SNSの発信も、本格的に稼働を始めた当初は私一人で担当していましたが、今では全員の持ち回り当番制にしています。

以前は継続できず、担当者を決めて「やりなさい」と言っても、しばらくするとやらなくなる状態が何年も続いていました。社員も「なぜこんなことをやらなきゃならないのか」と、意義を理解していなかったのでしょう。

朝礼を毎日行うようになってからは、SNSの仕組みや役割を説明したり、今週は誰が担当するかを確認したりしており、「これは本当にやっていかなければならないんだな」という意識付けになったと思います。

現在は正社員全員の中から毎週5人が担当し、翌週は別の5人が担当するという持ち回り制で運用しています。必ず誰かが発信するネタを考える形です。

文章力には差がありますが、私がチェックする程度で発信しています。ようやく何年もかけて、社員全員が情報発信を自分ごととして捉えるようになり、今の形でうまく回せるようになりました(濱屋様)

展示会に出展中の代表取締役社長 濱屋様(左)と執行役員 営業部長 佐野様(右)

ネタもと独自の「PR活動診断」

ネタもとでは、定期的に独自の「PR活動診断」を実施し、お客様の「自走化状況」を可視化・数値化することで、成果が見えづらい広報活動の「効果検証」を可能にし、自走化実現までの道のりをしっかりとサポートしています。

初回結果「27.5点」
直近「40点」

これまでに掲載された主な媒体名

・月刊新潟Komachi
・連載JP
・日本ネット経済新聞
・Yahoo!ニュース
・gooニュース
・niftyニュース
・CORAMA
・&あんふぁん
・カワコレメディア

掲載されるために工夫したこと

『リサーチ』用の記事は、最初はまったくわからない中で、自分が思うままに作っていました。しかし、そのうちに「このネタを募集しているメディアはどんな媒体だろう?」と調べたり、過去の記事を確認したりするようになりました。ひとつのネタを、読者対象やメディアの傾向に合わせて違った切り口で書くようにしたのです。

ネタもとの担当者からその都度アドバイスをいただきましたが、大変よく見てくださっていて、褒められると嬉しくて、つい頑張ってしまいます。例えばタイトル付けの重要性は最初の頃から何度も教えていただきました。また、商品の紹介時に「宣伝ぽくならないように」と何度も指導を受けたこともあります。

さらに、同じ商品の紹介でも、季節や行事に絡めたり、時事ネタや防災ネタに関連付けると、メディアの目に留まりやすくなることに気づきました。最近では、常温で日持ちするレトルト商品を「防災食」として備蓄するのではなく、「ローリングストック」として日常的に消費・買い足すという提案が良かったと評価されました。非常にメディアの注目度も高かったです。

時事ネタはメディアも注目します。どう見せるか、どう注目してもらうかを考えることで、マッチング率が上がることを実感しました。

商品としての認知度も上がってきており、当たり前に買ってもらえるようになるにはまだ時間が必要ですが、実際に数字は伸びてきていますので、成果としては成功だと感じています。

これまではB2Bの展示会しか出展していませんでしたが、一般の方が来場するイベントに出展すると、うちの商品を知って来場してくださる方が増えてきました。

ご年配の方はオンラインでの注文が難しいと思いますが、本当に欲しい商品をわざわざ電話で注文してくださる方がいます。もちろん数は多くありませんが、直接のご注文や「これを見たんだけど」といったお問い合わせもあり、メディア掲載によって認知が拡大していることを実感しています(濱屋様)

どのような企業に「広報PR」や「ネタもと」を勧めたいか

B2Cの企業はもちろん、B2Bの企業でも、広報をしっかりやった方がいいと思います。知名度があれば人材採用にも影響がありますし、広報の重要性はどの企業にも当てはまるのではないかと思います。

広報として会社の情報を発信していかないと、会社は成長しないと感じます。これまで広報を行ってこなかった企業が新たに始めるとなるとハードルは高いですが、既存の仕事のやり方を続けるだけではなく、広報や情報発信を行うことは、企業が継続していく上で必要なスキルだと思います。

広報と経営の距離は近い方がいいとネタもとでも何度も言われますが、確かにその通りだと実感しています。また、「社内に対してちゃんと情報を発信できないのなら、社外に向けても情報発信はできない」とも言われましたが、まさにその通りだと思います。

これまで社内広報という言葉すら知らなかったのですが、社内に対して会社のファンを作ることが重要なのだと理解しました。経営者はつい「従業員は会社で働いているのだから、会社の商品が好きに決まっているだろう」と思いがちですが、それは勝手な片想いであり、これまでは社内のファン作りすらできていなかったのだと思います。

商品を好きになってもらうには、まず社内にきちんと情報を伝えることから始める必要があります。今では社内も少しずつ良い雰囲気になってきました。

その意味でも、社内広報の重要性や社内のファン作りの必要性を学べたことは大きな収穫です。これができていない企業には、ぜひネタもとのサービスを知ってもらいたいと思います(濱屋様)

今後のさらなる目標

最近、日本国内で魚を食べる人が減ってきています。海外では食べる人が増えていますが、国内での消費は落ちています。

今は忙しい時代で、仕事をして疲れて帰ってきた後に魚を焼く気持ちになれない方も多いでしょう。そういった理由も理解できますが、さんまやいわし、さばなどの青魚にはDHAとEPAが豊富に含まれています。健康的に過ごすためにも、普段からDHAやEPAを摂取し、魚をもっと食べてもらいたいですね。

北海道で水揚げされる多くの魚介類の水揚げが減少し、原料価格が高騰しています。ここ数年の値上げの影響で、弊社のレトルトシリーズは出荷数が落ち込んだこともありました。しかし、価格が高くなった今だからこそ、栄養素や簡便さなどの『食べる価値』を、弊社商品を通して多くの方に知っていただきたいと考えています。

お手軽なレトルトパウチは常温保存が可能で、保存食としてストックしておけば災害時にも安心して食べられます。

新商品や新規開拓の効果もあり、レトルト煮付けシリーズ34種の近年の出荷数は伸びています。年間300万パック以上の出荷を目指すことが、今後の目標です(濱屋様)

今回の取材記事では、株式会社兼由様が広報PR活動を通じて会社や商品の認知度を高め、社内のファンづくりや社員の意識向上まで実現した過程を詳しくご紹介しました。B2C企業はもちろん、B2B企業においても、広報を戦略的に活用することで採用力向上や市場での存在感強化につながることが分かります。

特に、社内広報や社外への情報発信を同時に意識することが、持続的な成果につながるポイントであったようです。弊社サービスを活用することで、広報未経験の企業でも、体系的にメディア露出を増やし、情報発信力を高めることが可能です。広報活動の重要性を実感した企業や、具体的な取り組みを始めたいと考えている企業は、ぜひ参考にしてみてください。

お忙しい中、快くインタビューにご協力くださった、株式会社兼由 代表取締役社長 濱屋 様、貴重なお話をありがとうございました。

参考:株式会社兼由 様:35名(2025年9月現在)


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