14年間赤字が続いていた事業を3年で黒字転換
そこから「何をしていくのか」を考えた末、
社外広報を中心に据えた「PR戦略」を選択

「想いをつむぎ人生を華やかに彩る」を経営理念に、業界初、白黒のお葬式から、色とりどりの鮮やかなお花で故人らしく送るオーダーメイドの葬儀スタイルを提案する、株式会社LIVENT。
主に3つの事業を通し人生の様々な節目を、いつまでも記憶に残る、心豊かな時間と空間を創造する企業であり、また、従業員のエンゲージメント向上にも注力し、2024年12月にはGreat Place To Work® Institute Japanから「働きがいのある会社」に認定された企業です。
今回は、ネタもと利用歴5年目を迎えた、株式会社LIVENT 代表取締役 三上 力央様に、なぜ広報PRを経営に取り入れたのか、どのような取り組みを行い、どのような成果を得られたのか、詳しくお聞きしました。
ネタもと導入前の課題や悩み
2015年から資金繰りが悪化してしまい、1.8億円の債務超過を迎えて「自己破産」か「事業売却」の決断を迫られました。そして2大事業の1つであったウェディング事業を売却し、葬儀事業に集中させ、2017年に再びゼロからのスタートを切ったのです。
ようやく再建が見えてきたところで、2020年2月からのコロナ禍。それによって再び売上が大きく減ってしまい経営状態としてはかなり厳しくなりました。
しかし、2017年の経営がドン底の状態では、離職率が30%近かったのに、そこから3年後の2020年の離職率は、9%にまで下がりました。業績は下がっているけれど、会社の体質や社内の状態は良くなっているなと感じていました。
事業譲渡をした2年後の2019年の決算では、債務超過はすべて解消され、売上4.5億円、経常利益5%を達し、社員も33名体制になりました。14年間赤字が続いていた葬儀事業も、黒字転換で決算を迎えることができ、わずか3年で経営を立て直すことができたのです。
とはいえ、経営を立て直したからといって、成功を遂げたわけではありません。創業から19年を経てようやく会社の土台がしっかりと作られたのが今の状態です。そこから「何をしていくのか」がこれからの大きな課題となりました(三上様)
ネタもと導入前の「広報PR活動」状態
2018年の離職率が高かった時期に、社員育成のための「コーポレートスタンダード」という薄い小冊子を作り社員に共有するようになりました。
そのほか、2019年から朝礼を導入しました。以前は連絡事項と数字にフォーカスした内容を共有するような形式でしたが、それをやめて、自分たちの理念を受け止めて、それに基づいたエピソードの話をしたり、人間理解を深めるような読み物の感想を発表するといった内容に変えました。現在もその形式で朝礼が行われています。
その後、朝礼の発表会を開催するようになり、社長である私も発表会に参加するようになりました。毎回メンバーを変えて、社員全員で発表会に出場することで、社員の関係性を深めることにも結果的に繋がることになりました。
このように社内広報と言われるような取り組みは行って来たのですが、対外的には財務状況も良くなかったため、メディアアプローチをはじめとする社外広報と呼ばれる活動はほとんど何もできていませんでした(三上様)
広報PR活動を重視するに至った理由
次の段階として、対外的に広報を行わなければと思っても、ノウハウもなく、自分たちで模索しながら広報活動を進めていくには限界があると感じていました。
2009年に花葬儀を始めた時、従来のルールに縛られない自由な表現で作るお葬式が当時では珍しく、新しい形のお葬式としてテレビや雑誌などのメディアでも大きく取り上げられました。
しかし認知度はアップしたものの「葬儀場大反対運動」などが起こってしまい、業績向上に繋げることができませんでした。
改めて、どん底から這い上がって創り上げた、会社の新たなビジョンや理念をお客様に伝えるには、単純に認知度を上げるだけでなく、メディアを利用して会社の想いを伝えたいと考えたのです。
そのためには広報のスキルや経験がある企業と一緒に広報活動をすることによって、お客様に効果的なアプローチができるのではと思いました(三上様)

ネタもとを選んだ理由
会社が再出発した時、自分たちなりの情報発信はしていましたが、どうもしっくりせず、「これで良いのか、もっと効果的な方法があるのではないか」と悩んでいました。
実は、まだウェディング事業を行っていた頃、3年ほどネタもとと契約していたことがありました。3年の契約で1番価値を感じていたのは、ネタもとの社員が、第三者視点で「ネタの切り口」についてアドバイスをしてくれ、伴走してもらえることでした。
また、『リサーチ』機能でメディアに対し効率よく情報提供を行えることも、弊社のような兼任で広報を行う企業にはありがたいサービスだと思っていました。その時の経験と再出発後の結果を振り返り、広報活動においては、広報のプロと契約し伴走していただくのと、そうでないのとでは成果が違うなと感じたのが理由です。
このように、以前契約していたときに感じたメリットから、再度、ネタもとに相談してみようと思い、2回目の契約をさせていただくことになりました(三上様)
広報PR活動で取り組んだこと・工夫したこと
定期的に実施される『PR活動診断』により、やるべきことも明確になり、何をやらねばならないかも深まるため、優先順位をつけて積極的にアプローチをしました。どのようにPRができるかを自分なりに探せるようになったことが、大きいですね。
僕も、毎月のミーティングに同席しているのですが、1カ月の会社の動きや、「この強みを出していきたい」といったことを伝えると、ネタもとの活用アドバイザーがそれらを理解した上でアドバイスしてくれます。そのアドバイスに沿ってメディアからの『リサーチ』に対して『エントリー』したり、『PR活動診断』で見つかった弱い部分の強化などに注力しました(三上様)
「メディアとの接点」における成果
自社発信で広報活動をしていく中では接点を持てないようなメディアの方とつながりができたのが、とても大きなことだと思っています。
メディアと接する機会や、メディアが求めていることを知る機会は、ネタもとが提供する『リサーチ』や『メディア交流会』といったコンテンツの大きな強みでもありますし、我々が活用するにあたって、大変魅力的なツールだと思います。
また、『メディアとの交流会』や『セミナー』などによって、メディアリストがどんどん構築できるのも大変ありがたく、これまで約300件のメディアリストを得ることができ、そのうち80名のメディアとは接点を持つことができました。このリストは弊社にとっての見えない資産になっています(三上様)
「PRのノウハウ」における成果
これまで、リリース配信サイトで配信するリリースについては、広報担当者がベースになる情報をまとめていましたが、ネタもとを活用することでリリース内容もチェックしていただくようになりました。
その際、タイトルや内容に関して、どう訴求すればメディアに刺さるかをアドバイスいただけるので、リリースにしても、その他の広報活動にしても、質の高い情報発信ができていると感じています。
メディアが求めている情報というのは、つまり世の中が求めている、興味がある情報なので、アドバイスをすぐに活用しています。
更に、メディアにアピールするネタについては、定期的にネタもとのアドバイザーへ相談しているのですが、その際に「メディアに取り上げてもらうには、こういう点にアンテナを張ったり、こういう方向性で露出していくといい」とアドバイスいただきます。
その壁打ちの中での、「こういったこともアピールできるんだ」という気づきが、成果につながっていくのだと思います。
広報活動をしていく中で、メディア寄りの視点が培われて、女性社員の活躍や社員の定着率、女性の社員デザイナーの活動内容など、これから世に出していきたい自社の魅力が湧いてきました(三上様)
「ヒト(広報担当)育成」における成果
PR活動診断でも可視化できているように、広報担当者の広報理解やスキルは非常に上がったのではないかと感じています。
具体的には、会社の年間スケジュールを見ながら逆算して広報活動が行えるようになりました。また今までは情報発信する「数」に重きを置いていましたが、プレスリリースやニュースレターのタイトルに季節性や社会性の要素を入れるようになり、発信の質も高まっています。
人の育成という観点でいうと、ネタもとは社員がメディア露出した時には、他の社員たちがSNSで情報発信する形を取っていますよね。
そういった「全員広報」にも刺激を受け、広報の大切さや、社員全体で広報に取り組んでいることなどをもっと自社に取り入れていければと思っています(三上様)
ネタもと独自の「PR活動診断」
ネタもとでは、定期的に独自の「PR活動診断」を実施し、お客様の「自走化状況」を可視化・数値化することで、成果が見えづらい広報活動の「効果検証」を可能にし、自走化実現までの道のりをしっかりとサポートしています。


これまでに掲載された主な媒体名
・モノ・マガジン
・めざまし8
・理念と経営
・BizHint
・日刊ゲンダイ
・ENCOUNT
・Yahooニュース
掲載されるために工夫したこと
メディアが何を求めているか社会性を理解し、ネタを提案していくということを工夫しました。
また、コーポレートブランディングの大切さは、ここ数年でかなり理解しましたし、メディアの目に留まるためには有効だと感じました。
例えば、代表自らが露出するということは、僕自身の赤裸々な話を語ることになり、話したくない恥ずかしい内容も話さなければならないのですが、その記事を入社前の学生さんや親御さんが読んで、僕自身の考えを理解してくださったことがありました。
そこから学生の採用にもつながっていますし、サービスを選ぶお客様の中にもその記事を読んでくださって弊社を選んでくださった方もいます。その経験から、トップ自らも広報活動に関わっていくことはとても大きく、大切なことだと感じました(三上様)
どのような企業に「ネタもと」を勧めたいか
僕が関わっている経営者団体や、取引先企業のすべてに勧めたいと思っています。経営者仲間の中には、いろいろと大変な思いをしている人たちがいるのですが、そういった方たちに、「PRはプロダクトPRだけでなくコーポレートPRという手法もあり、コーポレートPRに注力することでサービス以外の魅力や会社の色を出し、企業ブランディング力を上げることができる」ということを伝えたいですね。
自社をどう改善・改革したか、ということはコーポレートブランディングにもつながりますし、ネタもとのような「PRのプロ」に伴走してもらい、正しくPR活動を進めていくことで自社のサービスにもいい流れが波及していくと考えています(三上様)
今後のさらなる目標
人生100年時代と言われる昨今、仕事との向き合い方や、自分の人生との向き合い方に、より多様性が認められる時代になってきます。現在、「超高齢社会に新しい価値を創造し、人の心の豊かさと生活の質の向上に貢献して、幸福感あふれる世界を目指す」という、我々が掲げているビジョンのもと、どのようにして皆様のお役に立っていくかを探っている状態です。
今年は「社会から孤独・孤立をなくす」ため、テクノロジーを用いたプラットフォームで、コミュニティ型のマッチングサービスを行う予定です。このサービスで目指すのは「より深くお客様のお役に立つこと」。
「こんな素敵なお葬式があってもいいよね」「私もこんな温かい空間でお葬式をしたい」
これは、我々の既存事業である「花葬儀」を利用したご家族や、参列した方々が口を揃えておっしゃるお言葉です。私たちとつながるすべてのお客様が、より心豊かにライフタイムを送れるサポートをしたいと考えています。
「リベントと出会ってよかった」、「リベントのサービスを受けて心から感謝してます」と感じていただけるような企業を目指してまいります(三上様)

ウエディング事業において過去に3年間ネタもとをご利用いただき、一度は「卒業」された株式会社LIVENT 様。葬儀事業においてもネタもとを活用いただき今年で5年目を迎えました。
自社内にノウハウを蓄積したあともネタもとの「伴走」をフルに活用することで、さらにメディアとの繋がりを深め、PRノウハウを高め、様々な課題を解決し、多くの成果を得られているようです。
お忙しい中、快くインタビューにご協力くださった代表取締役 三上様、本当にありがとうございました。
参考:株式会社LIVENT 様:50名(2025年4月現在)