後継者問題の解決、ブランド力向上のために
広報活動を本格化。広報体制ゼロからスタートし
1年で自走化に必須の「3種の神器」を着実に蓄積!

創業から80余年、『国産・和牛牛肉を皆様に楽しんで頂きたい』を基軸に、美しい和牛牛肉を通じて、楽しみ、喜び、感動といった癒しを届け続けている株式会社ニイチク。
国際的食品の「安全性」と「品質」の基準 SQF認証資格を取得。各種ブランド牛の卸や、外食産業向けの商品を卸している企業様です。
今回は、卸業でありながら、一般消費者の方々にも広く社名を知ってもらえる会社にしていきたい、と、昨年7月にネタもとを導入された、株式会社ニイチク 取締役 営業本部 統括課長 山田 勝己様、リテール課 課長 田村 典久様、リテール課 広報担当 長谷川 万記様 にお話を伺いました。
ネタもと導入前の課題や悩み
弊社は主にBtoB向けに、卸業で塊肉の売買及び牛肉加工製品を販売しております。企業・法人への販売が主たる事業であるがために、一般消費者との接点がとても少ないということがありました。ですが、お客様に喜んでもらいたいという想いから、スライスしたお肉を1枚ずつシートで包む拘りや、包装や梱包も、収納と品位等々を保てるよう、日々消費者目線を心がけ、和牛牛肉の美味しさと鮮度をお客様に届けるために研究を重ねてきました。
また、一般のお客様にも和牛牛肉を楽しんで頂きたいという想いから、贈り物などのギフト商品、他社様とのコラボ商品、通信販売をはじめ、一般のお客様向けに卸値直売会を2017年から毎月最終土曜日に開催するなど幅広く展開しております。
そんな中、社長は後継者作りに課題を感じており、今後の後継者ないしは、会社のためにもこれまでとは異なる新しい変革を起こしたい、という思いがあったようです。そのためにも、これからは卸業でありながらも、一般社会の方々にも広く社名を知ってもらえる会社にしていきたい、ニイチクというブランド価値をさらに上げていくことが必要だと感じていました(田村様)

ネタもと導入前の「広報PR活動」状況
それまでも少なからず活動はしていたものの、実際私が来るまでの約10年間は、不動のホームページでした。そこからネタもとを始める前の3年ほどは、主にホームページの改変やお知らせの更新、SNSの運用など、大体どこの企業もやっているような最低限のものはやるようにしていましたが、枝葉末節な広報活動でしたね。
ですので、体制についても、現在は長谷川が専任で、1年前から動いてくれていますが、それまでは兼任も部署もなく、基本そういった広報関連の仕事は私が1人で行っていました。たまにテレビの取材などが入った場合は、肉の直売会に関しては山田が協力してくれていましたが、問い合わせやペイドパブリシティなどは、全て私の方で受け付けていました(田村様)
広報PR活動を重視するに至った理由
社長が課題として上げていた「後継者問題」を解決するためにも、やはりブランド力をつけることが優先されました。そのため、今までやってこなかったホームページを動かしたり、SNSを運用したり、通販を始めてみたりなど、広報PR活動といった社名を広げるための方法はいくつかやってみて欲しいというのが、社長からのミッションであり、広報PRに注力した理由でした。
広報活動を始めるにあたってネタもとの話を聞いた時に、「これは兼任や片手間でできるものではないな」と思ったんですよね。元々広報活動を積極的に行ってはいなかったので、これまでと同じ規模感やスピード、単純にホームページやSNSを更新するだけのレベルではないので、いざ広報活動を本格的に注力して行うのであれば専任の広報担当を付けなければいけないと思いました。
そこで、ある程度、自社のことを分かっている社員に広報を任せたいと肉の加工業務を担当している長谷川に広報担当として声をかけた次第です(田村様)
ネタもとを選んだ理由
私は元々肉の加工や卸を扱う現場をメインとして働いていました。現場を経験した状態なので、ニイチクのことについてはある程度の知識を持ち合わせているという状態でした。
声をかけてもらった時は、私自身広報未経験ではあるものの、とてもいい機会だと感じました。これまで現場仕事がメインで、広報やPRといったことには一切触れる機会すらなかったので、知識はない中でも広報をゼロから学べる機会をいただけるということは私自身の成長にもつながると思いました。会社の広報活動を一緒に行えるのであれば、とてもいい機会であるということから、2つ返事でお答えしました(長谷川様)
ネタもとを選んだ理由としては、本当にタイミングが嚙み合ったから、というのが大きいと思います。ちょうどこれまでやってこなかったことをやりたい、変革を起こしたいという思いがある中で、1から広報のノウハウを学べ、メディアとの接点も提供してもらえるので、広報初心者の私たちにとっては導入しやすかったですね(田村様)
広報PR活動で取り組んだこと・工夫したこと
最初に行われる「サクセスミーティング」で、ネタもとからスプレッドシートが配られます。そこには「PRのノウハウ」が数値として分かる『PR活動診断シート』や『メディア交流会』でメディアから来るであろう質問を事前にテンプレート化できるシート、ネタもとサイトにある動画の一覧など、ネタもとを上手に活用するための内容が書かれています。
それをもとに、ネタもとの担当者から「何日までにこの動画を見てください」「このプログラムに参加してください」など、ネタもとを使った活用目標を立てられるので、それを1つひとつこなしていくことから始めました。
広報活動自体が初めてなので分からないことが多く、すぐに調べるように意識して取り組みました。ネタもと契約当時は半年間広報トレーナーに伴走いただくプランでしたので、プレスリリースやニュースレターなどを作成したらチェックしてもらい、分からない用語や不明点はすぐに確認するように意識していました。
その中で、広報トレーナーが作ってくれた「お手本テンプレート」を使い、徐々に自分たちだけで情報を発信しようと思い書き始めたものの、書くにあたっての情報が全くまとまっていないんですよね。それに気づいてからは、まず1から各部署に聞き込みをし、収集した情報をまとめる作業を行いました。
自分たちが関わる部署だけでなく、肉の直売会の情報を集めるのであれば、直売会担当の方にヒアリングを行い、その情報に詳しい方から直接情報をかき集める、という作業ですね。情報発信したくても、発信できる情報がないと始まらないので、自社にはどんな情報があるのかをくまなく考え、とにかく情報収集することを重点的に行いました(長谷川様)
「メディアとの接点」における成果
契約前はメディアとの接点は、ほぼ皆無でした。記事と言うと、一般消費者向けに工場を開放した直売会に来ていただいた個人の方のブログなどが多く、専門的なメディア媒体に載るということ自体が少なかったです。たとえあったとしても、メディアの方から声をかけていただき、載せていただくくらいで、我々からメディアの方に積極的にアピールすること自体、滅多にありませんでした(田村様)
それがネタもとを活用し始めたおかげで、読者プレゼントを中心に掲載してもらえることが増えました。中には、我々が提供した読者プレゼントに対し、どれくらい応募が来ているのか応募数を教えてくれるメディアの方もいらっしゃるので、自分たちの商品がこれだけ多くの消費者の方に知ってもらえたこと、さらにはその中でいい商品だな、欲しいなと思ってくれた方がこんなに多くいるんだということが知れて、とても嬉しい成果でしたね。
メディアの方とやり取りをする中で「次回また機会があればぜひお願いしたいです」と言っていただけるメディアの方もいて、とても有難かったです。今回の読者プレゼントで終わり、ではなくて、またリピートしてもらえるということは関係性が続いていくわけですから、これから先も何かあれば頼り、頼られる関係性が構築できたことが嬉しいです(長谷川様)
我々が提供できる品物が和牛ということも強みになっているかと思います。普段豚肉を多く食べている方からすると和牛を喜んでくれる方もいると思うので、その辺りも他社との差別化になっているのかもしれません(田村様)

「PRのノウハウ」における成果
以前もホームページに情報を載せてはいましたが、それを拡めるという意識やスキルはなかったので、その力はついたと思います。数字的に言うと、ネタもとを契約する前のホームページのアクセス数がひと月あたり1,000PVくらいしかなかったんですね。それが広報活動を通して積極的に更新するようになってから3、4,000PVくらいに上がりました(田村様)
メディア接点もそうですが、広報ノウハウもゼロの状態から始まったので、ノウハウを学ぶためにネタもとサイト内の動画を視聴することはもちろん、『リサーチ』でメディアがどのような内容を発信しているのか、その内容に紐づけるために自社であればどのような情報を提供したらいいのかということを考えるようになりました。
初めは私がインタビューした情報をネタもとの広報トレーナーに提供し記事を書いてもらうことから始めましたが、今は自分で構成を考え、作成できるようになりました。自分で作るようになってからは、他社はどのように書いているのかも参考にしています。
今も苦手な作業ではありますが、情報収集から文章構成まで自分から進んで力を入れるようになったことが成果だと感じています(長谷川様)
広報は数字で表しにくいからこそ、楽しく仕事して欲しいと思っています。無理に何々をこなさなければいけない、プレスリリースは毎月1回ずつ出さなければいけない、などの目標も大事ですが、まず1つずつ確実にできることを増やしていくことを大切にしています。
自分たちのキャパを超えてしまい、やらなければいけないことができなくなってしまっては本末転倒だと思うので、そのキャパを知れたことも1つのノウハウだと思っています。かと言って、楽なハードルだけでもいけないので、多少背伸びする程度の頑張りは引き続き行っていき、できることを1つ1つ増やし、成長し続けたいと思います(田村様)
「ヒト(広報担当)育成」における成果
以前までの「とりあえずホームページを更新すればいい、SNSを運用すればいい」という、自己流の自社発信情報だけではなく、メディアという第三者に発信してもらうためにはどうしたらいいのかを考えられるようになったことが大きいですね。
メディアに取り上げてもらうためには、メディアが求める情報を知り、メディアの考え方や接し方を学んだうえで、実践するようになり、これまでとは異なる層へ情報を届けることができるようになりました。
メディアからこんな質問を受けた時、どう対応するかとか、最初だったらオドオドしてしまっていましたが、今は大体の質問も予想できますし、実際メディア対応する際も以前よりもきちんと受け答えできるようになったと思います(田村様)
私個人としての育成になりますが、ネタもとを使い広報活動を始めたら、ちょっとしたことでも「これはどういうことだろう」「どうしたらいいだろう」という探求心が生まれ、何か情報を知る度にもっと知りたいという欲や好奇心がどんどん出てくるようになりました。
私の性格上、興味が湧くとのめり込むタイプということもありますが、広報を通じて自社のことや世の中の時流を深く調べることにより、興味関心が高まっているなと感じます。
また、「これは難しそうだな」と思うことも、とにかくやってみるという挑戦心も生まれたなと感じます。広報活動を通して視野が広がったからこそ、新たな選択肢も増えましたし、新たに挑戦したいという気持ちも生まれたことが自分の中での大きな成長だと思います(長谷川様)
始めのうちは私も添削やフィードバックを送っていましたが、今は私がアドバイスすることなく長谷川が『リサーチ』のエントリーやプレスリリースを書き、それが成果にもつなげられているので、とても成長を感じています(田村様)
ネタもと独自の「PR活動診断」
ネタもとでは、定期的に独自の「PR活動診断」を実施し、お客様の「自走化状況」を可視化・数値化することで、成果が見えづらい広報活動の「効果検証」を可能にし、自走化実現までの道のりをしっかりとサポートしています。



これまでに掲載された主な媒体名
・東京新聞
・埼玉新聞
・プレスネット
・女性セブン
・散歩の達人
・THE21
・健康365
・週刊大衆
・カスタムCAR
・ぐらんざ
・ゆうゆう
・レッツエンジョイ東京
・朝日マリオン・コム
・CORAMA
掲載されるために工夫したこと
これまで掲載していただいたメディアを辿ってみると、『リサーチ』でマッチングになったメディアや『メディア交流会』でつながったメディアが多いと思っています。我々は掲載という成果にしっかり結びついているので、メディアと接点が持てる機会にはどんなコンテンツであっても積極的にどんどん参加しています。
最初のうちはなかなかマッチングせず、弱気になってしまいますが、徐々に広報ノウハウも付き、成果も出てくると思うので、根気強く続けることは大事だと思います(長谷川様)
また、その掲載を見た他メディアの方からも連絡をいただくことがあり、数珠つなぎで掲載を獲得できたこともあるので、メディアの方から何か依頼されたら極力お断りしないように意識しています。どこでどんなつながりになるか分からないので、基本は分け隔てなく、きちんと対応させていただいています(田村様)
あとは、自分たちの「これだ」という強みを見つけて突き進めることですかね。私たちの場合は「読者プレゼント」でしたが、自社の情報をうまく発信できる術を確立していくことが大切です。様々行うことで、徐々に「次はこんなこともできるのではないか」ということが増えていくと思っています。
ですので、最初の目途を組み立てて、それが確立し出したらステップアップし次に進むような動きを取ることで、自社の強みも明確化し、新たな武器も手に入れられると思います(長谷川様)
どのような企業に「ネタもと」を勧めたいか
私たちが実際広報ノウハウもメディア接点もゼロの状態から始めて、今目に見える成果につながっているので、同じような業種・業界、商品を扱っている企業には、こういう切り口もあるんだということを分かっていただけると思います(長谷川様)
我々と似たような業界で例えてみると、農業関係の企業であれば商品があるので、まずはそれを読者プレゼントとして提供してみる。私たちは読者プレゼントに力を入れたことでメディア接点や掲載にもつながったのでお勧めですね。提供商品を探されているメディアの方も多いですし、商品を提供することでメディアの方とも交流を図りやすいなと感じています。
ゆくゆくは工場のPRや会社のPRをしたいと思っていても、まずは何の会社なのかを知ってもらわないとメディアの方も記事を書けないですよね。「自社でこういう商品を扱っているので見てみてください」と実際に手に取って見てもらうことで、言葉で説明するよりも手っ取り早くメディアの方にイメージ・理解させることができると思います。
なので、広報ノウハウもメディア接点もない企業であったとしても、何か分かりやすい武器を持っている企業はPR活動を始めやすいと思います(田村様)
今後のさらなる目標
元々は食肉卸や肉加工といったBtoBの会社でしたが、冒頭にもありました社長の後継者作りや会社としての新しい改革に向け、BtoCにもどんどんシフトしていけたらという話はネタもとを始める時からあります。今後もそういう流れが強くなってくると思います。これまで我々が培ってきた消費者目線のこだわりは引き続き大事にしながらも、新たな消費者への拡大や見えにくい末端にも自慢の商品をきちんと販売できるような仕組みをこれからも作り続け、ニイチクブランドをどんどん広げていくことができればと思っています(山田様)
様々な和牛牛肉がありますが、お肉を見たらぜひニイチクと検索してもらいたいと思っていますし、1人でも多くの皆様にニイチクを連想してもらえるようになるまで、引き続き広報活動に取り組んでいきたいです(田村様)
2人が言うように、やはりネタもとを使い始めた背景や我々が広報活動を続ける目的には、ニイチクという名前をより多くの人に拡め、知ってもらい、和牛・国産牛肉をより安心してお召し上がりいただき、楽しんで味わってもらうことを第1の目標においているので、その目標をぶらすことなく、我々も今後も楽しみながら続けていきたいと思います(長谷川様)

「後継者問題」を解決するため、一般消費者の方々にも広く社名を知ってもらえる会社にするために「広報PR」という手段を経営戦略として取り入れた、株式会社ニイチク様。
ネタもと導入時には兼務の担当者さえいない状態からわずか1年で、着実に「自走化」に不可欠なメディアとの接点、PRノウハウ、ヒトの育成を自社内に蓄積されているようです。
お忙しい中、快くインタビューにご協力くださり、広報PRの重要性について語ってくださった、山田様、田村様、長谷川様、本当にありがとうございました。
参考:株式会社ニイチク様:グループ全体53名 (2024年9月現在)