22歳の女性社長誕生を機に広報PR体制を強化
スタートから1年で自走化に不可欠な
メディアとの接点・PRノウハウを着実に蓄積

1都8県でカレーハウス「CoCo 壱番屋」を25 店舗、ラーメン大戦争 2店舗を展開する外食フランチャイズ企業、 株式会社スカイスクレイパー。
「意志ある者にはチャンスを!!」という社是のもと、「作業」ではなく「サービス精神」を伝えることで、年齢や社員・アルバイト問わず、全従業員の「人間性」の成長を促し、お客様に心のこもったサービスを提供。
全国2万人のココイチスタッフのうち、30人の接客スペシャリストにのみ与えられている「スター」称号を持つ従業員が5人在籍しており、そのうちの1人で22歳の諸沢莉乃さんが、今年5月1日より代表取締役社長に就任されました。
今回は、今年5月にネタもと利用歴丸1年となる株式会社スカイスクレイパーの代表取締役会長 西牧 大輔様、5月に就任された代表取締役社長 諸沢 莉乃様、執行役員兼広報室長 今村 弥生様にお話を伺いました。
ネタもと導入前の課題
現社長、諸沢の次期社長就任が決定した2021年以降、22歳の若さで経営者となる諸沢のサポート体制をつくることが最大の経営課題でした。
僕は創業以来27年間、コンサルタント導入や顧問弁護士契約などの外部委託を一切したことがなく、社内外へ向けた発信やトラブルへの対処はほぼ自分ひとりで担ってきました。自分で経営課題をみつけ自分で解決するという、いわばワンマン経営だったんですね。今後そうしたことまですべて諸沢に背負わせるのかと考えたら、それは現実的ではないと思いました。
彼女が社長業に専念し新体制を好発進できるよう、他に任せられることはアウトソーシングし、フォロー体制を整えることが必要だと考えていました(西牧様)
ネタもと導入前の「広報PR活動」状況
自社HPやブログ、SNS、YouTubeなどを通じ社外へ向けたアピールを行っていました。ブログは週5日ほどの頻度で17年間欠かさず更新しており、記事を読んで求人応募に来てくれる人もよくいます。諸沢とそのお父様も愛読者とのことで(笑)、社内外のファンづくりには一定の効果があったのかなと思います。
時代に合わせて都度発信ツールを増やし、自分なりに社外向けのアピールに取り組んできましたが、メディアに向けて定期的にプレスリリースを出すなど「広報」と呼べるような活動はしておらず、そのノウハウもありませんでした。
発信はすべて私が企画し、必要に応じて社員や知人に手伝ってもらうというスタイルで、広報として独立した体制は敷いていませんでした(西牧様)
広報PR活動を重視するに至った理由
現在、弊社のいちばんの経営課題は、人材獲得・人材育成です。人材の育成については自信を持っていますが、そこへ至るまでの人材確保は、より多くのコストをかけられる企業にはなかなか勝てません。
ではどうするかと考えたとき、せっかく諸沢という若手女性経営者が誕生するのだから、このタイミングで社会に対しもっと自社をアピールし、「ここで働きたい」と思ってくれる人を増やしたいという思いがありました。
そうした意味で新体制のスタートは、社の考えや理念を広く社会に知っていただくまたとないチャンスだったんです。諸沢の次期社長就任が決定した時点から約2年半をかけて、社内で新体制へ向けたさまざまな準備をしてきましたが、広報PR体制の強化もそのうちの1つでした(西牧様)

ネタもとを選んだ理由
それまで自分が一手に担ってきたHPやブログ、SNSなどの情報発信を、新体制でどうするかが課題でした。誰か広報をサポートしてくれる人をつけて、そこにかかる負担を減らし、諸沢にはその分の労力を現場に費やしてほしいと思っていました。彼女は現場に必要な社長なので。なので、当面は今まで通り自分が広報活動をやっていこうかと考えていたところにちょうど、ネタもとからの提案営業を受けました。
報道発表などメディアに向けた広報活動はしてこなかったので、メディアへこちらから攻めていくノウハウを得られるネタもとのサービスはとても魅力的でした。諸沢の社長就任まで1年と少し前の時期で、お声がけいただいたタイミングも最高でしたね(笑) そういう流れだったので、他社を検討することはありませんでした。
契約前にネタもと本社での朝礼にもお誘いいただいて参加しました。とても雰囲気が良くて、好印象を持ちましたよ(西牧様)
広報PR活動で取り組んだこと・工夫したこと
経営者向けセミナーでの「いきなりテレビは来ない」というお話がとても印象的で。テレビは新聞の情報を、新聞も雑誌や他媒体の情報を、それぞれ裏付けて取材をしているのだと聞き、やはり広報活動には社会的な信頼が必要で、そのためには継続が大事だと実感しました。
地道な情報発信を続けましたが、なかなか結果が出ず、活動開始から半年ぐらいの時期は挫けそうになりました。広報トレーナーを中心とした手厚いサポートがなければ、PR活動の継続は難しかったと思います(西牧様)ネタもとの経営者ビジネス交流会に参加した際、20秒PRタイムがあるのですが、そのスピーチのために“スマホ”で原稿をつくり、鏡の前や電車の中などで、何度も何度も練習しました。はじめてビジネス交流会へ参加した時は手汗が出るほど緊張していたのですが、経験を積むことで、経営者の方々やメディアの方々の前でも自信を持ってお話できるようになりました。そのおかげで人前でお話する度胸がつきました(諸沢様)

「メディアとの接点」における成果
メディア向けの情報発信がゼロの状態からスタートし、これまでに報道資料を約20本発信、ネタもとプログラム内でメディアが企業向けに探している情報を募集する「リサーチ」には20件ほどエントリーしてきました。発信しなければ広報になりませんから、継続して蓄積を増やしたいと思っています。スタート段階で広報トレーナーの方が報道資料作成のサポートをしてくださり助かりました(西牧様)
活動スタート時、メディアとの接点はゼロでした。メディア交流会などネタもとのプログラムを通じ獲得したメディアリストが50件ほどに増えたほか、実際の取材を通じ現時点で13件のメディアの方々と連絡先を交換させていただいています。最近ではネタもと契約直後の、一番初めに弊社記事を掲載してくださったフランチャイズ業界専門情報誌「ビジネスチャンス」から再取材の依頼をいただき、とてもうれしく思っています(今村様)
メディア掲載により社外へ広く情報発信できたことはもちろんですが、報道に取り上げられたことで、従業員やオーナー仲間にも良い影響がありました。家族や友人から「バイト先の社長が出ていたね」「いい職場だね」と声をかけてもらい、従業員たちがとても喜んでいます。ココイチのオーナー仲間からは「求人を出してもなかなか募集がなかったのに、報道を見て2人来てくれたよ」といったうれしい声も聞こえてきました(西牧様)
「PRのノウハウ」における成果
広報トレーナーの方が、プレスリリースとニュースレターの違いなど、報道資料の種類とその特徴を詳しく教えてくれたのがとてもためになりました。それぞれの報道資料に合った文章の雰囲気や、ストーリーの作り方など、独学ではなかなか勉強できなかったノウハウもたくさん教えていただきました。
メディアからの「リサーチ」もたくさんあって、リサーチ内容から、どんな媒体がどんな情報を欲しているのか傾向をつかむことができました。「この媒体に対してうちの会社ではどういうことを打ち出せるのかな」「どうすればメディアが求めている情報に答えることができるかな」と発信のネタを探すようにしています。
オンライン講座もたくさんあって。ご提案いただいたものすべては視聴が追いつかないくらいだったのですが、ネタもとサイトからいつでも見ることができるので、継続して活用していきたいですね(今村様)
「ヒト(広報担当)育成」における成果
日頃から仕事でも実践している「ニコ・キビ・ハキ(ニコニコ・キビキビ・ハキハキ)」をメディア対応でも徹底してきました。笑顔でいること、ちゃんと挨拶すること、感謝の気持ちを伝えること、です。会社の代表としてお会いするわけなので、普段お客様に対してしているのと同じようにメディアの方々へも応対するようにしています。そうすることで、会社の考えや大事にしていることがメディアの方々によりよく伝わるようなってきたと思っています。
はじめは取材を受けてもうまく返答ができず落ち込んでいたのですが、広報の今村さんが取材対応の鬼特訓をしてくれて(笑)。カメラで話す様子を撮影してもらい、話し方の癖や話すときの所作などをチェックしました。よく聞かれる質問を把握してシミュレーションすることで頭の中が整理され、だんだんと取材での受け答えがスムーズにできるようになっていきました。(諸沢様)

メディアからの連絡にはとにかく迅速に対応することを心がけています。また、社長への取材オファーでも、事前に質問内容を伺い、諸沢がまだ答えにくそうな内容が含まれている場合は、メディア担当者の方へ会長同席での取材を打診することもあります。メディアにはできるだけいい状態の新社長・諸沢を見ていただき良いイメージを持ってもらいたいので。困った諸沢の姿は見せたくないです(今村様)
ネタもと独自の「PR活動診断」
ネタもとでは、定期的に独自の「PR活動診断」を実施し、お客様の「自走化状況」を可視化・数値化することで、成果が見えづらい広報活動の「効果検証」を可能にし、自走化実現までの道のりをしっかりとサポートしています。



これまでに掲載された主な媒体名
・ビジネスチャンス
・日本テレビ「DayDay.」
・Yahoo!ニュース
・ガジェット通信
・日経MJ
・日本経済新聞電子版
・文化放送「大竹まこと ゴールデンラジオ!」
・読売新聞 群馬版
・読売新聞オンライン
・フジテレビ「Live News イット!」
・テレビ朝日「大下容子ワイド!スクランブル」
・テレ朝news
・テレビ朝日「グッド!モーニング」
・IT mediaビジネスオンライン
・PRESIDENT WOMAN Online
・Forbes JAPAN
・AERA 他
掲載されるために工夫したこと
まずは写真素材を増やしました。毎回違った内容のリリースを出しても、写真が同じだと同じ情報だと思われてスキップされてしまうのではと考えたからです。新体制がスタートする前に違うパターンの写真をたくさん撮りためておきました。
プレスリリースやニュースレターは、タイトルで目を引けるよう、キーワード選定にこだわりました。自分でピックアップした言葉でキーワード検索をしてみたり、それで引っかかってきた情報のなかから、良い表現を真似してみたり。広報トレーナーがおおかたの情報をまとめて文章化してくれていたので、タイトルや写真など見た目部分の工夫に注力することができました(今村様)
月2回の定例ミーティングを“広報アタマ”に切り替える時間として活用していました。広報トレーナーと話すなかで「うちでは当たり前だと思ってやっていることがネタになるんだな」という気づきがたくさんあり、ネタ出しに幅が出たと思います(西牧様)
どのような企業に「ネタもと」を勧めたいか
弊社はこの1年、「2024年5月1日、諸沢莉乃・22歳が社長就任」という山場に向かって、広報トレーナーの伴走のもとPR活動に取り組んできました。発表の山場でPRを始めても遅い、事前の準備が重要なのだということがよくわかりました。半年後、1年後、その先に、新商品や新サービスや、社会に知らせたいことを発表する予定がある企業の方々には、ぜひネタもとをおすすめしたいですね。
自分たちはまったく広報体制ゼロのところからスタートしましたから、同じようにまだ広報体制が整っていない企業の方々も、トライしてみてはどうかなと思います。
ネタもとと一緒にPR活動を始めて、メディア掲載がすべてではなく、広報活動に取り組むことで、開発チームとそれをアピールするチームなど、異なる部門の人たちが気持ちを一にしていけることが大事なのだということを実感しました。
弊社は幸いメディアに記事を掲載していただくことができましたが、たとえそうなっていなくても、ネタもとのサービスを導入する価値はじゅうぶんにあったなと思っています(西牧様)
今後のさらなる目標
会長がつくったスカイスクレイパーが大好きなので、社の理念や行動指針を大きく変えることはありません。私にできることは現場で汗を流すことだと思っているので、5年後も10年後も現場に入っていたいです。普通なら「指摘」と受け取られることを「提案」や「アドバイス」といったより近い目線で伝えることができるのが、私の強みです。常にスタッフとコミュニケーションを取り、お互いに高め合っていくことで、同じ思いで働いてくれるスタッフを育成し、徐々に店舗数を増やしていくことが目標です。
会社全体としても自分個人としてもこれから成長していきたいと思っているので、今後はその変化や成長の記録をPRしていけたらと思っています。今はたまたま私がピックアップされていますが、これからは一緒に働く仲間が輝けるステージをどんどんつくっていきたいです(諸沢様)
10代、20代の若い方々に向け、諸沢の魅力をどんどん発信していきたいと思っています。そうすることで「バイトならあそこにいってみよう」「ちょっとあそこで働いてみよう」と思ってもらいたいですね(今村様)
諸沢は訪れた店舗が忙しければすぐに着替えて手伝う社長です。そして、しばらくして忙しさが落ち着いたら、スタッフと一緒に賄いを食べながら「今日もうちょっとこうしたらよかったよね」と話し合える社長なんです。そんな社長が経営する会社は必ず良くなると僕は確信しています。諸沢新体制の行く末をたくさんの人たちに見ていていただきたいですね(西牧様)

「2024年5月1日、22歳の若い女性の社長就任」という山場に向け、新社長をバックアップするために「広報PR」という手段を選び、取り組んでこられた、株式会社スカイスクレイパー様。
「発表の山場でPRを始めても遅い、事前の準備が重要なのだということがよくわかりました」
「ネタもとと一緒にPR活動を始めて、メディア掲載がすべてではなく、広報活動に取り組むことで、開発チームとそれをアピールするチームなど、異なる部門の人たちが気持ちを一にしていけることが大事なのだということを実感しました」
という、西牧会長のお言葉が強く印象に残りました。
西牧会長が実際に広報PR活動に取り組んだことで実感されたように、「広報活動の本質的な目的」は、メディア掲載ではありません。広報活動に取り組むことで「社員の気持ちがひとつになること」「自社や自社のサービスを愛する社員を増やすこと」、つまりインナーブランディングがより重要であると私たちは捉えています。それを体感ただけたことをとても嬉しく思います。
お忙しい中、快く取材に応じてくださった西牧会長、諸沢代表、今村執行役員、貴重なお話を本当にありがとうございました。
参考:株式会社スカイスクレイパー様 社員数 500名(2024年5月現在)