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社員の意識改革を広報活動で実現

社員の意識改革を広報活動で実現

広報活動をやるなら、自走化は必須
外部のPR会社に任せるよりも
自社でやった方が社員の意識が絶対に違う

代表取締役社長 石黒 嗣英 様

前身の「尾張時計」を含め、100年以上の歴史をもつ、全国でも数少ない独立系の時計・宝飾総合卸会社、東海時計商事株式会社

カシオを始め国産腕時計・スイス製腕時計100ブランド以上を取り扱い、アクセサリーからブランド宝飾品まで幅広い商品展開を強みとし、アンテナショップの運営を通した販売企画も積極的に実施している企業です。

今回は、今年8月にネタもと導入から2年目を迎えた、東海時計商事株式会社 代表取締役社長 石黒 嗣英 様、部長 豊田 浩介 様、広報担当 名倉 亜和美 様に、ネタもと導入のきっかけや、導入後の成果について詳しくお聞きしました。

ネタもと導入前の課題や悩み

コロナ禍を機に社員数を50人台から一時20人台まで減らし、少数精鋭体制へと舵を切りました。会社全体に余裕がなく、新しい取り組みが生まれにくい状況でした。

また、もともと先代までの当社は「安心して長く勤められる会社」を掲げており、給与もボーナスも社員間で大きな差がでるような仕組みではなかったため、社内には全体として「やってもやらなくても同じ」といった雰囲気もありました。

そうした停滞感を打開し、社員の意識改革を行うにはどうするか、どうやって社員のモチベーションを高めていくかが、経営者としての課題でした。

事業面では長年にわたり安定的に成長を続けてきましたが、話題となるような「ネタ」を創出して外部発信することには取り組んでいませんでした。自社の存在感を高め、この先も成長し続けるためには、これまでと同じことや他と同じことをやっていてはいけない、何か新しいことに挑戦していかなければならないと考えていました(石黒様)

現社長体制になり、経営方針ががらりと変わりました。良い意味で「安心して長く」ではなくなり、攻めの経営へと舵を切り始めたのです。それまで一社員として身近な存在だった現社長が「経営者」となり、社内でも、社外に対しても、一つの線引きが必要な時期でした。

今思うと、その線引きとして一段階上がって経営者として見られるようになるために、広報による外部発信はうまく機能したように思います(豊田様)

ネタもと導入前の「広報PR活動」状況

それまで広報活動に取り組んだことがなかったので、体制もノウハウもまったくない、ゼロからのスタートでした。プレスリリースなどの報道資料を作成したこともありませんでしたし、SNSなどの運用もほとんどしていませんでした。広告を出したこともありません。卸売業ということもあり、自社を表舞台に出す、という概念自体があまりありませんでした。

一方で、業界内や地元名古屋では「勢いがある」「元気がいい新社長だ」などと、新体制になった当社のことが話題にのぼることも多くなり始めていました。より認知度を高めるため、外部発信に取り組むのにはちょうど良い時期でした。まずは、どのような体制で活動していくのかを検討し、ネタもと契約から3カ月目に担当者を決定しました(石黒様)

私は広報活動開始とともにチームに参加したので、会社のことも、これからどんなふうに広報活動を展開していくのかも、まったくわからない状態からのスタートでした(名倉様)

正直、広報を始めると聞いて、はじめは社員たちに「めんどくさい」という雰囲気が漂っていましたね(豊田様)

スイートルームでの外商イベントの様子

広報PR活動を重視するに至った理由

先輩からネタもとのサービスを紹介されたのがきっかけです。はじめは広報といってもピンとこなかったのですが「広報は売上を上げるためのものではない」という話を聞いたのが印象的で、驚きました。

それまで、広報は売上のためにやるのだとばかり思っていたので、そうではなく、社員のモチベーションが上がったり、社内外のファンづくりへの効果があったりするという点に興味を惹かれました。

社の雰囲気を変えていく必要は感じていましたし、広報は今まで一度もやったことがないので、一度新しいことをやってみようか、といった気持ちでした。とにかく「人のやっていないことをやらなきゃいけない」「面白いことをやらなきゃいけないという思い」はあったので、新たに広報に取り組むなかで何かいいものが生まれれば、とは思っていました。

経営者として名古屋市の経営者団体などでも少しずつ存在感を高められていた時だったので、ここで東海時計商事としての存在感をもっともっと出していきたいというタイミングでもありました。

また、名古屋で67年会社をやってきたにもかかわらず、社会貢献や地域貢献という概念がほとんどなかったので、広報を通じてそうした部分にも取り組んでいけたらとも考えました(石黒様)

ネタもとを選んだ理由

ネタもとのみなさんの強力な熱さが決め手です。企業にとっての広報の大切さを、ものすごい熱さで延々と語られました。

また、本村代表からも「広報は決して売り上げに直結するものじゃない」というお話を伺って、正直はじめは「何を言ってるんだ?」と思っていました。その点は広報活動に取り組み始めるまで、ずっと疑問に思っていて、契約に至る過程でも何度か聞き返したことがあったと思います。

ネタもとを勧めてくれた先輩には「うちなんか何も広報するものなんかないですよ」と言っていたのですが、その時、「だから、そのためにやるんでしょ」と言われたことが、心に刺さっていました。「何もしなかったら一生ネタなんかできないよ」「みんなで話し合ってネタを作ってPRするんだよ」という話が、とても印象的だったんです。

長年お世話になり、事業にも成功されている先輩が語ってくれたことは、やはり大きかったですね(石黒様)

広報PR活動で取り組んだこと・工夫したこと

外部から広報チームに入ったので、まずは会社を知ることから始めました。少しずつ会社について知っていくうち、会社のことというよりも、まずは社長自体をPRしていったほうが早く動き出せると思い、メディアの方にアプローチする一番の「ネタ」として、「社長」にフォーカスしました。そこから何度もヒアリングを重ね、社長についての詳細なプロフィールシートを作成しました。

「老舗企業の三代目社長自ら一番の広告塔となり、新しい展開を見せていこうとしているスピード感のある会社だ」ということを伝えたいと思いました。結果的に、この時作成したプロフィールシートがきっかけで、日経トップリーダーに記事を掲載していただきました。

資料作成時は「まずは今あるもので勝負」という気持ちでした。良いものがあるからこそ事業が長く続いているはずですから、そこを大事にしたいと思ったからです。でも、いざ社長やみなさんに「PRポイントは何ですか」と聞くと、「特にない」と言われてしまい・・・

それでも「どういうことをやっているんですか」などと細かくお話を伺っていくと、とても素敵なこと、社会的意義のあることをやっていることが、どんどんわかってきました。そうやってPRポイントを掘り出し、情報整理をすることで、広報の土台を作っていきました(名倉様)

6月に名古屋の駄菓子屋「おかしたべたい」様とコラボし、地元保育園でワークショップを開催しました。「時の記念日」に合わせ、地域に根ざす2社が、針時計や駄菓子文化を地域の子どもたちに継承するというコンセプトでした。

この企画に取り組む過程で、当初広報活動に気乗りしていなかった社員たちが、どんどん楽しんでいく様子が見てとれました。広報活動に社員を巻き込み、社内全体にやわからい雰囲気ができてきたのは、とても良いことでした。こうしたことが積み重なっていくことで、社員同士のコミュニケーションも取りやすくなると思います(豊田様)

毎月開催される経営者交流会には、時間を調整できる限り参加しています。交流会でご一緒する経営者のみなさんは「意欲のかたまり」のような方が多く、いつも刺激を受けています。

普段からさまざまな交流会に参加しているものの、全体の8割くらいは、あまり収穫がないと感じているのですが、ネタもとの経営者交流会は違います。広報に取り組もうとする企業は“とがっている”会社ばかりだなと感じています。交流会でつながった企業と一緒にイベントを開催する予定もありますし、取引先も増えました(石黒様)

「時の記念日」イベントは広報以外の部門からも積極的に社員が参加

「メディアとの接点」における成果

たまたま知人が地元メディアの記者だった、というような例を除くと、いわゆる「メディア接点」はゼロでした。今では、メディアリストが約200件に増え、普段からメールや電話などで密にやり取りさせていただくリレーションメディアも5社くらいあります。

メディアの方々は多忙でなかなか振り向いてくれないのでは、と不安だったのですが、意外にもみなさんとても温かく話を聞いてくださり、嬉しかったですね。保育園のイベントを企画した時は、取材に来てもらえるか心配でしたが、結果的に中部経済新聞、中日新聞、ローカルケーブルテレビ局の3社が来てくれました。

そして、メディアの方々と交流することで、社会の動きや時事、トレンド、人々のニーズなどを把握できるようになりました。情報発信しようとしていることについてご相談し、フィードバックをもらうこともあります。取り組みについての社会的な意義など、取り上げてもらうために必要な要素についてお聞きしています。

自分たちで考え込んでしまうより、一度メディアの方に投げて、それが社会にとって求められている情報かどうかを取捨選択できるのは、とても勉強になります(名倉様)

「PRのノウハウ」における成果

PRコンテンツを文章にまとめ報道資料を作成するのは初めてのことでした。ゼロから自分の手で文章を起こしていくことはなかなか難しく、はじめは必要でないところも長く書いてしまい、わかりやすい資料をつくるのに苦戦しました。

メディアの方々も時間がない中、たくさんの量のプレスリリースを見ていらっしゃることを踏まえて、端的でわかりやすい文章を書く力は、かなりついてきたと感じています。これはやはり、広報トレーナーの添削を受けながら、プレスリリースやメディアリサーチなど、一定の数をこなしてきたからこその成果だと思います(名倉様)

今では名倉は、僕より会社のことを知っている存在だと思っています。いろいろな報道資料を見るたび、本当に深いところまで理解しているな、うまくまとめてくれているなと感じますね。

自分ではあまり気づけていなかった自社の魅力を、とても効果的に発信してくれています。伴走してくれたネタもとの広報トレーナーが強烈なリーダーシップを発揮して引っ張ってくれからこそ、たくさんの成果が出たのだと思っています(石黒様)

「ヒト(広報担当)育成」における成果

まだまだ芽は出ていないものの、社員たちの変化は確かに感じています。事業部の社員が積極的に香港まで仕入れに行ってくれたり、3人ほどの社員が異業種交流会へ行き始めたりと、モチベーションの高い社員が増えてきました。インターネット部門でも、商品の取り扱いをさらに増やし始めるなど、積極的な動きが見られます。

成果はこれからですが、1年後、2年後が楽しみだなと感じています。広報に取り組み始め、PRを通じたファンづくりなど、私自身の意識も変化しました。それを社員にもメッセージとして伝え続けてきたことが、少なからず影響しているのではと思っています。

そうした意味でも、広報に経営幹部を入れるのは非常に大事だと思います。上層部が広報に入って意識変革が起こると、会社全体が一気に変わっていきますよね(石黒様)

「なんとなくやっていたらいいかな」という社員が減り、一人ひとりの数字への意識が高まってきたように感じています。インナーブランディングが少しずつ浸透してきたのかなと思っています。

広報会のミーティングがあることで、部門間のコミュニケーションが円滑に保てているなと感じます。部門を超えて社員たちが一緒に話し合うなかで、自分たちの出した意見が社内に影響することを実感できる点が大きいと思います。

たとえば、保育園でのイベントの時は、営業部がとてもやる気になって、「こうしたらいいんじゃないか」とどんどん話をリードしていました。広報と営業、マーケティングとがうまく交じり合う企画ができていったのは、とてもおもしろい経験でした。今後もこうした部分を伸ばしていければ、どんどんおもしろいことができるんじゃないかと思っています(豊田様)

保育園で行った“時の記念日”イベントで子どもたちとワークショップ中の石黒社長

ネタもと独自の「PR活動診断」

ネタもとでは、定期的に独自の「PR活動診断」を実施し、お客様の「自走化状況」を可視化・数値化することで、成果が見えづらい広報活動の「効果検証」を可能にし、自走化実現までの道のりをしっかりとサポートしています。

初回結果「28点」
2回目結果「36点」
直近「43.5点」

これまでに掲載された主な媒体名

・日経トップリーダー
・日経ビジネス
・中部経済新聞
・中経オンライン
・47NEWS
・Yahoo!ニュース
・MSN
・NewsPicks
・OneNews
・dメニューニュース
・gooニュース
・中日新聞
・Star cat ウィークリー
・WatchMediaOnline
・BSテレ東「アルバレスの空 未来に羽ばたく企業たち」
・腕時計喫茶

掲載されるために工夫したこと

イベントの場合などは、当日メディアの方が取材に来てくれる可能性をギリギリまで捨てずに、直前までアプローチを続けました。たとえば、1回のメールだけでは情報が目に止まらず流れてしまうので、当日来ていただけるメディアをいつまでに確保する、という目標を設定し、1社に向けて、メール、郵送、電話、FAXと、別々の方法を併用してアプローチしました。

代表宛てだけではリリースを見てもらえない可能性もあるので、この情報を届けるべき担当者はどなたなのかを電話で聞いて、再度その方宛てに個別郵送するなど、1社に対して1回で終わらず、何段階かに分けてご案内をする工夫をしました。

メディア交流会などで接点を持ったメディアの方々には、必ずメールで事後アプローチしていますが、その際、「御社の媒体にこそ取り上げていただきたい」ということを強調することを心がけています。

もちろん、さまざまなメディア向けにアプローチはするのですが、テンプレート的に一斉送信で送るのでは、やはりメディアの方の目には止まらないかと思っているので、この媒体、この記者様に目がけてこのメールを送っています、ということがわかるような文面づくりを意識しています。

また、メディアの方の目に入りやすいよう、プレスリリースやメディアリサーチではタイトル部分に、伝えたい一番大切なワードを盛り込むようにしています。当社の場合、一部の人しか扱えない富裕層の嗜好品という時計・ジュエリーのイメージを覆し、広く一般の方たちに開いていくという点が一番の“推し”だと思うので、「時計・ジュエリーの大衆化を目指す企業」というキーワードで勝負しています(名倉様)

取材を受ける石黒社長

どのような企業に「ネタもと」を勧めたいか

日頃から、ものすごく行動力のある方や先進的な取り組みをされている経営者の方たちと交流していますが、その方たちのお話を聞くたびに「せっかくこんなすごいことをやっているんだから、絶対に外部発信した方がいい」と思います。熱い取り組みをされているのにまだ広報に取り組んでいない企業には、ぜひネタもとのサービスを勧めたいですね。

また、二代目、三代目といった跡継ぎ経営者は、必ず広報に取り組んだほうがいいと思います。みんな多かれ少なかれ、先代の存在感から燻っていて、「やっぱり先代には勝てない」という劣等感がどこかにあると思うんです。広報に取り組んで社内外への情報発信やファンづくりを進めることで、くすぶった気持ちを払拭され自信がつくと思います。

広報活動をやるなら、やはり自走化は必須だと思います。外部のPR会社などに任せるより自社でやった方が絶対に気持ちが入りますし、社員全員が自分で外向けにPRできる会社になれれば、とても強いですよね。

ただ、自走化するにはやはり最低でも1年ぐらいは誰かノウハウのある人に手伝ってもらわないといけないので、ネタもとのようなサービスは絶対に必要だと思います(石黒様)

今後のさらなる目標

短期的な目標としては2030年 までに社員30名で売上30億、経常利益1億、社員平均年収700万円達成を掲げています。新しい取り組みとしては、エステサロン事業に参入しており、こちらの顧客化が進めばと思っています。

当社は、時計・ジュエリーの大衆化を目指しています。昨年は時計・ジュエリーの外商イベントでの売上が年間 約2.5億円でしたが、今年は4億円ベースになると見込んでおり、今後は10億円も夢ではないと思っています。

全国のすべての方が、1人あたり1つは時計やジュエリーをつけていただくようになることを、目標としています。時計、ジュエリーを身につけていただくことで自己概念を高め、 一度しかない人生を、自信を持って送っていただきたい――。そうした思いを持って「時計・ジュエリーの大衆化」に取り組んでいます。

また、当社はG-SHOCKの日本一の代理店ですので、そちらも引き続き力を入れていきたいと思っています。当社をひと言で表現するなら、「社員一人ひとりが経営者」ですね。時計・ジュエリーへの思いを共通項としながら、それぞれが「トップ」として自由に動いている会社です。

ジュエリーはクレオパトラの時代から、時計は江戸時代から続いているものですので、これらをちゃんと次の時代へ引き継いでいくというところは、ぶれることなくやっていきたいと思っています(石黒様)

社員の意識改革を行うにはどうしたらいいのか、どうやって社員のモチベーションを高めていくかが、経営課題だったと語ってくださった、石黒代表。広報取り組み始めた当初の社員たちの間には、「めんどくさい」という雰囲気が漂っていたといいます。

その約1年後の現在では、インナーブランディングが少しずつ浸透し、社員一人ひとりの数字への意識が高まってきたと実感されるまでに、意識改革が進んでいるようです。

弊社本村代表の「広報は決して売り上げに直結するものじゃない」という言葉に、はじめは疑念を抱いていたという石黒代表も、今では「広報活動の本質」を誰よりも理解し、経営者自ら先頭に立って取り組まれているようです。

お忙しい中、快くインタビューにご協力いただきました石黒 様、豊田 様、名倉 様、具体的な取り組みや成果などの貴重なお話しをありがとうございました。

参考:東海時計商事株式会社様:30名 (2024年11月現在)


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