認知不足に長年悩んでいた木材加工メーカーが
社長自らSNS発信を始め、社内に専任チームを設けたことで
取材が絶えない会社へと変貌、採用力強化を実現!

熊本県と福島県の工場を主力拠点に、ツーバイフォー工法の住宅パネル製造・販売事業を展開する木材コンポーネント会社、株式会社ユニックス

ツーバイフォー工法の住宅は、東日本大震災でも98%が倒壊を免れており、ツーバイフォーパネルの製造・販売や建て方を通じ、地震や災害に強い住まいづくりに貢献。また宮崎県の国産材製材工場と熊本県の木質バイオマス工場を生かし「林業の六次産業化」も推進している企業です。

同社は、広告中心の単発発信から一転、契約後1年で広報部を新設。駅伝出場や工場見学など日常の取り組みをリリース化し、ZUU online・福島テレビ・Yahoo!ニュース等に掲載。社長主導から社員自発の「自走化」に進化し、元社員の復職や採用・エンゲージメント向上にもつながりました。

今回は、ネタもと利用1年で大きな成果をあげた、株式会社ユニックス 代表取締役社長 大貝 範夫 様にお話を伺いました。

「ネタもと」導入前の経営課題や悩み

弊社はツーバイフォー工法の住宅パネルを製造する会社なのですが、そもそも「ツーバイフォー」が何なのかを知らない方が、とても多かったんです。約50年前に北米から日本に伝わったツーバイフォー工法は、38㎜の厚さと89㎜の幅に規格化された木材を使って枠組みを作り、そこに合板を貼って6面体で支えることで強度を出すという、耐震・耐火性が高く気密性に優れた工法です。

近年、地震に強い住宅として着工数は増えてきましたが、認知度はまだまだ低いのが現状です。「2×4」と表記するのですが、それを「2かける4って何ですか」と聞かれることもあるくらいで、まずそこから説明しなければならない。会社のことももちろんですが、まずはツーバイフォーの認知度を上げていきたいということが、大きな課題のひとつでした。

また、採用についても力を入れていきたいという思いがありました。弊社には外国人実習生が40人おり、マンパワーの面での心配はそこまでなかったのですが、管理職などリーダーポジションの採用には、難しさを感じていました。近年、求職者の方は、ホームページやインターネット上の情報を見た上で応募してこられるので、もっと積極的に会社のことを発信していかなければ、と思っていました。

弊社は主要拠点が熊本と福島にあるのですが、私が代表になる前までは一切交流がなく、別会社のような感じでした。簡単に行き来ができる距離ではないですが、私としては同じ会社で仕事をしているのに、話したことも顔を見たこともない、というのは悲しいことだなと思っていました。せっかく2つの事業所があるんだから、それぞれの良いところ悪いところを見て自分の事業所、部署に落とし込んでいければ、きっと会社全体が良くなりますよね。そうした社内交流等の面でも改善できる点はたくさんあるなと思っていました。

そもそも私は、先代の急病・急逝による引継ぎゼロからの代表就任だったので、課題は山積みでした。3つの事業所、グループ会社、子会社もあり、先代に聞きたいことは山ほどある中、代表就任10日後には顧問税理士から「今月の支払いが1億ぐらい足りない」「社員給与の支払いができない可能性がある」という連絡が入るような状況で、暗闇に引きずり込まれるような気持ちになったこともありましたが、「もうやるしかない」ということで。

事業所ごとの業務の属人化や社員の入れ替わりといった課題は、先代の頃から既に表面化していたので、社内的には組織運営の構築と評価制度の確立という二軸の改革が急務でした。そうした中でもとにかく会社の良さ、強み、魅力を世の中に広めていかなければならないと感じていました(大貝様)

工場での2x4パネル製造

ネタもと」導入前の広報PR活動状況

もともと社内に広報体制はなく、会社としての情報発信はしていませんでした。ホームページも「ただ作っただけ」の状態で長年放置されていていたので、そこをまずリニューアルしようと有名なタレントの方を起用しました。そのホームページをさらに多くの人に見てもらいたいと思い、著名なジャーナリストの方がMCを務める経済番組に出演。さらに、その番組を見てもらうため、業界紙に2回にわたって掲載してもらう、といった感じで対外的な露出を増やしていきましたが、いずれも費用を支払う「ペイドメディア」でした。

私個人としては、2025年の3月からSNSでの発信を始めました。50歳を過ぎてから初めてSNSに触れることになったのですが、経済番組への出演について告知したいと思ったことがきっかけです。「2026年8月31日までにフォロワー5,000人」という目標を自分で決め、日中の仕事はもちろん、自宅に帰ってからも投稿や交流の作業を続けてきました。現在のフォロワーは約4,200人で、目標達成まであと一歩というところまで来ています。正直、最近は少し息切れを感じる部分もありますが、ここまで積み上げてきたものなので、走りきりたいという思いでいます。

社員たちに「情報発信を強化しよう」と言った手前、自分がやらないわけにはいかないので、まずは自分が先頭に立って発信しようと心がけてきました。ホームページにタレントを起用してもっと見てもらいたいと考えた延長線上で、テレビに出れば会社のことをもっと知ってもらえるのではないか、という発想も生まれ、そうした行動にもつながっていきました。手探りで少しずつ対外的な発信を増やしてはいきましたが、メディア向けのプレスリリースを作成したことはなく、社内に専門的な広報のノウハウはない状態でした(大貝様)

「広報PR活動」を重視するに至った理由

ツーバイフォーや自社事業の認知拡大のための情報発信を強化していこうと思い、広告費を投じたペイドメディアへの出演や掲載実績がいくつかできましたが、効果が一過性で終わってしまうことに課題を感じていました。

たとえば、前述のテレビに出演した時、反響はとても大きかったんです。さまざまな方面から電話がかかってきたり、ホームページからの問い合わせが相次いだり。でもそれは一時的なもので、反応は最初だけで、継続性はなかったんです。その時の放送がきっかけで今でもつながっている人もいますが数名で、ほとんどは「最初だけ」でしたから。ただ1回テレビに出ただけでドーンと何かが変わったりはしないんだなと感じました。振り返ってみると、業界紙に掲載してもらった時も同じで、露出したその瞬間は反応があっても、それが積み重なって会社の力になっているという実感までは持てずにいました。

発信することによる反響、効果は実感した一方で、単発ではなく継続的な情報発信をしていかなければいけないんだな、と思ったことが、広報に着目したきっかけです。一回きりの露出にお金をかけるより、地道でも発信を積み重ねていく仕組みそのものに投資すべきなんじゃないか、という考えに少しずつ変わっていきました。

そうした中でちょうどネタもとからの営業を受けて、提案内容や資料に目を通したところ、広報活動が「やり続けるもの」なのだということがよく伝わってきたんです。

「広報」という言葉自体はもちろん聞いたことがありましたが、実際どんなことをするのか、よく理解していない中でも、「これは継続性のある活動なんだ」という点が胸に響きました。時間をかけてやり続ければきっと効果が出るだろうと思い「これはやってみよう」と思いました(大貝様)

数あるPR支援の中で「ネタもと」を選んだ理由

ネタもとの営業担当者からSNSを通じて連絡をもらったのがきっかけでした。ちょうど私自身がSNSでの発信を始めて1年ほど経った頃で、いろいろな会社から営業の連絡をいただく中でのお一人だったのですが、画面越しではありましたが話を聞いてみようという気持ちになったんです。

営業を受けて、「広報活動は絶対に必要だ」と確信し、ほぼ独断でネタもととの契約を決めました。あらかじめ、会社として投資できる金額の枠は私の中で決めてあったので、その中におさまるなら投資しようという気持ちでした。他社サービスとじっくり比較検討したというよりは、この話をいただいたタイミングで「もうやるしかない」と腹を決めた形です。社内的にも、投資額については本部長クラスにだけ事前に伝え、それ以外の管理職には契約後に「こういうことをやることにした」と報告する程度で、社長判断として進めました。

従来は、お願いしなくても仕事がどんどん来ていましたが、今はそういう時代ではありません。スティーブ・ジョブズの言葉にある通り、どんなにいい仕事をしていても、発信せず世の中に知られていないままでは、やっていないのと同じです。どんな有名企業も、大企業でも、広報をやっている。トヨタのような優良企業でも、会報誌を出して、地道な広報活動を続けている。そうしたことからも、これからの時代、広報はものすごく大事だなと感じていました。何も情報発信をしてこず、何年も触っていないホームページがあるだけ、といううちの会社の現状は「ないのと同じ」だと。

ネタもとを選んだ決め手として大きかったのは、メディア掲載事例がたくさんあったことですね。さまざまな企業が幅広くメディアに取り上げられているのを目にした時、「うちもやり続ければ(メディアに)載れるんじゃないか」と思いました。どこの企業だったかまでは覚えていないのですが、いろんなメディアにいくつも出ている実績を見て、「これならどこでもいけるんじゃないか」という安心感につながったのを覚えています。メディアからの情報募集にエントリーできるリサーチやメディア交流会など、メディアと直接接点が得られるプログラムがあったこともポイントでした(大貝様)

「ネタもと」を利用し得られた成果

テレビ局やメディアの方々が取材に来てくれるようになると、やっぱり社員の反応は変わりますよね。「うちの会社って、テレビが入るんだ」と。それまでは、テレビカメラがうちの会社に入るなんて、冗談でも思っていないくらいでした。変化を感じたのは、福島の映画館を貸し切って5月に初開催した入社式イベント「オープン入社式」です。もともと社員の活躍を撮影した「会社紹介動画」を、決算報告会だけでなく映画館という大舞台で上映しようという発想から企画が膨らみ、新入社員やその家族に加え、地域住民も入場できるオープンなイベントとして開催しました。「オープン入社式」の時には結構な数のメディアの方が来場され、「社員の対応、感覚が変わってきたな」と思いました。

オープン入社式の時、社員のみんなでユニックスの看板を持って並んで、メディアの方に撮影してもらったんです。当日は弊社の木村が「メディアの皆さん、撮影どうぞ」としっかり場を取り仕切って、さすがの広報部長だなと思いました。バシバシバシッと結構長い間撮影していただいて、もうヒーローインタビューみたいな感じですよ。そのあたりから、「うちの会社はテレビ局が来るような取り組みをしているんだ」というふうに、社員たちの認識が変わっていきましたね。

取材に来てくれたメディアの方とはなるべく密にコミュニケーションを取るよう心がけており、今では「また何かあれば連絡ください」「次はどんなことを考えているんですか」などと声をかけていただけるようになりました。地元の新聞社の方とは、何か企画するたびに「こういうことをやりますから来てください」と直に電話していて、この1年で3回ほど取材に来てくださっています。発信し続けることで、メディアの方も「この会社、次何やるんだろう」と興味を持って下さるようになったのだと思います。

メディア掲載に関しては、お客様など社外の方々からも「この間の記事見たよ」「放送よかったね」などと声をかけていただくことが多いです。先日は、大変お世話になっている外国人実習生の組合の理事長から「社内で雑誌を読んでいたら大貝社長の記事を読んでびっくりした。とても勉強になったから、うちの社員にも『こういうふうにやりなさい』と指導中です」といったお葉書が届きました。本当に達筆な文字で、感動しましたね。

また、以前新卒で3~4年ほど働いた後退職し、別の場所で働いていた元女性社員から「また働かせてほしい」という話がありました。聞くと、「ホームページに掲載している情報発信やYouTubeなどを全部見てから来ました。たくさん発信するようになったんですね」と言うんです。もともととても能力の高い方で、9月からまた弊社で即戦力として働いてもらうことになりました。発信って本当に大事だな、と感じた出来事でした。
広報担当者たちは今では、何かイベントごとなどがある時には、何も言わなくても写真を撮る側に回ってくれるようになり、本当によくやってくれているなと思います。先日も、私が九州事業部にいたときに、福島の事業部へ取材が入ったのですが、テレビ局任せでただ取材を受けるだけではなく、取材されている様子をさらに自分たちで写真に撮っていて、広報視点の動きができるようになっているな、と成長を感じました。

朝礼のときも広報担当者がちゃんとカメラを持参して待っていてくれています。何かあればカメラで撮影しておかないと、という仕組みが出来上がったのが、とても素晴らしいなと感じています。今は、ことあるごとに「写真撮影」が「式次第」に入っているような状態です。はじめのうちは写真に写ることを嫌がっていた社員もいましたけど、今は「会社の広報活動に使うんだな」とわかってくれているので、みんな映ってくれるようになりました。

以前はホームページへの投稿についても私のほうから「これを上げてください、文言はこういう感じで」と都度指示を出していたのですが、今はまったくそうした指示は不要になりました。気が付いたら勝手に上公開されていますね(大貝様)

福島の映画館で開催したオープン入社式

具体的に取り組んだこと

まずは社内に広報部を立ち上げ、他部門との兼任の広報部長と、女性社員1名を広報担当に任命しました。半期の決算報告会では、広報部長の木村が、「なぜ広報が必要なのか」「どんなことを目指してどんな広報活動をしているのか」ということを、全社員に対し説明し、メディア掲載実績もすべて出しています。それにより、会社としていろんな発信をしていこうとしていることや広報の意義を、社員たちが理解してくれるようになってきたと思います。

ネタもとの広報トレーナーの伴走プランをスタートした直後、北関東事業部の社員たちが地元の駅伝大会に出場予定があったのですが、そのことを広報トレーナーに話すと「ぜひプレスリリースを出しましょう」ということになりました。フィリピンからの外国人実習生を中心とした「UNIX北関東 POGI 5」というチームで、「POGI」はフィリピン語(タガログ語)で「かっこいい」「イケメン」「ハンサム」という意味。弊社で活躍するフィリピンからの実習生たちの明るく爽やかな人柄にちなんで名づけました。日程が迫る中、急いでプレスリリースを仕上げ、公開できたのは開催当日の5日前。地元記者クラブに投げ込み、つながりのあった業界紙記者にも送付しました。

すると当日、地元有力紙が取材に来てくれました。その駅伝大会に外国人が出場するのは初だったとのことで、駅伝参加を通じた多文化共生と地域貢献のメッセージを、広く地域社会へと発信することができました。
その翌月には、課題となっていた二拠点交流の一環として、まずは女性社員の横のつながりを作ろうと、「女子活躍推進交流会」を実施。女性就業率17%という業界課題のデータとともに、弊社の取り組みについてニュースレターにまとめました。

そして、一番の広報の山場となったのが、5月に初開催した「オープン入社式」です。もともとプロカメラマンの方に、社員たちの活躍する様子を撮影してもらい「会社紹介動画」を作成していたのですが、せっかくならそれを映画館のような大舞台で上映して、普段なかなか表舞台に出ない社員たちを「主役」にして、かっこよく発信したいと考えたのがきっかけです。

決算報告会での上映を予定していましたが、ネタもとのミーティングの中で、「新入社員や家族も招待してオープン入社式として発信してはどうか」「社員と家族だけでなく、地域の方々にも開かれた、誰でも入場可能なイベントにしよう」などのアイディアが出て、企画が一気に膨らみ、リリースも映画のチラシのようなデザイン性の高い特別バージョンを作成しました。

広報部長の木村は、情報発信の企画や見せ方の工夫などに長けており、オープニング画像などは自作してしまったほどです。受付やお客様対応、メディア対応、ステージ台の製作など、役割分担もしっかりやってくれて、本当にすごいなと思いました。私は後から写真で見て気づいたんですが、受付後の入場チケットまで用意していて。自分たちで考えてここまでやってくれたのかと、とてもうれしくなりました。

当日は、新入社員の入社式からスタートし、初任給の手渡しと新入社員からご家族へのメッセージを読んでもらったあと、社員紹介映像と2×4住宅の建て方現場を大スクリーンで上映。東日本大震災から15年を経たいわきの地で地震に強い「命を守る家」をつくり続ける社員たちの姿を地域の皆様にも見ていただき、大スクリーンに映し出された映像を見た社員たちも、新入社員ご家族も大変喜んでくれ、オープン入社式は大成功となりました。メディア取材も地元紙や業界紙など複数のメディアが取材に来てくれて、WEBメディアにも転載されました。

さらに同じ5月には、特定技能外国人2号で係長として活躍する社員のご家族が来日されたことを受け、日本で懸命に働く姿を直接見てもらいたいとの思いで、急遽、ご家族を招待する工場見学ツアーを企画いたしました。オープン入社式開催直後で、ご家族の帰国が迫る中、木村が迅速に素晴らしいプログラムを考えてくれ、急いでプレスリリースを作成・公開しました。当日は社員自身の説明でご家族に工場内を案内し、自身が工場のラインに入り仕事をしている様子も披露し、お子様たちへの木工教室も開催。ご両親、奥様、お子様たちに、「かっこいい姿」を間近で見ていただくことができました。地元テレビの取材も入り、社員が仕事に対する責任を語る姿、ご家族が「かっこいい」「とてもいい会社で感謝している」などとインタビューに答えてくださった姿が放映され、社員一同、大変うれしく思いました。

ネタもとサイトのコンテンツにある、メディアの求めるテーマに対して情報を提供する「リサーチ」は木村が中心となって作成してきました。ネタもととのミーティングの中で、社内にヒアリングするネタを考えたり、メディアが重視するポイントや書き方の工夫などのレクチャーを受けたりして、次第にマッチング率がアップしていきました。

ホームページへの投稿も、広報担当の女性社員たちが中心となり、今では3日に1回くらいのペースで上げてくれています。

はじめはなかなか発信数が増えず、投稿してくれても「その角度じゃないんだけどなあ…」といった内容だったり、「社長があんなことをやっているみたいです」といった感じの距離感のある遠慮がちな書き方だったりと、コツをつかむまでに少し時間はかかりましたが、いまは完全にお任せしている状態で、どんどん発信してくれています(大貝様)

外国人実習生の家族も見学

ネタもと独自の「広報活動診断」

ネタもとでは、定期的に独自の「広報活動診断」を実施し、お客様の「自走化状況」を可視化・数値化することで、成果が見えづらい広報活動の「効果検証」を可能にし、自走化実現までの道のりをしっかりとサポートしています。

経営者_初回結果「21.5点」
経営者_直近「33.5点」
これまでに掲載された主な媒体名

・ZUU online
・福島民報
・いわき民報
・福島民友
・福島テレビ
・Yahoo!ニュース
・日本木材新聞
・福島民報
・47NEWS
・日刊ゲンダイ

掲載されるために工夫したこと

自分としては当たり前に会社でやってきたことの数々を、広報トレーナーが「宝の山」と言ってくれたことが大きかったです。はじめのうちは「こんなにいいことをたくさんやっているのに」と言われても、あまりピンときていませんでした。

たとえば、実習生が日本文化に馴染めるよう企画している連休を利用したイベントや、駅伝への出場、ミニ運動会の企画など、これまで社内ではやりたくてやってきていた当たり前のことだったのですが、「それがこんなふうにニュースになり得るのか」ということが、後になってだんだんわかってきました。

自分たちが社内でやってきた取り組み、考えたイベントを、きちんとプレスリリースのかたちに整えて発信することで、メディアをはじめ多くの人たちが見てくださるようになりました。さまざまなアイディアをどうネタとして見せていくかというノウハウを学んだことで、掲載という成果につながっていったのだと思います。

特定技能外国人社員の家族を招待した工場見学ツアーの際は、準備期間が短かったこともあり、「メディアは来ないかな。でも本人と家族に喜んでもらえればいいな」と思っていたのですが、広報トレーナーが「この企画は絶対にいい。メディアは来ると思います」と背中を押してくれました。この時も、記者クラブにリリースを投げ込んだのは、開催6日前でしたが、地元テレビが取材・放送してくれました。

残り何日かのギリギリの状況でも、取材に来てくださるメディアの方はいます。諦めないでやる、ということは、広報の上でもやはり大事だなと思います(大貝様)

どのような企業に「広報PR」や「ネタもと」を勧めたいか

「情報発信したい」と思ってはいても、「やり方がわからない」という経営者の方々は多いと思います。会社として何か変わらなければならない、発信しなければならない、でもやり方がわからない、という企業には、ネタもとをぜひお勧めしたいです。

ゼロから広報を始める会社は、広報トレーナーが伴走してくれるプラン(強化プラン)で、がっつり取り組んだほうがいいと思います。広報トレーナーのサポートのもとノウハウを一から学びながら発信を続けたことで、ちゃんと見てくださっている方には見てもらえているんだ、と実感できるようになりました。最初は何をどう発信すればいいのか手探りでしたが、広報トレーナーに伴走してもらいながら1年間頑張れば、本当に「成果」が残ると思います。自分たちの当たり前の取り組みが、実はニュースになり得るんだということに気づけるかどうかは、社内だけで考えていてもなかなかわからないものです。

今、弊社内では、社員たちが自ら会社の良いところをPRしてくれるようになってきています。私から言われてやるのではなく、自分たちで「この取り組みは発信しておかなきゃ」と気づき、動いてくれる。広報担当の社員は、何かイベントごとがあると誰に言われなくてもカメラを持って現場に向かってくれますし、写真を撮る側もそうですが、撮られる側も「これは広報に使うんだろう」とわかってきたので、必然的に笑顔になってきます。

こうした変化は、広報活動によって得られた社内の大きな変化で、それが新しい社員や一度辞めた社員を会社に惹きつける力になっているのだと思います(大貝様)

今後のさらなる目標

私は2037年の8月31日で代表を降りるということを明言しています。その前年にあたる2036年までに、グループ全体で売上100億円企業にする、というのももう一つの目標として社員たちに伝えています。

もともと私は起業家ではなく、先代が創業して32年間守られてきた会社を「一時的に預かっている」という意識でいるので、その大切な会社を次世代にバトンタッチするときには、良い意味で先代が「思ってもいないような」かたちにして引き継がなければならないと思っています。

そのためのひとつとして、日本の林業を活性化させたいという思いがあり、「グループ内での林業の六次産業化の実現」を、目標に掲げています。山から木を伐採して、丸太を製材し、製材を製品として販売し、最終的には植林までする、というのが林業の六次産業化の完成形です。

現在、グループ会社で国産材を製材して、パネル工場でツーバイフォーの住宅パネルを製造・販売し、そこで出た端材をグループ会社の木質バイオマス工場で燃やすことで新しい電力を生み出すという「木を1本も無駄にしない」サイクルはできています。あとは、伐採・植林までできれば、林業の六次産業化がユニックスグループの中で完結することになるので、それを今後の事業展開の目標に掲げています。

もうひとつの目標は、カナダにツーバイフォーのパネル工場を作ることです。今から52年前に北米から日本に入ってきたツーバイフォー工法は、国内で「ジャパンクオリティ」というべき独自の進化を遂げています。昨年もカナダを訪れましたが、カナダの現状は、安全基準や品質の面で、日本に劣る部分がかなりあると感じました。

カナダにツーバイフォーのパネル工場を作って現地の現場に運ぶことができたら、「もともとカナダから伝えていただいたツーバイフォー工法を、日本でこんなふうに良くしましたよ」という恩返しにもなるのではないかと考えています(大貝様)

今回ご紹介した株式会社ユニックス様は、社内に広報体制がない状態から社長自らSNS発信をスタートし、契約から1年で広報部を新設、社員自発の「自走化」へと発展させてこられました。

その結果、メディア掲載やテレビ取材といった成果だけでなく、社員の意識変化や元社員の復職、採用力の強化にもつながっています。PRは単なる情報発信ではなく、社員が自社の魅力に気づき、誇りを持って発信していく文化を育む手段であることを示す事例といえるのではないでしょうか。

「自社の強みや存在意義をうまく発信できていない」「採用や社員のエンゲージメント向上に課題を感じている」「拠点間の連携や社内の一体感を強めたい」と感じている企業様は、ぜひ今回の事例を参考にしてみてください。

お忙しい中、快く取材にご協力いただきました、大貝様、本当にありがとうございました。

参考:株式会社ユニックス 様:108名(2026年7月現在)