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分かりづらい業界だからこそ広報活動が力を発揮

分かりづらい業界だからこそ広報活動が力を発揮

PR会社にいくら予算をかけても、
結局は自社には何も残らない。
「自走化」を目指してネタもとを選択

広報課 リーダー 遊佐 樹里様(左)/広報課 シニアアソシエイト 箕輪 知佳様(右)

国内トップクラスの総合建設コンサルタントとして、国土交通省を始め官公庁から公共事業を受託し、社会インフラや環境保全に関する技術コンサルティングサービスを、設立より60年以上に渡り提供している 八千代エンジニヤリング株式会社

近年は、これまでに培った技術やノウハウを民間企業へも提供しビジネスの領域を広げています。

今回は、ネタもと利用歴3年目となる八千代エンジニヤリング株式会社 経営企画本部 経営企画部 広報課 リーダー 遊佐 樹里様、 経営企画本部 経営企画部 広報課 シニアアソシエイト 箕輪 知佳様にお話を伺いました。

ネタもと導入前の課題

弊社は総合建設コンサルタントとして社会の安全と利便性の向上を目指して、日本国内をはじめ世界を舞台にさまざまな技術・知的サービスを提供し、人々の安全で豊かな暮らしを支えている会社です。

日本自体はインフラがとても整備されています。日本のインフラの多くが高度経済成長期に集中して作られており、老朽化や維持管理に目を向けなければいけないフェーズとなってきています。

日本のインフラの多くが維持・管理の方向性へ次第にシフトしてきている中で、このままインフラ整備だけを事業の柱とすることへの懸念や将来的な企業の成長性も鑑みたうえで、BtoG事業(行政:ガバメント)だけではなく、BtoB事業も推進していくという長期経営方針が2018年に発表されました。

BtoBのお客様に対応するには、会社の知名度をもっと向上させなければいけないという新たな経営課題が挙がってきました。そこで、2021年の第2次中期経営計画では、広報戦略の強化が経営方針として打ち出されました。

弊社は建設系の業界紙に対してはこれまでもリレーションを持っていたものの、一般紙やメジャー媒体とのリレーションをあまり持っていなかったため、BtoBの広報PRを強化していくにあたり、どのように進めていいのかが分からないということが悩みでした(遊佐様)

ネタもと導入前の「広報PR活動」状況

ネタもとを導入する前も、広報を担うチーム(課)はあり、特に弊社では社内広報に関しては継続的に取り組んできました。

また、クレームであったり、不祥事が起きたり、炎上してしまうような案件が起きた際の危機管理広報も、2020年頃より機能を具備するために動いていました。

2021年に開始した第2次中期経営計画の段階で、広報の中ではこういうことをやっていこうという方針は大まかに決まっていたんです。

たとえば、社外広報や危機管理広報をさらに推進していくこと、社内広報の継続などです。

しかし、社外広報に関しては、事業に関わる建設業界紙以外との接点が少なかったため、重点的に活動していかなければいけないと思いました(遊佐様)

広報PR活動を重視するに至った理由

先ほども述べましたが、経営方針としてBtoG事業以外にBtoB事業も推進するよう動いていたのですが、実際に進めてみると、お取引をする企業の方々において、弊社や弊社の業界への認知があまりにも低いことが肌感として感じられるようになりました。

お客様が弊社のことをインターネットで調べてみても、「事業規模が大きいことは分かるが、八千代エンジニヤリングや建設コンサルタントという業種がどんな仕事をしているのかがイマイチよく分からない」と言われることがあり、認知度向上に努めなければならないという思いが強くなりました。

認知度向上を目指すうえでは、これまでのような業界紙だけではなく、一般の方々に見てもらえる、知ってもらえる機会が高い一般媒体への露出を目指すようになりました。

業界紙はもちろん必要ですが、やはり世間の方々に幅広く知ってもらうためには、その方々のよく目にする媒体に露出をすることが一番効率的だと思いました。広く認知いただけることで「総合建設コンサルタントの八千代エンジニヤリング」ということを世間の皆さんに知ってもらいたいという気持ちが強くありました(遊佐様)

ネタもとを選んだ理由

1つは金額面です。大手のPR会社やPRコンサルタントに依頼するとなると費用も嵩みますよね。ネタもとであれば、一年間は広報トレーナーが一緒に伴走してくれます。金額は200万円ほど掛かりますが、大手であればこれ以上に必要となってしまいます。

また、「広報の自走化」というコンセプトに共感したこともネタもとを選んだ理由の1つです。PR会社やPRコンサルタントに協力してもらいメディア掲載や露出が獲得できたとしても、それをずっと続けていくには予算をかけ続けないといけないですよね。

また、外注した場合、メディアとの人脈や広報ノウハウは、我々には身につかず、せっかく予算をかけても弊社には何も残らないようでは意味がありません。

それであれば、メディアと交流できる『メディア交流会』やメディアが求める情報を直接提供できる『リサーチ』でメディアとの接点を獲得し、『勉強会動画』や現役メディアが媒体や広報について話す『メディアセミナー』でPRノウハウを学び、ゆくゆくは自社で広報を自走化していけたらいいなと思い、ネタもととの契約に至りました(遊佐様)

広報PR活動で取り組んだこと・工夫したこと

最初の課題として、元々社内広報を行っていたとはいえ、社内の情報が有効に広報へ入ってきておらず、発信できるネタが少ないという悩みがありました(遊佐様)

情報提供があったとしても、結局いつも同じ人からしか情報が上がってこない、広報が後から知る情報なども実は結構ありました(箕輪様)

組織が大きければ大きいほど、それぞれの部署が今何をやっているのかという情報がタイムリーに入ってこないということは、どこの組織でも共通の課題かと思います。弊社も中規模の企業ながら非常に課題として感じていましたので、ネタもと導入のタイミングで、まずはその問題を解決しなければいけないと思いました。

そこで、半年に一度、各部署・各支店のマネージャークラスと、どんな活動をしているかヒアリングを行うミーティングを始めました。そこでは仕事内容だけでなく、メディアが好みそうな個性的な社員や、社内広報に活用できる地域貢献活動など幅広くヒアリングをするようにしました。

こうして集めた情報はプレスリリースに活用すると共に、『リサーチ』を使って発信するように意識して取り組みました。仕事柄、専門的な職人社員が多く、石オタクやダムマニア、環境問題や電気エネルギーなどの専門知識を持つ社員など、多種多様な特徴を持つ社員がいることが分かり、情報発信のバリエーションがとても増えたと感じます(遊佐様)

エントランスで談笑する社員のみなさん

「メディアとの接点」における成果

これまで主に『リサーチ』や『メディア交流会』を利用し、1年目は13件、2年目は16件、3年目は現時点で15件と、3年間で計44件のマッチングが成立しています。

また、成果として良かったのは、やはり当初の課題にあった、今まで接触できなかった一般媒体と繋がることができ、掲載を獲得できたことがありますね。

メディア掲載を通じて、社員の「働きがい」がより一層高まってほしいと思っています。社長自身がそういった意識がとても強く、『会社の社会的意義や社員のすばらしさが様々なメディアに載ることで自分たちに返ってくる』と、広報課ならびに経営企画部のメンバーによく言っています。

メディア掲載にはプラスの効果がいくつもあるんです。我々の仕事内容が紹介されれば、それを見た読者や視聴者の方から反響をいただけますし、社員から見れば社会に自分の誇るべき仕事が掲載されていることでモチベーションアップに繋がります。

実際、『リサーチ』経由で関東広域圏のラジオ番組に社員が出演した際、社会インフラに技術・知見を提供するという自社の使命を思う存分披露させていただいたのですが、その後ラジオを聴いた方から「ラジオを聴き感動しました。とても興味深く、事業内容がよく理解できました」と感想をいただきました。

まさか一般の方からご連絡をいただけるとは思っておらず、驚きとともにとても嬉しく、誇らしい気持ちになったと出演した社員は話していました。それを受け、本人はもちろん周りの社員や私たちも、もっと頑張ろうと思いましたね(遊佐様)

「PRのノウハウ」における成果

これを言うとネタもとには怒られてしまうかもしれませんが、PR活動診断の点数が徐々に上がっていることはあまり重要視していません。それよりも、広報メンバーの意識や考え方が変わってきていることが大きいと思います。

たとえば、普段過ごしている中で「これは外にも出せる情報だな」「発信のネタになりそうだな」という考えを社員とのコミュニケーションの中から発想できるようになりました。

また、外部発信を強化するにあたって、社内広報も必然的に強化するようになりました(遊佐様)

弊社では、紙媒体で社内報を発行してきましたが、2019年頃よりプラットフォームを利用したWEB社内報も活用し、じっくり読ませたい情報は紙媒体、イベント報告や勉強会などすぐに社内にお知らせしたい情報はWEB社内報とすみ分けをして発信していました。

ですが、社内報を見るためだけのプラットフォームだったので、わざわざ社員は見に行かないんですよね。記事のアクセス解析もひとつの記事あたりアベレージで300、400PVという全社員の1/3程度の閲覧数でした。

ネタもと契約後は、WEB社内報から弊社で導入しているビジネス用のメッセージングアプリ(Slack)に変更し発信するようになりました。そうしたところ、閲覧数は900、1,000PVに激増しました。

対メディアにもそうですが、相手の立場に立って情報を届けることが重要と学びましたので、社内報においても毎日日常で使っているコミュニケーションツールに変更したことで、全社に見てもらう、知ってもらうことができました(箕輪様)

『リサーチ』など社外広報を行うにあたって「情報をください」と社内にお願いしても、ネタによってはプレスリリースが難しかったり、マッチングせず掲載に至らなかったりすることもありますよね。

仕方がないことかもしれませんが、せっかく情報を提供してくれた方からしたら、少し残念な気持ちになりますよね。それであれば、社外では発信できなかったけれども、社内報として発信していこうと考えました。

やはり何かしら活用されないと協力してくれる側もやる気にならないと思うので、メディアに取材、掲載されなかった情報も、社内報として全社に展開することで、協力してくれた社員も周りから声をかけてもらったり、社内報を見て、また別の人が協力してくれるようになったりと良い効果が出ていると思います(遊佐様)

「ヒト(広報担当)育成」における成果

取材や掲載される人たちのエンゲージメントは上がっていると感じます。たとえば、取材を受けた本人が「この新聞に取材された」「この番組で放送された」など周りの方々やご家族にも伝えているという話があり、「メディアに取り上げられるなんてすごいね」とか「こういう面白い人がいる会社なんだね」「面白い仕事だね」と言ってもらえる機会が増えたそうです。

BtoG、BtoB企業は専門性が高いので、一般の方には分かりづらい仕事も多いし、認知していただく機会も少ないかと思いますが、そのようにメディアに出ていくことで、会社への理解が進み、本人や家族、周りの人たちにも声をかけてもらうことで、エンゲージメントの部分でも良い効果を発揮していると思います(箕輪様)

各部署とのミーティングを始めた当初はなかなか成果も出ず、社内の協力体制も整っていなかったのですが、社内広報を強化し、地道な情報の吸い上げと発信内容を工夫することで、掲載が獲得できるようになってきました。

結果をしっかり報告することが大事だと思っていて、メディアに掲載されたら、どの媒体にどんな内容でどの社員が掲載されたか、ということを社内の掲示板でお知らせしているので、掲載された本人も見て嬉しいだろうし、周りの部署やメンバーも盛り上がるんですよね。

それを見て、応援してくれる人や情報提供してくれる人も徐々に増えてきたなと感じます。

広報というのは全社の皆さんに協力してもらうことが必要不可欠ですし、協力してもらうためには、今広報ではどんなことをやっていて、どんな成果が出ているかをしっかり戻していくことが大切です。広報は決して単体では成功できないので、どうやって社内を巻き込んでいくのかということに尽きると思います。

ネタもとを利用していない人からすれば、『リサーチ』や『メディア交流会』もよく分からないし、協力してもどのようにメディアに情報が届けられているのかもあまりイメージが付きにくいと思うので、そういった意味でも必ず全社に共有することは大事ですね(遊佐様)

ネタもと独自の「PR活動診断」

ネタもとでは、定期的に独自の「PR活動診断」を実施し、お客様の「自走化状況」を可視化・数値化することで、成果が見えづらい広報活動の「効果検証」を可能にし、自走化実現までの道のりをしっかりとサポートしています。

2022年初回の診断結果「34点」
2024年3月の診断結果「52点」

これまでに掲載された主な媒体名

・読売中高生新聞
・朝日小学生新聞
・岩手日報
・下野新聞
・福島民友新聞
・高知新聞
・山形新聞
・環境新聞
・千葉日報
・中部経済新聞
・伊勢新聞
・河北新報
・中国新聞
・岐阜新聞
・日本流通新聞
・教育家庭新聞
・輸送経済
・日刊ゲンダイ
・日刊スポーツ
・事業構想
・AERA
・日経WOMAN
・工場管理
・赤ちゃんとママ
・見事なお仕事
・森本毅郎 スタンバイ!
・大竹まこと ゴールデンラジオ!
・防災アワー
・東洋経済オンライン
・MSNニュース
・infoseekニュース
・dmenuニュース
・gooニュース
・Hatenaニュース
・livedoorニュース
・@niftyニュース
・ku:nel SALON
・Yahoo!ニュース
・exciteニュース
・eltha
・COCOCOLOR EARTH
・日経xWOMAN doors
・福島民報WEB
・BIGLOBE Beauty
・Web東奥
・秋田魁新報社電子版
・みんゆうNet
・愛媛新聞ONLINE
・中日新聞WEB
・Peachy
・沖縄タイムス+プラス
・岩手日報WEB
・telling,

掲載されるために工夫したこと

コーポレート情報を発信するにあたり、『リサーチ』では「今、どんなテーマや情報をメディアは求めているのか」ということを見るようにしていて、その視点を踏まえたうえで、社内と絡めた情報を1つでも多く拾おうということは意識して取り組みました。

それまではあまり意識していなかったのですが、その人のパーソナルな部分や趣味などを八千代エンジニヤリングに絡め、本人の魅力とともに弊社の魅力を伝えられたらいいなと思っています。

なので、社内報のインタビューや打ち合わせでも、「我々の仕事内容の珍しさはどこにあるのか」「この社員の考えややりがい、生きざまなどから私たちの業務が紐付いて見えるにはどのようにしたらいいのか」ということも考えながら話を聞くようにしています(箕輪様)

結局、何がメディアにとって面白いと思ってもらえるか、興味を持ってもらえるかはこちらではなかなかコントロールすることが難しいので、社内にある情報は幅広く収集し、少しでもメディアが求めるテーマに当てはまりそうだと思えば、ソリューション・コーポレート問わず根気強く発信し続けることが大切だと思います(遊佐様)

どのような企業に「ネタもと」を勧めたいか

一般的な知名度がまだあまりない企業や、専門性の高い事業を行っている企業で、どのように情報発信したらいいか分からない方はネタもとに相談してみても良いと思います。

我々もそうでしたが、一般的に見て専門性の高い業界だと、周りにどんな会社なのかを伝えることが難しく、一般媒体にはあまりアプローチできないのではないかと思われる企業も多いと思います。

以前は私たちも専門性の高いコアな内容・コアな技術は、あまり世間から面白いと思ってもらえないだろうと思っていましたが、ネタもとを使って『リサーチ』や『メディア交流会』でメディアの方に話してみると、意外にも興味・関心を持ってくれていることが分かりましたし、掲載にも繋がっています。

石オタクやダムマニアの話も、自分たちの中では一般受けしないと思っていても、コアなファンや楽しんで聞いてくれる方も実は沢山いたので、まずは情報発信してみることをお勧めします(遊佐様)

今後のさらなる目標

ネタもとを導入してからもう丸3年が経ちますが、ネタもと導入のきっかけとなった第2次中期経営計画が終わり、次の7月で第3次中期経営計画がスタートします。

広報戦略も新たなステージになり、目標値なども変わっていくはずなので、引き続きネタもとの担当者にも相談しながら、広報活動を成長させていけたらと思います。

BtoB事業のPRも強化していきたいですが、やはり本業はBtoG事業である社会インフラ整備です。近年、災害の激甚化が言われている中で、2018年の長期経営方針の時よりもさらにインフラの重要性が増しているなと感じています。

直近では能登半島地震もありましたし、他の地域でも災害の激甚化は実感している方も多いのではないでしょうか。そんな中で、総合建設コンサルタントの社会的意義の大切さは今後もPRを通して発信していきたいと思っています。

そして、弊社のビジョン「この世界に、新しい解を。」にもあるように、様々な知見や技術を活かし、真摯に、誠実に社会課題の解決や、より良い社会づくりに向けて活躍する会社や社員を最大限PRできるよう、引き続き尽力していきます(遊佐様)

北陸新幹線の延伸に伴い八千代エンジニヤリングが設計した
全国初の新幹線と道路の一体橋である「九頭竜川橋りょう」

「これを言うとネタもとには怒られてしまうかもしれませんが、PR活動診断の点数が徐々に上がっていることはあまり重要視していません。それよりも、広報メンバーの意識や考え方が変わってきていることが大きいと思います」

という、言葉がとても印象に残りました。広報担当者に限らず、経営陣の皆さん、社員の皆さん、会社全体として「広報PR活動に対する意識」が変わることが、企業が存続していくうえで、最も重要であり、企業発展の大きな支えになると、ネタもとでは考えています。

「外部発信を強化するうえで、社内広報も必然的に強化するようになった」というお言葉からも、実際に広報活動に力を入れていくうえで、社内広報の必要性を肌で感じられたからこそかと思います。

今回は、分かりづらい業界・業種の企業様こそ広報PR活動がチカラを発揮する、という成功事例であったかと思います。

お忙しい中、快く取材に応じてくださった遊佐 様、箕輪 様、貴重なお話を本当にありがとうございました。

参考:八千代エンジニヤリング株式会社様 社員数 1,265名(2023/7/1現在)


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