こんにちは。株式会社ネタもと カスタマーサクセス部です。
本コンテンツでは、会社のファンづくりに欠かせない「コーポレートPR」の情報発信のコツをお伝えします。

広報活動を始めたばかりの企業が陥りがちなのが、抽象的な情報発信に終始してしまうことです。「お客様に喜ばれています」「社員が活き活きと働いています」といった言葉は世の中にあふれており、自社独自の印象を残すことはできません。

実は、そうした抽象的な表現を「数字・データ」に置き換えるだけで、ファンの心をつかむ説得力のある情報発信ができるようになります。

そこで今回は、自社のデータを活用したコーポレートPRでファンづくりを加速させる方法についてご紹介します。

なぜ「数字」は効くのか

数字には、言葉だけでは伝えられない「説得力」があります。「お客様に喜んでいただいています」より「顧客リピート率87%」と事実の数字を伝えるほうが具体的なイメージが生まれ、「社員が長く働いています」よりも「平均勤続年数11年」のほうが、職場環境の安定感がリアルに伝わります。

どのように、どのくらいという「how」があるかどうか重要で、自社の実績を裏づける客観的な数字は、ファンづくりの土台となる強みを伝える要素となります。

経営者の方からはよく「うちの会社には特筆すべきデータはない」といった声を耳にしますが、様々な角度でデータを検証すると、「この分野は他社にはない実績がある」「この期間の数字は強みを表している」とあらたな発見につながることもあります。

そのデータと、それを生み出した背景、工夫してきた取り組みなどの独自のストーリーを組み合わせることで、企業姿勢も伝わり、取引先や求職者の共感を得られるようになります。まずは、活用しやすい次のデータ例を参考に、自社にある数字を掘り起こしてみてください。

①実績・規模のデータ
創業年数、累計顧客数・契約社数、納品実績件数、対応可能なエリア数など。「創業20年」「累計導入社数500社以上」といった数字は、信頼と実績を端的に示します。

②社員・職場環境のデータ
平均勤続年数、育児休業取得率、有給消化率、研修・資格取得支援の実績数など。「育休取得率100%(男女計)」「3年連続離職ゼロ」といった数字は、会社のカルチャーを一言で強く印象付けます。求職者へのダイレクトな訴求力となり、採用広報上とても有益です。

③変化・成長のデータ
売上・従業員数の推移、新規顧客数の前年比、新規事業の立ち上げ件数など。「3年連続で売上120%超え」「この5年で社員数が2倍に」といった変化の軌跡は、会社の勢いと将来性を伝える強いコンテンツになります。

数字を「共感」に変える3つのコツ

しかし、数字をただ並べるだけではデータの羅列になってしまいます。ステークホルダーの共感を得るには、数字に「物語」を組み合わせることが大切です。

①数字+背景ストーリーで感情を動かす
「離職率2%」という数字だけでは、ただのデータです。そこに「10年前、離職が続いたことを機に、経営者自ら社員一人ひとりと向き合う時間をつくり始めました」というストーリーが加わると、会社の本気度や人への想いが伝わり、グッと記憶に残るコンテンツになります。

②比較・推移で「変化」を見せる
数字は単体よりも、比較や変化とともに示すことで説得力が増します。たとえば、「顧客満足度92%」よりも「顧客満足度92% 5年前から15ポイント上昇」のほうが、継続的に改善に取り組んできた様子が伝わり、会社の将来性が感じられるようになります。「以前と比べてどう良くなったか」という視点で数字を見直してみましょう。業界平均との比較なども有効です。

③数字×社員の言葉でリアリティを出す
数字に社員の声を組み合わせると、信頼性や共感性はさらに高まります。たとえば「育休から復帰した社員の在籍率95%。先輩ママたちが安心して戻ってこられた理由の1位は〇〇」などと、数字をフックに社員のリアルな声を引き出すと、採用やブランディングに効果的なコンテンツとなります。

数値的データの開示が経営にもたらすインパクト

数字を活用したコーポレートPRは、継続することで、経営にじわじわと好影響をもたらします。

①採用力が上がる
近年、求職者はウェブサイトやSNSで会社の情報を徹底的に調べるのが当たり前になっています。そのような中、抽象的な言葉だけの会社と、「平均勤続年数11年・育休取得率100%・入社3年以内の離職率5%」などと、数字で職場環境を示す会社とでは、与える印象がまったく異なってきます。社内の様子をリアルに伝えるデータの開示は、採用活動の後押しとなり、採用コストの削減や、自社カルチャーにフィットした人材獲得にもつながっていきます。

②取引先・顧客からの信頼が厚くなる
「累計導入社数500社以上」「顧客継続率94%」「クレーム対応完了までの平均時間6時間」といった数字は、取引先に対する信用の証明となります。具体的な数字が根拠となっていることで、「この会社なら大丈夫」という安心感や「この会社と仕事がしたい」というポジティブなイメージを与えることができます。初対面の相手への第一印象も高まり、新規受注率の向上にもつながります。

③社員エンゲージメントが高まる
自社の成果が数字で「見える化」されることにより、社員も、自分の仕事が会社や世の中に対しにどのような影響を与えているのかを実感できるようになります。社員が誇りとモチベーションを高め会社のファンになることが、対外的な情報発信力のアップに直結します。

④経営の「見える化」
広報活動をきっかけに数字を整理する習慣がつくことで「リピート率が3年前より下がっている」「勤続年数が短くなってきている」といった組織変化への気づきにつながります。日常的な広報活動で、自社の変化をいち早く捉え、経営のPDCAを回す起点にもなり得るのです。

以上、今回は、「『数字で語る』コーポレートPR 社内データを活用した情報発信でファンの心をつかむ方法」についてご紹介しました。

「うちには語れるものがない」と思っていた経営者の方も、丁寧に棚卸しすると、必ず発信できる数字とストーリーが見つかります。大切なのは、規模や知名度ではなく「自社の歩みを、誠実な言葉と数字で伝え続ける」姿勢です。その積み重ねが、顧客・求職者・取引先の信頼を育て、会社の確かなファンをつくっていきます。ぜひ今日から、自社の「数字の棚卸し」に取り組んでみてください。