
こんにちは。株式会社ネタもと PRプロデュース部です。
本コンテンツでは、広報担当者の「業務のヒント」となる情報をご紹介します。
近年、さまざまな地域課題の解決に取り組む企業が注目を集めています。深刻な少子高齢化を背景に地方の経済基盤が揺らぐ中、地域の活性化と持続可能な発展を目指す地方創生は喫緊の社会課題となっているからです。
そうした中、地方産業の活性化や雇用創出、移住促進など、地域に根差した取り組みを実践できる中小企業は、地方創生の中心的な担い手として期待されています。
地方創生は新たな事業機会のチャンスであり、それらの取り組みを効果的に情報発信することで、企業の存在意義を高め、採用や販路の拡大、企業ブランディング向上などにつなげることができるのです。
そこで今回は「地方創生を軸にした広報活動のポイント」をご紹介します。
地方創生×企業広報が注目される理由
地方の急速な人口流出や産業衰退への危機感から、国は地方創生を重点施策と位置づけ、強力に推進しています。地方創生のコンセプトは、地方を「課題のある場所」から「成長可能性を秘めた魅力あるエリア」へと捉え直し、官民連携により活力を取り戻すことです。
そのため、地域との信頼関係や独自のネットワークを持つ中小企業こそが、地方創生の中心的な役割を果たす存在として、注目を集めているのです。
こうした背景から、企業の存在意義を伝える強力なストーリーとなる地方創生への取り組みは、企業広報の観点からも、大きなチャンスとなっています。
地方の未来づくりを支える姿勢は、多くの人々の共感を呼び、社内外のファン作りにつながるのです。
地域資源を再発見し企業が「語り部」になる
地方創生の狙いは、地域に眠る魅力や資源を見つめ直し、新しい価値として地域の外へ発信することにあります。自然環境、食文化、伝統技術、人材、産業構造など、地方には多様な資源があるにもかかわらず、その魅力が十分に伝えられていないのが現状です。
それらの価値を見抜き、地域の魅力を新たなかたちで社会へ広めていくのが、地方創生における企業の役割です。 地域資源を商品開発やサービス創出といった企業活動に組み込み、情報発信することで、企業はいわば「地域の語り部」となります。
「この地域が持つ価値を磨いている会社」というストーリーを語れることは、中小企業にとって強力な武器となるはずです。地域とともに歩む姿勢そのものが、他社と差別化できる、新たな経営資源・広報資源になっていくのです。
地域課題解決で新たな事業機会を創出する
地方創生のもう一つの大きな目的として、山積する地域課題を、民間の知見や技術により解決し、地域の持続可能な発展を促すことがあります。人口減少による労働力不足、後継者不在、未活用の観光資源、空き家の増加、農業の担い手不足など、課題はさまざまですが、これらは企業にとって新たな事業機会でもあり、PRの観点からも大きな効果が期待できます。
ある地方食品メーカーは、地元農家と共に新たな農産物加工品を開発し、その過程を丁寧に発信したことで、単なる”地元産の食品”ではなく、”地域の物語が詰まった商品”として評価されました。都市部の販売イベントでは、生産者との協働ストーリーに顧客が共感し、販路拡大に成功。観光振興や雇用創出にもつながっています。
また、地方の工務店が空き家問題に向き合い、リノベーションを通じた移住促進プロジェクトを立ち上げたケースでは、行政や地域団体との連携によって地域活性化を担う存在として注目されました。
これらの成功企業の共通点は、地域の課題に寄り添い、その解決プロセスを丁寧に物語として発信した点にあります。「成果だけを伝える」のではなく、「どのように地域と向き合い、何をともに創ったのか」を伝えることにより、多くの人々の共感を集めることに成功しています。どれほど素晴らしい取り組みを行っていても、それが知られなければ経営的な成果にはつながりません。
地域課題の解決は、企業の強みや技術を活かした”価値創出活動”として外部に伝えやすく、メディアの関心も高いテーマです。広報と連動させた取り組みにより、企業価値の向上へつなげていくことができます。
地方創生の取り組みと情報発信のポイント
まず、自社が地域とどのような接点を持っているのか、情報を棚卸ししてみることをお勧めします。清掃活動への参加、地域イベントへの協賛、インターンシップの受け入れ、地元学校との連携など、すでに行っている活動は意外と多いはずです。
自社にとっては「当たり前」と思っていることでも、外部から見れば価値ある取り組みかもしれません。まずは、自社の地域貢献活動を可視化し、地域が抱える課題とどうリンクしているかを分析し、具体的なビジネスモデルを検討していくことが重要です。
地域の価値をどう再定義し、どんな未来をつくっていくのかが問われる地方創生の取り組みにおいては、地域資源と自社の強みを結びつけた明確なストーリーづくりが大切です。
単なる自社の取り組み紹介ではなく、地域ブランドと企業ブランドの両方を同時に高められる情報発信を目指すことが求められます。
【情報発信のポイント】
・住民参加型ワークショップや体験型イベントを通じて地域住民との関係性を可視化
・自治体や教育機関、他企業など外部パートナーとの連携
・関係団体と共同での地域メディアへの露出や、SNSなどを通じた自社からの発信
地域社会と連携した多層的な情報発信により、地域の魅力と企業の取り組みを同時に伝えることが効果的です。
以上、今回は、地方創生の活動を活かした広報・経営戦略についてご紹介しました。
人口減少社会の中で、地域社会との連携はいまや、企業にとって不可欠なものとなっています。地方創生の取り組みについての広報は、社会全体の共感を集め、採用や事業機会の拡大、ブランディング向上など、さまざまな経営成果につながっていきます。まずは、自社と地域課題との接点を見つけることから始めてみてください。