お客様から信頼や公正な評価を得るには、広報PRが必要
ネタもとは「広報の自走化を支援」し
寄り添って教えてくれる無二のサービス
「ご家庭での生活を『もっと美味しく、もっと便利に』」をビジョンに、現在、宅配寿司「銀のさら」、宅配御膳「釜寅」/宅配寿司「すし上等!」、提携レストランの宅配代行を行う「ファインダイン」を展開している、 株式会社ライドオンエクスプレスホールディングス。
外食事業とは異なり、宅配事業は、お客様の住所や名前などの個人情報を登録してもらい、指定の時間に商品をお届けするサービスです。サービスを気に入ったお客様にはリピートしてもらうという、会員ビジネスに近いビジネスモデルです。
今回は、今年8月でネタもと「PRベーシック強化プラン」の利用歴3年6カ月、さらにPRコンサルタントのサポートを受けられる「育成広報室プラン」の利用歴は3年になる、株式会社ライドオンエクスプレスホールディングス デジタルマーケティング部エグゼクティブマネージャー 渋谷 和弘 様と、デジタルマーケティング部広報担当 小坂 景 様に、広報PR活動における「自走化の成果」について、詳しくお話を伺いました。
当時の経営課題や悩み
宅配事業会がデジタル化を推進し始めた時期であり、当社もオンラインからの注文を強化するタイミングであったため入社しました。
もともとデジタルの仕事に従事していた私は、その当時はこの業界を「浮き沈みが激しい」と思っていました。面接時に「飲食業でも宅配事業と外食事業はビジネスモデルが異なります。宅配事業は地域に根差してお客様と末永い関係を構築する会員ビジネスに近いです」と言われました。
他の飲食業は主に立地の良さでお客様を獲得しますが、当社の宅配事業という業態では、最初にお客様の住所や名前、商品をお届けする業態です。気に入っていただいたお客様はリピートされるという、まさに会員ビジネスであり、急激に売上は上がらないけど、下がることもありません。このようなことから、じっくりと地についた仕事ができると思い13年前に入社を決めました。
入社後は、受注サイトを構築し、受注を獲得するためにデジタル広告の力を活用していました。しかし、やっていく中で「ブランドマーケティングの次の段階として自らサービスの利点をお客様にお伝えする広告とは別の視点でお客様との信頼関係を構築することも大切では?」と感じるようになりました。広告はあくまで、自社発信であり、それだけではお客様の信頼を得ることが難しいという課題を感じていました(渋谷様)
「ネタもと」導入前の広報PR活動状況
当時は、社内に広報の実務を対応できる人がいなくて力を入れることができませんでした。小坂が他部署からデジタルマーケティング部門に異動してきたタイミングで、自社での広報活動をスタートすることができました。
それまでも取材のオファーはあったのですが、オファーがあったときに対応するのみで、自ら仕掛ける広報PRではなく受け身でした。
自社で広報PRの活動をしていなかったため、メディアからどのように取り上げてもらえるかを考える必要があり、そこにはメディアの注目を集め、公平な目で評価してもらうための戦略が必要でした。
ユーザーからのフィードバックも重視し、顧客の声を反映させることも重要な要素となりますので、その視点を持ちながら広報の取り組みをしたいと考えていた時期ではありました(渋谷様)
広報PRに力を入れた理由
戦略的な広報PRの活動が必要という思いから、販売促進や受注獲得を目的とした広告宣伝と、第三者に我々の活動を共有してもらう広報の2つの軸でブランドを盛り上げていきたいと考えておりました。
広告も必要ですが、広告は自社発信の情報であり、お客様の信頼をもっと得るには公平な視点を持つ第三者から発信される情報も必要だと感じていたからです。
今までも、広報PR活動自体をアウトソースしたこともありますが、人任せのため、こちらの望む結果も得にくく、活動の内容は分からないという状態になりました。
広告もPRも必要だけど、もっと戦略的な攻めのPRが必要、それは人に任せてじゃダメで、やっぱり自分たちで地道な活動からすべきだと実感しました(渋谷様)
「ネタもと」を選んだ理由
ネタもとの社長の話を聞く機会があり、そこで「ネタもとのサービスは広報が自立するためのサポート」と聞きました。
「それが本当であれば、値段が安すぎないですか? 3年で仕事なくなっちゃっていいんですか?」
と思わず何度も聞いてしまうくらい驚きました。同時に広報PRは自分たちでやったほうが良いと思っていたので「まっとうなことを言っているなぁ」とも思いました。
そして、いざ広報PRの活動を始めようとしたとき、一番気になったのは「メディアに提供できるネタがあるのか」ということでした。
ネタもとのサービスは、当初サポート無しのプランでスタートしましたが、その半年後に「育成プラン」を追加契約し、PRコンサルタントのサポートを利用することにしました。
その理由としては、サポートしてくれるPRコンサルタントに客観的に見てもらい、ネタになるかどうかのアドバイスをもらうことが必要だと思ったからです。
PRコンサルタントには実務作業をやってほしいのではなくて、やり方を教えてほしいということが一番でした。
当初ネタもとの社長に聞いたとおり、ネタもとは「自走化を支援するサービス」であり、寄り添って教えてくれると思ったことが決め手になりました。
私が知っている限り、同じようなサービスはないと思っていましたが、周囲の知り合いに聞いても、そのようなサービスあまり聞いたことないとの声もありました(渋谷様)
広報PR活動で取り組んだこと・工夫したこと
私は広報という職種に就く前に、弊社のフードデリバリー代行サービスのオンドメディアのブログを書くことや、SNS、アプリの文章を作成していました。
しかし、宅配寿司「銀のさら」や宅配御膳「釜寅」、会社についての内容にあまり触れてきていなかったので、そもそも「銀のさら」がどのようなPRできるのか分からず、一からのスタートでした。
部内でも「発信できるネタがあるのか?」という話もあったので、みんながそう思うならネタは何もないんじゃないかなとも思いながら、それでもPRするっていうのはどういうことなんだろうと思うところから始まりました。
私自身がブランドに対して知識がすごく浅かったこともあるので、最初の1年はPRコンサルタントにお手伝いいただきながら一緒にネタを作っていくことから取り組みました(小坂様)
今まで広報PRの活動を自社で行っていなかったため、今と比べて社内の理解もありませんでした。小坂と私で社内に情報を聞きに行き、「このような情報だったらメディアの関心も高い」と話をする際に、その情報がネタになるのか、またどのようなネタが良いのかをPRコンサルタントにアドバイスをもらいながら、活動できたこと、ときには「それは面白くない。ネタにならない」など、遠慮なく言ってくれたことも良かったと思っています。
体制に関しては、広報をデジタルマーケティング部で担当することにしましたが、小坂はソーシャルメディアも担当しているし、私も事業全体を見ている状態でした。広報にどのくらいの時間を使うべきか、最初は分かりませんでしたが、「まずはやってみよう」と進めながら体制を作っていくことにしました。
現在、広報のチームは小坂がリードして進めていますが、他のメンバーもミーティングに参加しています。1人でやってしまうと負荷が大きくなるし、ノウハウはみんなで持っていたほうが良いと思い、広告の運用と同じく、広報PRもみんながチームとして進めるべきだと思ったからです。
今は少なくなりましたが、最初は私もリクエストのエントリーなども書いていましたし、社長のインタビューも全て同席していました。広報活動をやっていないところからスタートしましたので、私も率先して体制を作っていきました。
それと、社内にはまず気にしてもらうことが大切だと思い、実績がでたタイミングでメディア掲載された情報を全社員に共有し、役員にはその掲載を「広告であれば、このくらいの金額になる」と広告換算で報告したりなど、社内への広報PRへの意識も上げていけるようにしました。
また、各事業部に協力してくれる社員がいますので、その人たちにはグループチャットで他社が紹介された事例なども「自社だったら、このように出せるかも」という共有も定期的にしています(渋谷様)
メディアとの接点における成果
もともと、自社のメディアリストはありませんでした。ずっとテレビの枠のみ狙っていて、ある程度は取り上げられました。テレビに1回出ると2回、3回と続くのかな?と思っていたのに、そうではなく、テレビから他のメディアにも広がることはありませんでした。
そのとき、ネタもとのセミナーで聞いて「なるほど」と思ったのは、新聞や雑誌、ネットニュースへの地道な活動があることで広がるということでした。その話は新鮮で、確かに情報はネットニュースでキャッチすることが多く、地道な活動を続けることが大切だと思いました。
弊社は全国にお店があるので、今は各地の地元の新聞に情報を送ったり、記者クラブに情報提供したりと、PRコンサルタントからやり方を聞いてできるようになりました。
早急に結果を出したり、早く成長することも大切かもしれませんが、私たちは1つずつ地道な活動を時間をかけて、しっかり積み重ねてベースを作ってきたことが良かったと思っています。一つひとつ理解しながら進めてきた活動だからこそ、基礎をしっかり習得できました(渋谷様)
現在は、1人ひとりの名前がわかる自社メディアリストは150件あります。メディアごとに探されている内容が違いますが、だんだん自社の商品とメディアの方が興味を持たれる情報と絡めて情報提供することができるようになってきました。
ネタもとのプログラムの「メディア交流会」も最初は緊張で話すことに精一杯でしたが、参加を重ねるごとに、メディアの方が求めるテーマに合わせた情報をその場で話せるようにもなりました。
新規でお問合せをいただくメディアも増えてきましたが、今後はつながりをもてたメディアの方と、もっと深いお付き合いができればと思っています(小坂様)
PRのノウハウにおける成果
PRは記者会見のイメージしかなく、記者会見で発表してテレビやネットに出ることがPRと思っているくらい、最初は何が分からないのかも分からない状態でした。プレスリリースで発表することや、メディアの方に自分たちからアプローチをして取材を獲得することも初めて知りました。
1年目はネタもとサイトの動画を見たり、PRコンサルタントとのミーティングでアドバイスをもらったりなど、ひたすら知識をインプットした記憶があります。
私の性格もあると思いますが、1年目はなかなか自分から社内の情報を収集したり、社内へ共有したりすることは難しかったです。
でも、チームで社内のメンバーをセッティングし、打ち合わせをしてネタを作ることを繰り返しているうちに、だんだんと自分からも動けるようになり、2年目の途中からは開発メンバーや新しいことを行っているメンバーから話を聞けるようになりました。
振り返ると、その1年間で社内のメンバーとの信頼関係を作ってきたんだと思いました。社内の連携が取れるようになった後には、メディアの方にも自分からコミュニケーションを取れるようになりました。
1年目でネタを文書化し発表するまでの基礎、2年目で社内や、メディアの方とコミュニケーションが取れ、少しずつ応用ができるようになっています。
プレスリリースも、最初はPRコンサルタントの添削が真っ赤になるほどでした。書き方だけでなく、ネタの作り方の視点が変わったことは大きかったです。
メディアがリサーチする「リクエスト」に対してのエントリーも、最初は徹底的に社長のインタビューを狙って、もれなくエントリーをするなど、できることは全てやると決めて、徹底的に対応したこともノウハウ習得につながったと思います。今では社長が話をされる内容を同じくらい話せるようになっていると思います。
また、ネタもとの「PR活動診断」も活用しました。メンバーそれぞれで当時100問の広報活動に対するスキルをチェックしましたが、最初は数字も低く、チャートも小さい円でした。活動とともに数値が上がってチャートの円も大きくなったことは目に見えて成長を実感できる1つです(小坂様)
ヒト(広報担当)の育成における成果
もともと「自走化」に向けては、3年かかると思って活動を進めてきました。振り返ればもっと早くできれば良かったとも思いますが、1年目、2年目と段階を経てできることが増えていき、その時間はチームに必要だったと思います(小坂様)
他と兼務での広報PR活動のため、広報だけやっていれば、もっと早かったかもしれません。会社ごとに考え方は異なると思いますが、私としては、他の仕事と兼務でやってきたことが、よりPRで魅力を発信できたポイントだと思っています。
また、PRコンサルタントにネタを考える壁打ち相手になってもらったことや、メディアの方との接点が増えることによって、自分たちも、どのようなネタがニュースになるかが分かるようになり、社内のメンバーにヒアリングするときや、ネタを探しているときに、メディアの方、その先にいる一般の人が見て面白いと思えるかということを考えられるようになったと思います。
PRコンサルタントは、ネタのアイデアに対してほめてくれることも、ダメ出しをすることもありますが、どちらもそこから新たなアイデアが広がるようにリードしてくれました。ジムでいうとパーソナルトレーナーのようだと思います(渋谷様)
今では社内の他部署のメンバーに私が情報を聞きに行くと、私がいう前にメンバーから「この情報はネタにならないですよね」と言われるようになりました。広報だけでなく、社内の視点も変わってきたと感じています。
今では、仕入れ担当者から「一緒に現場に来てみる?」という声がかかるような関係にもなりました(小坂様)
掲載された主な媒体名
・グルメWatch
・食楽web
・YAHOO!ニュース
・がっちりマンデー!!
・ガジェット通信 マイナビニュース など
掲載されるために工夫したこと
例えば、母の日では、キャンペーン、新商品、アンケートの調査など言いたいことが多くあり、情報量が多いと悩むことがありましたが、PRコンサルタントに相談し、どの内容をニュースのフックにするのかを決めて発表するなど1つひとつのプレスリリースを工夫しました。
その他にもいろいろと工夫したことはありますが、中でも一番工夫したネタは、社内の教育ツールとして開発した、寿司桶の中にキレイにお寿司が並べられているかの見栄えの写真をとってAIで採点するアプリ、社内教育ツール「mibae(ミバエ)」を開発したときのプレスリリースでした。
社内の教育システムであり、お客様には関わりのないプロジェクトなので、はじめはリリースとして発表する予定はありませんでしたが、システムのメンバーが構想3年をかけた肝入りのプロジェクトだったため直営全店で導入するタイミングに合わせてプレスリリースで発表しました。メディアの方にも興味を持っていただき取材のオファーがくるなど、社内も盛り上がるPRとなりました(小坂様)
最近では、情報のキャッチからネタ作り、そしてメディアへのアプローチまで、もともと目指していた戦略かつ攻めのPRへの流れができるようになってきたと思います。これも基礎ができたからこそだと思っています(渋谷様)
どのような企業に「ネタもと」を勧めたいか
スパルタでも広報力をつけるために教えてもらいたいという方にお勧めしたいです。そこが他とネタもとの違いだと思います。
「広告」や「販促」と、「広報」が同じような表現になってしまっている人は、それぞれの良さを使えるようになるためにも広報力をつけると良いと思います。
広報は客観的に伝えますが、今は客観的に伝えることのほうが魅力が伝わる時代だと思います。その表現方法を広報活動で習得できたことは良かったと思います(小坂様)
私は採用にも関わっていますが、採用にはマーケティングの力、広報PRでは情報発信の力が必要だと思っています。
そして、広報の仕事は「課題を見つける」「発見する」という力が身につくので、広報PRの仕事をしない人でも社会人であれば学びになると思います。世の中に広報を学べる環境は少ないと思うので「教育」という観点でも価値があると思います(渋谷様)
今後のさらなる目標
当社グループは、既存ブランドの強化と複合化戦略の促進を図るとともに、将来を見据えて海外出店への布石を打つ考えです。
基本戦略としては、まず既存ブランドの強化・拡大を打ち出し、「すし上等!」のリブランドと「釜寅」のコンセプト変更を行います。「すし上等!」は、顧客ターゲットのセグメンテーションを変更し、顧客単価と月商を上げていきます。「釜寅」は、これまでの釜めしから「ひつまぶし」スタイルでの提供へシフトし、売上の向上につなげていきます。同時にテイクアウト展開の強化などにより、販売窓口を拡げていきます。
もう1つの基本戦略として、新規事業と新ブランドの開発です。「銀のさら」ブランドによる海外進出に着手し、2022年9月のタイ・バンコクへの海外初出店に続く東南アジア展開等を行っております。
また都内一部のエリアで検証してきた「厚切り牛たん まつしま」「鰻一本重 ゆす木」を順次拡大予定です(渋谷様)
「同時に広報PRは自分たちでやったほうが良い」という渋谷様の意向と、「広報の自走化を支援する」ネタもとのコンセプトが見事に合致していたようで、3年という月日をかけて自走化に不可欠な「メディアリスト」「PRのノウハウ」「広報人材」の3種の神器を着実に社内に蓄積されたようです。
自社の魅力を本気で世の中に伝えたい、という考えた時、広報PR活動は「最良の経営戦略」になるということを、今回の成功事例が示してくれたように思います。
渋谷様が仰るように、広報PRのノウハウを学べる環境は少ないのが現状です。他人任せではなく自分たちの手で広報活動に取り組みたい、知識やノウハウを身に付けたい、という企業様には、ネタもとのサービスがお勧めです。ぜひ今回の成功事例を参考にしてなさってみてください。
お忙しい中、取材にご協力いただきました、渋谷様、小坂様、本当にありがとうございました。
参考:株式会社ライドオンエクスプレスホールディングス 様 社員3,816名/うち正社員384名(2023年3月31日)※連結