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メディアに対する考え方が一変

メディアに対する考え方が一変

一度限りの露出、話題作りだけでは進展がない
ゆっくり一歩一歩着実に会社を成長させるために
「広報PR」のノウハウを学ぶことを選択

1958年(昭和33年)奈良の地で創業し、15年以上「米ぬか繊維」の靴下を販売してきた、 株式会社鈴木靴下

精米後、捨てていた米ぬかに着目し、独自に開発した米ぬか靴下「歩くぬか袋」を始め、数多くのサッカー選手が着用するストッキングなどを製造しており、 「いいものを長く」を合言葉として、お客様に「感動」と「小さな幸せ」を感じて頂ける商品づくりを目指しています。

今回は、今年2月末でネタもと利用歴1年を迎える、株式会社鈴木靴下 代表取締役 鈴木 和夫様に、広報PR活動に踏み切った理由や、これまでの取り組み、得られた成果など詳しく伺いました。

代表取締役 鈴木 和夫様 2023年7月1日にオープンした直営店前にて

ネタもと導入前の経営課題

経営課題というと、コロナの影響が大きかったと思います。私たちはJリーグ、高校サッカーで活躍する数多くの選手が着用するストッキングのOEM製造を主力事業としています。加えて、米ぬか繊維を自社で開発し、その繊維を使用した靴下の製造・販売も行っています。

コロナ禍では売上がゼロの時もありましたし、半年間ほぼゼロに近いような状態も経験しましたので、どんな時もこれからさらに何か起こったとしても、自分たちの商品や進んでいく力をより一層大事にしなければいけないなと思うようになりました。

また、弊社は初代である私の父が鈴木靴下を創業し、二代目である私が米ぬか繊維を開発し、三代目の娘みどりが国内の充実ということをテーマに行い、その後、孫が四代目となって海外へ進出できたらという思いが事業を継承したときからありましたので、ゆっくり順序立てて、一歩一歩着実に進んでいき、皆が幸せを感じながら成長していけたら良いと思っています。

そのためには、自社商品の開発・販売に力を入れていくことはもちろん、商品や会社自体をもっと世間にアピールしていく必要があると思いました。しかし、広報PRに力を入れたこともなく、やり方さえ分からず、どんな情報を誰にどのように届けていけばいいのか課題に感じていました。

ネタもと導入前の「広報PR活動」状況

ネタもとを利用するまでは、基本的に対外的な広報活動は全く行っておらず、広報の部署もなければ広報担当者も兼任担当者もいない、広報経験ゼロの状態でした。

プレスリリースは、過去17、8年前くらいに一度作成し、県庁の記者クラブに持って行ったことがあるだけで、それ以降はプレスリリースも書いたことがなく、会社の正式な情報やニュースがあったとしても、うまく公式で発表できていなかったと思います。

日々できることを少しずつでも行おうとは心がけていて、自社サイトにあるブログなどで簡単に自社の紹介などは行っていましたし、話題づくりという意味で米ぬか作り農業から始まり、そこから糸にして製品化し、米ぬか靴下ができるまでの物語を一年半かけて撮影したんです。そのおかげか、意外にも色々なメディアからお声をかけていただき、何回か新聞やテレビに取り上げてもらったことはありました。

ただ、私自身は、例えば1回ある番組に出たら、そのメディアとは取材が終われば接点が終了してしまうと思っていましたので、名刺はあるものの、その後アプローチなどはせず接点もそこで途絶えてしまっていました。今思えば、うまく活用できていませんでした。

広報PR活動を重視するに至った理由

メディア掲載を獲得し続けていくのであれば、受け身でただ待っているだけではダメだ、もっと自分たちの商品や活動内容、特に思いの部分を積極的に出していきたい、いかなければいけないだろうと思っていました。

例えば、ゲルマニウムもシルクも、染まった糸が既にできあがっていて、必要な分だけ購入して製品にしていく同業他社が多い中、私たちは米ぬかの棉づくりから紡績、染色、生産、販売に至るまで全てに携わってきましたので1つひとつの過程においてお話しできる内容や濃さが盛りだくさんなんですね。そういった思いを強く届けていきたいと思い、広告ではなく広報PRに注力しました。

ですが、取材対応する社内体制がまだできていないというのが課題としてあり、基本的な社内体制を整えるとこからスタートしていきたいなと思っていました。というのも、以前メジャー番組に取り上げていただいた際、とても大きな反響をいただいたのですが、勢いが凄くて、社内がパンクしてしまったこともあるんです。2023年4月から新しい店舗兼事務所も構えていて、タイミングは良いので、少しずつ体制を整えながら時間をかけて広報を行っていける環境にしていきたいと思っていました。

しかし、そのような環境で広報をどのように始めたらいいのが分からず、どうしたらいいかと思っていたところ、タイミング良くネタもとから話しがあり、環境面も含め納得のいく内容でしたので利用を開始しました。

古いものでは半世紀近く稼働している機械もある自社工場。
鈴木代表(右)と広報に就任したご息女の鈴木みどり様(左)

ネタもとを選んだ理由

まず、『メディア交流会』で複数のメディアと接点が持てることが魅力に感じた点ですかね。全てオンラインツールを利用して行うので、最初は操作の仕方などを覚えるのに少し手こずりましたが、私たちのような地方の企業でもオンラインであれば参加できますし、参加メディアも地方紙から業界紙、全国紙、有名雑誌やテレビ、メジャー媒体など複数のメディアとその場で接点を作ることができるのはとても良いと感じました。

メディアが今求める情報が届く『リクエスト』も、とても良いと感じました。実際に使ってみると、全ての『リクエスト』にうまくマッチすることはなかなか難しいですが、自社に当てはまらなかったとしても、「今、メディアはこういう情報を探しているんだな」ということがわかるので、メディアの本当に求めている情報が知れ、媒体研究もしやすく、効率的にアプローチすることができると感じました。

また、広報初心者でもわかるような情報がまとめてある『勉強会』の動画や、現役で活躍するプロデューサーや編集長が話す『メディアセミナー』なども、ネタもとサイトからいつでも視聴することができるので、地方企業でもうまく活用し、ノウハウを溜めることができると感じました。

広報PR活動で取り組んだこと・工夫したこと

『メディア交流会』は、複数のメディアと接点が持てるだけではなく、普段なかなか出会えないメディアとも直接交流ができ、生の意見やすぐにフィードバックいただけることが最大の魅力だと思っています。

オンラインツールなので地方企業でも参加しやすいですし、当日は混み具合なども客観的に確認しながら行動できますので、会の状況を見て、普段はあまり接点が少ないメディアにも挨拶をしに行くこともあります。

実際に、地域創生の情報を扱うラジオ番組の方にご挨拶に行ったところ、とても熱心に話を聞いてもらい、その後取材、放送していただきました。

交流会では、『サッカーストッキング』の話を主にしていて、J1で18チームのうち6、7チームは作らせていただいているといった具体的な数字や、有名選手もジュニア時代からご利用いただいているなど、世間一般の方にもイメージしやすい情報を盛り込みながらお話しさせていただきました。

他にも、『米ぬか靴下』の開発ストーリーから工場の製作過程など、商品の概要だけではなく商品ができた背景や苦労した点などもお話ししたことで、より興味を持っていただけたのだと思います。放送は約10分くらいで、98局ほどの地域に放送されている番組なので、多くの方に聞いていただけてとても嬉しかったです。

「メディアとの接点」における成果

これまで『メディア交流会』に複数回参加し、約190名と接点を持つことができました。

また、メディアとの接点について、考え方が大きく変わったと思っています。今までは、1回メディアに掲載してもらったら、自分ではもう「次はなかなかお世話になることはないだろう」と思っており、一応名刺だけは残しておいたものの、基本的にはその1回きりの関係だと思っていたので、メディアリストも作れていませんでしたし、その方々に向けて後日アプローチするという発想もありませんでした。

ですが、ネタもとでメディアについて学んだおかげで、メディアリストは作らなければいけないし、貴重な接点はその後もアプローチに活かせることが分かりました。

ネタもとの担当者からも、「当時は関係のない部署であったとしても、今は部署異動や媒体が変わられているかもしれないので、ぜひ有効活用して情報を送ってみましょう」とアドバイスをいただき、意識して情報発信するようになりました。

確かにメディアに対して少し遠慮気味なところがあったので、自分で勝手に遠慮していては同じことの繰り返しだと気づかされましたし、メディアも必要であれば見るだろうし、今探しているテーマと合わない、今の部署と合わないと思ったらそれは却下されるだけで、企業が情報発信することは何のマイナスにもならないということを教えていただきました。常に情報発信していれば「こういう活動を頑張っている会社なんだ」ということを相手に知ってもらうこともできるので、重要なアピールポイントなんだと思うようになりました。

テレビ局、新聞社も例外ではなく、今までは制作会社よりテレビ局にアプローチをした方が良いと思っていましたが、メディア事情を学んだおかげで番組制作の成り立ちも理解し、番組の制作に大きく携わる制作会社にもしっかりアプローチすることで、効率的に番組へアプローチすることができるとわかりました。

同じようにフリーランスの方と『メディア交流会』を通して接点を持ち、その方が複数の媒体を担当されていたため、当初とは異なる媒体に掲載いただいたこともありました。所属媒体やテーマはもちろん確認する必要がありますが、多くの接点を持って関係構築することは何より大切ですね。

足のむくみで悩む祖父のために開発した「締め付けない靴下」

「PRのノウハウ」における成果

まずは、プレスリリースが書けるようになったことが成果ですね。『メディアセミナー』や『勉強会動画』を参考に、ネタもとのサポート担当の方のアドバイスもいただきながら作ったプレスリリースは、構成もわかりやすく内容がよくできていると記者の方からも褒めていただきました。

学びとして、単に「こういうことをしますよ」と伝えるだけではなく、具体的にどういうことを行うのか、それを行うに至った背景やストーリーなども書くように意識していました。このプレスリリースを読む相手は、私たちのことを深く知っている方々ばかりではないので、そんな方にも容易にイメージが沸くような文章や構成になるよう心がけています。

また、いつもサポート担当の方から言われているように、メディアは多くの企業のプレスリリースを受け取っているので、一目でどんな映像が取れるのか、どんな写真や動画を用意できるのかまでイメージさせられるように「画」の部分まで工夫するようになりました。

最初はプレスリリースの書き方もよくわかっていなかったので、ですます調すら使っていませんでした。「〇〇である」と記載していました。今振り返ると、ネタもとの『勉強会動画』や担当者とのミーティングを通して、正式文書の口調から学ばせてもらったので、大変有難い機会だったと感じています。

「ヒト(広報担当)育成」における成果

最初は、私一人でやっていたところからスタートし、現在は、私の娘が広報担当に就いたことが成果として大きいと思います。ある程度、会社の歴史や流れを見てきて知っているので、商品や会社への思いまで強く発信できる娘が広報担当として就いてくれたことは有難いですし、発信する内容もよりストーリー性や深みが増すと思います。

特に弊社の場合は、「こういう商品を開発しました」「こういうイベントをします」というのではなく、「こういう経緯があったからこの商品が生まれた」というような、開発の思いの部分が話題の肝になると思っています。『メディアセミナー』でも、メディアの方が「思い」を届けて欲しいとよく仰っているので、その部分はネタもとで学んだノウハウを活かし、今後も思いを乗せて情報発信するように意識していきたいです。

社内全体でいうと、SNSやブログを定期的に発信しているのですが、より皆が能動的に動いてくれるようになった気がします。商品や店の情報から、既存のお客様にはLINEを登録してもらい、「今度こういうイベントを行います」とか営業日のご案内であったり、積極的に自ら発信してくれていますね。

広報活動が良いきっかけで、話題作りや情報発信し続けることの重要性が社内にだんだん広がってきたので、対メディアだけではなく、SNSやブログでも新しい情報を出していくように皆意識して頑張ってくれるようになったのかなと思います。

これまでに掲載された主な媒体名

・読売新聞 奈良版
・産経新聞 奈良版
・奈良新聞
・繊研新聞
・繊維ニュース
・日刊ゲンダイ
・女性セブン
・ロコラバ
・Yahoo!ニュース
・gooニュース
・ポータルフィールドニュース
・@niftyニュース
・dmenuニュース

掲載されるために工夫したこと

まずは、情報発信することが大事です。我々はプレスリリースを書けるようになってから、店舗オープンの情報を出したのですが、以前取材に来てくださった方にもそのプレスリリースを渡していました。あいにくその方は大阪から東京に異動され、新聞からデジタルに異動になってしまったのですが、「奈良支局の記者に連絡しておきます」と言っていただき、その方経由で全国紙の奈良版に掲載になり、その他の新聞やテレビにも取り上げていただいたことがあります。

プレスリリースを書いていなかったらそのような結果にはならなかったと思うので、まずは今ある情報を積極的に発信していくことが掲載への近道なのではないかと思います。

また、先ほどもお話ししましたが、一度接点を持てたメディアの方にはその後もアプローチして、関係構築し続けることが大事だと思います。

今までは、私も「1回取材したらそこで終わり」と思っていましたが、「せっかく接点を持てたのだから、今後も情報発信して良いんですよ」とネタもとに教えていただき、後押しをしてもらったからこそ、掲載に繋がったのだと思います。

実際に、今まで関係があったメディアの方にも久しぶりにご連絡したところ、「鈴木さん、ご無沙汰しています」と皆様が返事をしてくれ、別の地域に異動された方も「奈良支局で使えると思うので回しておきますね」と言っていただき、巡り巡って掲載されたという実績もありますので、直接的でも間接的でも関係は絶やさず構築し続けることが大切だと思います。

本社工場近くにオープンした直営店。鈴木代表とスタッフの皆さん

どのような企業に「ネタもと」を勧めたいか

自分たちが前に出ていきたい、世間に自分たちの商品や会社を知ってほしいと強く思っている企業には、ぜひ広報活動を積極的に行うことをお勧めしたいです。当初の我々がそうでしたが、良い商品があったとしても、待っているだけではその程度で終わってしまうので、やる気がある企業は早く行動に移された方が良いかと思います。

また、広報活動を行ってはいるものの、思ったような反応がない企業や、どのようにニュースとなる話題を作って、どのように情報を書いて、メディアにアプローチしていくのかイマイチ分からないという企業には、色々な動画やプログラム、コンテンツが充実しているネタもとをお勧めできると思います。

ただ、ネタもとはチャンスや接点の機会は与えてくれますが、メディア掲載の確約はできないので、そのチャンスや接点をうまく活用して自ら手を動かすことは必要になってくると思います。

我々は自分たちの会社にはどんな情報があるのかを一旦整理して、トレンドやメディアが求める情報、書き方のノウハウを教えてもらうことでやっとメディアに出せる情報が完成しました。

それを例えば『リクエスト』や『メディア交流会』、『プレスリリース』として活用することで、新たな掲載を獲得することもできましたし、今までとは異なるメディアとの接点もできました。

結局、商品開発も自分たちで開発しなければならないじゃないですか。情報を出していくお手伝いはネタもとがサポートしてくれるので頼りになると思います。

今後のさらなる目標

今のところ人員が少ないので、私と娘と二人で頑張って広報活動を行っていますが、これから会社の規模が大きくなってきたらさらに人員を増加し、今より力を入れて広報活動を行っていきたいと思っています。一歩一歩自分たちのやりがいや責任を感じながら仕事をするうえで、従業員の士気も上がるし、会社も個人も成長していきたいですね。

代表として私がやるべきことは、私たちの商品を通して米ぬかの性能を多くの人に伝えることだと思っています。
肌のバリア機能ってありますよね。冬や乾燥シーズンになると肌が痒くなる方はその機能が落ちてきているので、その分肌に優しい油分を与えることが大切なんです。なので、特に肌の痒みや悩みを持っている方にはぜひ我々の商品を身に付け、その悩みを少しでも解決できればと思っています。

ゆくゆくはさらにノウハウを身につけ、靴下だけではなくタオルや肌着など、肌に触れるアイテムを多く作り、肌トラブルに悩む方々にもっと寄り添えるようになりたいです。

そのためにも、やはり情報発信や話題作りが今後も必要です。昨年はネタもとを利用して、プレスリリースを書けるようになり、今までよりも情報発信を濃く積極的に行うことができました。いうならば、今年は投資であってもいいし、直接的な利益がすぐに出なくても、その分何らかの形で我々の財産として今の活動が今後残れば良いと思い、来年もネタもとは続けていこうと、更新に至りました。

ネタもとでもよく仰っているかと思いますが、どれだけ良いものを持っていたとしても、発信しないと宝の持ち腐れになってしまうので、今後も粘り強く新しいニュースを作って情報発信を続けられるよう頑張ります。

ネタもとを利用するまでは、対外的な広報活動は全く行っておらず、広報部署も、広報担当者もいない状態だった鈴木靴下様。靴下の製造過程の1つひとつに込められた「想い」を世の中へ届けていくには、「広告」ではなく「広報PR」が必要だと思い、ゼロから取り組みはじめてまだ1年未満。

すでに、「広報の自走化」に不可欠な「3種の神器」、メディアとの接点、PRのノウハウ、ヒト(広報体制)において、ネタもとのプログラムを余すところなく活用し、着実に自社内に蓄積されているようです。

今回の成功事例は、企業規模、業態、広報経験などに関係なく、どのような企業であっても、自社の商品・サービス、それに対する想いを、世の中に発信していくことの大切さを教えてくれたのではないでしょうか。

お忙しい中、快く取材にご協力いただきました代表の鈴木様、本当にありがとうございました。

参考:株式会社鈴木靴下様 正社員 46名(パート・アルバイト含む)( 2024年1月現在)


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