知識やノウハウを勉強できる点
最終的に「自走化」できる点が
他社にはないネタもとの魅力
訳あり不動産買取サービス「Wakegai」や空き家マッチングサイト「空き家のURI・KAI」を運営し、相続や離婚による「共有持分」「借地・再建築不可」など、権利の複雑な不動産の買い取りにより日本の空き家問題解決を目指す、 株式会社ネクスウィル。
「訳あり不動産」自体の認知度が低く世間によく知られていないことが、同社にとっても課題だったようです。
今回は、ネタもと導入から10カ月で、広報経験ゼロの状態から、着実に「自走化」を実現しつつある、株式会社ネクスウィル 代表取締役 丸岡 智幸様と、広報担当 松田 美江様にお話を伺いました。
当時の経営課題や悩み
最初は不動産投資事業を中心にビジネスモデルを構築しようとしていたのですが、今は「共有持分」や「再建築不可」といった訳あり不動産の買い取り・再販、空き家の再生をメインの事業としています。今後、拡大していきたいビジネスは「訳あり不動産」の買い取りです。
ただ、訳あり不動産自体が、まだ広く世の中に知られているわけではなく、一般的に分かりづらい、認知されていないことが課題でした。そのため会社の認知度をあげたいけれど、何をすればいいかわからない状態でした(丸岡代表)
「訳あり不動産」と聞くと、自分には縁がないものと思われがちですが、意外にも世の中には数多く存在しており、「共有持分」という訳あり不動産は、共働き夫婦であれば5組に1組が所有していると言われています。
訳ありだけにトラブルも起きやすいのですが、自身が所有している不動産が「訳あり不動産なんだ」と気づき、訳あり不動産の取扱をしている不動産会社がある、と気づくだけでも、問題を解決しやすくなります。
訳あり不動産の存在を広く知ってもらうためにも、まずは会社の認知を上げたいという思いがあり、代表に広報をやってみたいと相談しました(松田様)
「ネタもと」導入前の広報PR活動状況
当時は、メディア側へのアプローチの仕方が全くわからない状況でした。こちらから費用を払って取材をしてもらうことはあっても、プレスリリースを配信したとしても取材のお声がけはありませんでした。
また、メディアとつながる方法もわからず、メディアリストも接点もほとんどなし。PR自体がよくわかっていませんでしたし、社内に広報のような部署もありませんでした。
広報活動をやるとしても、年に3、4本、新しいサービスがローンチしたタイミングでプレスリリースを書き、配信サイトに載せるくらいでした。なので、広報の課題とか、悩みとか、そういったレベルにありませんでした(丸岡代表)
PRに力を入れた理由
漠然と「PRをやらなければいけない」とはずっと考えていました。我々の「訳あり不動産買取」というサービス自体の認知が、世間的に足りなかった点と、競合他社が結構、色々なメディアに出ていたので、「同じことをしているのに、何で我々は出られないんだろう」と疑問を感じていました。
我々も世間に認知してもらうためには、やはりメディア露出をしていかなければならない。お客様からたくさんの反響が取れることを以前から最も重視しているので、「ならば、広報PRを強化しなければいけないよね」と動き出そうとしたタイミングで、ネタもとから声をかけてもらいました。
「他社ができるのであれば、うちでもできるはずだ」と思ったことと、松田からも広報活動について前向きな話があり、やってみることにしました(丸岡代表)
「ネタもと」を選んだ理由
他のPR会社からは、例えば「こういうメディアに露出できますよ」とか「ピンポイントで、このメディアに出ませんか」などのご連絡をいただくことがあったのですが、これまで検討はしていませんでした。
ただ、今までとは違って「今、PRをしっかりやらないといけないんだ」と注力し始めたタイミングに、偶然にもネタもとの営業の方からお声がけがあったのがきっかけです。当時、PRの知識も何もなかったので、他のPR会社と比較検討することもありませんでした。声をかけてもらったタイミングが本当によかったと思います。
また、サービスの認知拡大と不動産の買い取りを増やしていきたいということが大きな目的でしたが、今までPRを積極的に行った経験がないので、松田が広報として担当するにあたり、ノウハウや知識をしっかり勉強できる点、最終的には自社で自走化できる点に魅力を感じました。
現在、約10カ月間ネタもとを活用してみて、PRに関する知識が以前よりは確実に増えていますが、振り返って考えてみて、他のPR会社ではなくネタもとでよかったと感じています。
サポート担当の方も親身になってアドバイスをくれたり、何かあれば、すぐに質問ができたり、自社に合った『リクエスト』や『プログラム』もすぐに案内してくれます。プレスリリースの具体的なネタ提案から媒体研究のやり方なども丁寧に教えてくれるおかげで、しっかり成果としてメディア露出もできています(丸岡代表)
PR活動で取り組んだこと・工夫したこと
代表も述べたように、当社には広報のベースがなかったんです。私も営業と兼務で初めての広報でしたので、ネタもとにあるツールを全部使うということを意識して取り組みました。
今もまだ、隅々までは活用しきれていませんが、メディアから届く『リクエスト』を使って積極的に情報を発信していますし、複数のメディアの方と交流できる『メディア交流会』では、直接関連しない媒体であってもなるべく色々なメディアの方と話をするようにしています。
以前、あるローカルメディアの方とお話をした際、その媒体に直接関連するサービスではなかったものの、その方が携わる別の「住宅情報誌」を紹介してくださったこともあります。
メディア交流会では、会が終わった後も定期的にメディアの方に連絡をしていて、当日挨拶できなかったメディアにも、後日きちんとアプローチするようにしています。 他のツールは使っていないですし、私たちが使っている広報ツールはネタもとしかないので、フルに活用することを意識しています(松田様)
メディアとの接点における成果
契約当時は、自社内にはメディアリストもありませんでしたが、ネタもとを利用して『メディア交流会』や『メディアセミナー』などにも積極的に毎回参加し、『リクエスト』でのマッチングもあり、連絡できるメディアリストが約200名弱とどんどん溜まってきています。
弊社は全国で買い取りを行っているので、東京のメディアの方に取り上げていただくのももちろんありがたいのですが、地方のメディアにも取り上げてもらった方がよいと思い、最近は『ネタもとPR手帖』で連絡先を調べて地方紙にも手紙やメールでアプローチしています。
連絡先にメールアドレスが書いている新聞社もあれば、問い合わせ窓口やFAXなど媒体によって情報収集の方法がバラバラなので、一応すべてに対応できるように準備しており、メディアリストにも地方紙のページを別途作成し、地方ごとにまとめ、情報提供先として活用しています(松田様)
『経営者PR講座』でも、地方では全国紙よりも地方紙を読んでいる方が多いこと、メディアは他のメディアを見ていると講師の方が仰っていて、本当にその通りだなと感じているので、メディアからの「リクエスト」でも、東京近郊に限らずエントリーできるものには、どんどんエントリーしていきたいですし、アプローチしていきたいと思っています(丸岡代表)
メディアとの接点が増え、アプローチ方法も学んだことで、媒体種別もジャンルも様々なメディアリストが作成でき、会社として使える貴重な武器になってきたなと思います(松田様)
PRのノウハウにおける成果
最初はグダグダでしたが、今では手短に自社について紹介できるようになりました。メディアの方にどういうメールを送れば効果的なのかもわかるようになってきました。
『メディア交流会』や『リクエスト』でマッチングし取材してもらった経験や、メディアの方と直接やり取りをする機会が増えてきているからこそ、どのような情報を渡したらメディアの方に喜んでもらえるのか、情報発信のタイミングはいつがいいのかなど、情報の送り方や出し方も以前と変わってきたなと感じます。
また、『広報担当者交流会』では、横のつながりができたのはもちろん、他社の広報活動がわかるのですごく参考になりました。その後、”オフラインでも小規模な交流会を開催しましょう”と複数人で計画し実際に開催しました。もともとランチ会などで広報の方と情報共有をしたいと思っていたので、ネタもとの交流会がいいきっかけになって助かりました(松田様)
ヒト(広報担当)育成における成果
広報経験ゼロからスタートし、今ではプレスリリースも作成できるようになりましたし、『リクエスト』も毎月4、5本は定期的に情報発信できるようになりました(松田様)
今、オウンドメディアを作ろうと思っているのですが、内容は、代表的な訳あり不動産である「共有持分(1つの不動産を2名以上で所有すること)」に関するコラムなどを予定していて、入り口としてこのオウンドメディアを見れば、訳あり不動産で悩んでいる人が解決できたらいいなという想いがあります。
オウンドメディアを作ろうと思ったきっかけも、PRについて色々と学んで知識を付けてきた中で、サービスの集客や認知拡大につなげるためには、メディア露出は多ければ多いほどいいと思っているので、その部分を強めたいという気持ちからです。
オウンドメディアでも情報を発信し、今までのメディアアプローチも続けていくことで、メディアの方がネットで調べた際に、有識者としてももっと依頼が増えたらと思います(丸岡代表)
掲載された主な媒体名
・日刊不動産経済通信
・リフォーム産業新聞
・週刊住宅
・週刊ビル経営
・日刊ゲンダイ
・週刊エコノミスト
・経済界
・日経WOMAN
・GOETHE
・TBSラジオ「BOOST!」
・PRESIDENT Online
・日刊SPA!
・文春オンライン
・Yahoo!ファイナンス
・Yahoo!ニュース
・Infoseekニュース
・NEWSPICKS
・livedoorニュース
・exciteニュース
・GREEニュース
・dmenuニュース
・gooニュース
・ニコニコニュース
・Antenna など
掲載されるために工夫したこと
『リクエスト』は、ただテーマに合った情報を答えるだけではなく、その媒体の過去の掲載事例なども参考にしながらエントリーするようにしています。
例えば、数字をメインに載せている記事が多かったら数字を打ち出していくとか、社会情勢を気にしている記事が多かったら弊社の空き家問題をテーマに社会情勢と絡めて情報を多く書いてみるとか、その媒体が好みそうな情報の出し方や書き方も工夫するようにしています。
また、1回の掲載だけで終わらないよう、メディアの方に連絡をするときにはなるべく次につながるように終わらせることを意識しています。「今回はありがとうございました」だけではなく、「気になる話題があれば随時報告させてください」などとお声がけをしておいて、月に1回、もしくは定期的に連絡するようにしています。このおかげで、一度掲載された媒体にも再び掲載してもらえました。
『メディア交流会』では、会が終わってからも後日アプローチは出来る限りするようにしていて、月に1度、大体月初にご連絡をするようにしています。すでに取材していただいたメディアの方にもご連絡するようにしているので、毎月どこか新しいニュースや情報を入れるように工夫しています。
その時に、こちらが情報を送っていても、必ずしも読んでもらえていない可能性も十分にあり得るので、最初に簡単なご挨拶とご紹介から始めるようにもしています。
弊社は新しいサービスや商品が次々誕生するわけではないので、過去の事例や実際にあったお客様の体験談から、他社と協業をしましたとか、代表が本を出版しますなど、大々的なニュースや新しいニュースでなくても、以前送ったニュースとは異なる切り口で常に新しいニュースを提供するように心がけています。
そのような工夫を続けることで、メールでご案内していたニュースを題材に取材が決まり、掲載してもらうことができました(松田様)
どのような企業に「ネタもと」を勧めたいか
最近、有志を募って広報担当者交流会を開催し他社のお話も聞いてみたのですが、やはりBtoB企業だとわかりやすい明確な商品がないので、何をどうPRすればいいのかわからない、BtoB企業はPRが難しいと仰っていました。
ですが、BtoB企業であれば、会社の中のPRを積極的に発信できると思っています。例えば、独自の福利厚生や変わった社内制度など、BtoB企業だとニッチな業界が多いと思うので、業界のニュースや専門家、有識者などの情報もより詳しい情報が発信できると思うんです。
目に見えないものを情報発信することは、広報初心者であればなかなか難しいと思ってしまうので、そんな方はぜひネタもとを使ってみて欲しいです。ネタもとを使うことで、プロダクト情報だけではなく、コーポレート情報もきちんと発信できることを学べると思います(松田様)
ただ、ネタもとは協力はしてくれますが、全てを賄ってくれるわけではありません。いくらネタもとのツールがよくても、自分たちがしっかり手を動かして広報活動をしていかないと、結果も出ずに終わってしまうこともあるので、そうならないように気をつけてほしいですね(丸岡代表)
今後のさらなる目標
弊社も現在従業員が14名ほどになり、新たに東京本社とは別に大阪にも事務所を構える予定なんです。おかげ様で人も増えてきていますし、会社の規模も大きくなってきているので、今後は「訳あり不動産といえばネクスウィル」と名前が出てくるようになりたいと思っています。
実績も認知度も弊社が一番となることが最終の目標です。そのためにはやはり広報が重要になってくると思っているので、引き続き松田にも頑張ってもらいたいですし、いずれは広報を担当する人材もさらに増やさないといけないと思います(丸岡代表)
広報目線でいうと、今年は1回でもいいのでテレビ露出を狙っていきたいと思っています。また、全国で買い取りを行っているので、地方メディアともさらにつながりが欲しいなと思っています。
最終的には「何か情報に困ったらネクスウィルに相談しよう、聞いてみよう」とメディアの方に思ってもらえるようになりたいので、メディアの方といい関係性を構築できるようになることが広報としての目標です(松田様)
「いくらネタもとのツールがよくても、自分たちでしっかり手を動かして広報活動をしていかないと結果も出ずに終わってしまうこともある」
そう語る丸岡代表の言葉どおり、株式会社ネクスウィル様では、ネタもとを活用し、PRノウハウを学び実践し、メディアとの関係構築に日々取り組まれたことで、1年足らずで「自走化」に手が届くところまでに到達されたようです。
これから広報PR活動に取り組みたい企業様、ネタもとをご検討中の企業様は、ぜひ参考になさってみてください。
お忙しい中、快く取材にご協力いただきました、株式会社ネクスウィル 代表取締役 丸岡 智幸様、広報 松田 美江様、本当にありがとうございました。
参考:株式会社ネクスウィル 様 社員14名 ( 2023年5月現在)