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広報の効果検証、どうしたらいい?

広報の効果検証、どうしたらいい?

こんにちは。株式会社ネタもと PRプロデュース部です。
本コンテンツでは、広報担当者の方の「業務のヒント」となる情報をご紹介します。

今回のテーマは「広報の効果検証の方法」です。

広報の効果検証の方法については、今までも多くの議論がなされてきました。広報活動を始める経営者からは「広報を何で評価するか」と相談をいただくことも少なくありません。

そこで今回は、広報の効果検証について、特に広報未経験の企業が取り組みやすいポイントをお伝えします。

 

効果検証するには、目標設定から

効果検証するには、当然、目標がなければできません。まず検証する項目設定と、その目標を決めることから始めます。しかし、未経験だと、どのような項目が必要か、そもそも目標の設定数の目安が分からないと言われます。

何より「会社における広報の目標」がなければ、計画も立てられず、効果検証する目標設定もできません。設定する目標として少なくとも以下を決めることから始めます。

【1】会社としての広報の目標を設定する
・コーポレートPR(求職者に向けて採用を目的とした広報、働きやすくキャリアアップのチャンスがある企業として認知されたい、他社との差別化として技術力が高い企業と認知されたいなど)。
・プロダクトPR(〇〇と言えば〇〇会社というようにブランドの認知を獲得したい、新商品の認知を広げたいなど)

【2】目標設定に対して、伝えたいターゲットにリーチできる可能性が高い、情報発信方法、ターゲット媒体を決定する。
・情報発信方法(報道資料、自社ウェブサイト、SNSなど)
・ターゲット媒体(誰に伝えたいか、そのためにはどの媒体をターゲットにするか)

【3】情報発信方法、ターゲット媒体に合わせて、どのような“ネタ作り”ができるか、どのくらいの情報発信量が必要かを決定する。
・ターゲットとするメディアが求める情報に合わせたネタ作り
・情報発信方法に合わせて発信量を決定(認知拡大を目的に報道資料は月1回以上発信するなど)

【4】年間の事業計画、社会の動きに合わせて、情報発信ネタをどのタイミングで発信するかを決定する。
・事業活動スケジュールの把握、毎年恒例の話題やイベントなど社会の動きを整理
・事業や社会の動きに合わせて情報発信スケジュールをたてる

【5】KGI・KPI・ KDIを設定する
・KGI(自社PV数〇倍、目標とする認知されたいテーマが紹介されたメディア掲載〇件など)
・KPI(取材件数〇件など)
・KDI(ネタ作り〇件、情報発信数〇件など)

 

1年目の結果から、2年目はより精度の高い目標に

目標を決める際、追加の質問をいただくことが多いのは「初めてだから、目標数をどう決めたらよいかわからない」ということです。

広報活動が初めての場合は、目標数が多いか少ないかの判断が難しいですが、おすすめは競合他社や広報活動でベンチマークする企業を参考にすることです。

ネタ作りの数や取材数までは把握できませんが、ウェブサイト、SNS、プレスリリース等の情報発信数のKDIに関してはインターネット検索で情報収集できます。

また、メディア掲載もウェブサイトで公開されている企業も多いため、確認することができます。その他、他社の広報担当の方などに、聞いてみるのも参考になります。

「やってみてから決める」では検証ができないため、広報として目指す企業を参考に、1年目は「まず目標を設定する」ことから始めて、具体的な数値目標を掲げます。

そして1年を振り返るときに、KGI、KPIに対してKDIの内容、数が見合っていたかを検証し、2年目の目標を決定することができ、1年目の実績があることで、2年目の目標の精度が上がります。

目標とする数値は様々です。認知獲得が目的の場合、本来はターゲット層を対象に「認知度調査」を実施することが正しい検証になるかもしれません。

しかし、調査人数もある程度の人数が必要で、定期的に実施しなければならず費用も安くはないため、中小企業やベンチャー企業は難しいと判断されるケースが多いです。

また「自社ウェブサイトのPV数」以外には「メディア露出した記事の広告換算」も成果指標とされている企業もありますが、いずれにしても目標に対しての結果、前年の活動に対して改善した成果がどうなのかを検証することが大切です。

 

成果が見えづらいと言われる業務だからこそ、活動には定量的な目標を

広報活動の本質である「会社のファン作り」は、長期的な活動になります。また、広報は、情報発信だけではなく、社外の情報収集し社内に提供する役目、社内広報・インナーブランディング、危機管理など社内外に向けて「攻めの広報と守りの広報」を行う幅広い役割を担います。

社内の全ての部署と関わるため、依頼される仕事も多く「気が付けば1日終わっていた」ということもあるのではないでしょうか。

広報PRの大きな目的は会社の“ファン作り”ではありますが、当然、営業、採用などの数字に貢献することを目指し活動を行います。しかし、売上や採用の成果に対して広報としての成果を計ることは難しいケースがほとんどです。

成果が分かりづらい仕事、継続した活動が必要な仕事だからこそ、活動の量や質を見えやすくするために、定量的な目標数値を決め、結果を検証し、検証をもとに次の目標数値を決める。

もし「目標数値が決まっていない」と思ったら、チャレンジしてみましょう。

 

今回は、効果検証について解説しましたが、目標・効果検証があることで「広報の評価」ができるようになります。他の業務と兼務の広報担当者からは「広報ではない業務の評価基準はあるが、広報としての評価基準はない」と聞くこともあり、評価が無いことで優先順位が下がってしまうことも少なくありません。

経営者の方からも「広報の評価基準をどう決めたらよいか」というご相談をいただくことも多いので、是非今回のポイントを参考に広報の進化にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

記事の内容は、以下の動画でもご覧いただけます

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