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メディアが求める、企業広報に必要なコンプライアンス意識とは

メディアが求める、企業広報に必要なコンプライアンス意識とは

こんにちは、株式会社ネタもと メディアリレーションズ部です。

ゴールデンウィーク、皆さんいかが過ごされましたでしょうか。私はこの機会に、ちゃんとチェックできていなかった春改変の新番組視聴のついでに、改めて前クールの大ヒットドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS)の見逃し回を楽しんだりもしました。

通称『ふてほど』は、昭和と現代のコンプライアンスのギャップをテーマにした内容で、該当場面には“お断りテロップ”が流れることでも話題になりました。

ということで、本日は【コンプライアンス】についてお話しさせていただきます。

コンプライアンスとは、和訳すると“法令順守”ですが、メディア、特にテレビ業界においては“道徳的・倫理的に守るべきルール、マナー”も含めた広義で考えるべきかもしれません。

テレビは社会への影響も大きく、批判の対象になりやすいメディアです。

もともとテレビメディアには、民放テレビ共通また各局独自の『放送基準』やBPO(放送倫理・番組向上機構)といったものが存在していますが、近年では個人が意見を発信できるSNSが普及したことで、

「弱者や少数者に対する配慮がない」
「製作物が〇〇と酷似している」
「不適切な演出があった」

・・・など、放映内容へのネガティブな声が即時拡散され、放映直後から数時間で大問題にまで発展する事案が増えています。

そのような背景もあり、現代のテレビ業界はコンプライアンス問題には大変センシティブです。

以前の弊社セミナーにて、テレビ局のコンプライアンス部部長を務めておられる方がご登壇され、テレビ局が情報提供者に求めるポイントを解説いただきました。

<ネタもとメディアセミナーとは>
ネタもとが毎月開催する、メディアのキーマンに登壇いただくオンラインセミナー。テレビや新聞、雑誌、WEBなど様々なメジャーメディアのプロデューサー・ディレクター・編集長など重要ポストを務めるキーマンが、自社メディアのコンセプトや編集体制のほか、どんなアプローチが有効かなど、ほかでは聞けない有益な情報を教授いただけます。セミナー視聴者には登壇者のご連絡先を共有させていただくので、セミナー後すぐからのアプローチも可能です。

細かくはいろいろとあるのですが、最も企業広報が気を付けてほしいのが

関連法・指針の順守

とのことです。

該当する法や指針は業種・商材などによって様々ですが、よく聞くものだと

・景品表示法
・薬機法
・あはき法
・食品表示法
・著作権法


などがあります(一部略称)

該当される業界の方は、広報部門に限らず法の内容についてご存じかと思いますが、特に最近は景品表示法におけるNo.1表示への措置命令も増えており、また2023年10月からステマ規制も追加されました。

メディアにとってのお客様とは、視聴者または読者という一般消費者ですが、直接の重要なステークホルダーはCMスポンサーとして広告料を支払う企業です。

メディアに広告を出すのは消費者商材を扱う企業であることが多いため、消費者の声を受けスポンサーを降りる判断も非常に増えています。お金を出すスポンサーがいなくなるとメディアの運営を続けることは難しく、よって現代の各メディアは視聴者・読者のクレームを生まないよう細心の注意を払って“コンプラ順守”に取り組んでいるのです。

もし企業から送られた情報をもとに商品を紹介したとき、それが関連法に抵触するものだという指摘が視聴者・読者から寄せられた場合、メディアにも大きなリスクが発生します。メディアが「情報元の企業は本当に信頼できるのか」と警戒を強めているのも、無理もないと感じます。

ここで事例として、本日は成功事例ではなく失敗事例のご紹介になってしまうのですが、ある企業様の新商品である家事用品にメディアが興味を持ち、取り上げる方向で検討を進めていました。

しかしある日メディアから、

「企業のホームページを見たところ、『主婦の強い味方!』『奥さんへのプレゼントに!』といった表現が並んでいて、家事イコール女性という視点で販促をされているようなので、ちょっとうちでは取り扱いが難しいです」

との残念なご連絡をいただいてしまいました。

『ふてほど』でも、行き過ぎたコンプライアンス順守を揶揄するようなシーンも多く描かれ、いまだにネット上ではその線引きが適切か、討論が続いているようです。

是非の判断は各社・各位で異なるところですが、広報の視点で言うなら、メディアがなぜ表現ひとつにも慎重になっているかを理解したうえで、安心して情報を受け取ってもらえるよう企業側の配慮も不可欠かと思います。

価値観は時代に応じて変化していきます。広報活動成功のためには、時代の流れを読んでしなやかに対応できる力をつけていきましょう!

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