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新しい情報ではない「既存商品」をネタにするには?

新しい情報ではない「既存商品」をネタにするには?

こんにちは。株式会社ネタもと PRプロデュース部です。
本コンテンツでは、広報担当者の方の「業務のヒント」となる情報をご紹介します。

今回のテーマは「既存の商品を”ネタ”にする方法」です。

新商品の発売開始やサービス提供開始のプレスリリースは、発売時に一度しか情報発信するチャンスがありません。もちろん、このタイミングを逃すことなく情報発信することは重要ですが、一度だけの情報発信で認知を獲得するのは難しいと感じている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、すでに発売から時間が経っている「既存の商品やサービス」について、どのようなネタとして情報を発信すればよいか、その方法についてご紹介します。

 

発売後だからこそ伝えられる情報がある

新発売やサービス提供開始の発表時は、その商品がどのように社会に貢献するか、自社の思いや目標でしか伝えることができません。しかし、発売後は、その商品やサービスの価値を実際の「状態」で伝えることができるようになります。

以下に、既存商品・既存サービスの情報発信ネタの事例をご紹介します。

①販売実績の発表
商品が発売されてから一定期間が経過し売上が好調な場合、その実績を公表することができます。ただし、1000個以上の商品販売や50社以上のサービス導入など、数字だけを示しても、業界以外の人から見ると、その実績が好調であるか判断しづらい可能性があります。その場合は、比較データを活用するなど、誰が見ても好調であることが分かるように記載する必要があります。

②導入事例の発表
BtoBのサービスで有効な情報発信に「導入事例」があります。サービスを開発するときに想定していた課題がどう解決したのか、利用者側の声として伝えることができます。取引先の協力が必要であり、事前に情報公開が可能かを確認します。導入前の課題、導入後の変化は具体的な数値を記載することがポイントになるため、確認時には、その情報を公表できるかが重要なヒアリング項目になります。

③新たな事業展開の発表
商品やサービスは新しい情報でなくても「新しいエリアへの展開開始」「新しい業界への導入決定」など、新たな事業展開を発表することができます。この情報はマーケティング部や営業部などとの連携をとり、情報をキャッチできる体制をつくっておくことが必要です。

また、エリアや業界に特化した情報発信をする場合は、地方メディア、業界や専門メディアが主のターゲットになるため、プレスリリース発表時は、直接情報を提供できるようにプレスリリースの送付先の確認をしておきます。

④アップデートの発表
商品やサービスが発売されてからアップデートやリニューアルするケースもあるかと思います。「ちょっとした調整だけど・・・」という場合でも、PRしたい商品やサービスの場合は情報を発表するチャンスとして活用します。社会全体から見るとニュースバリューは低くなりますが、利用するユーザーにとっては利便性が上がる、活用の幅が広がるなどのニュースとなります。

このように、一つひとつの情報は最初の新発売や提供開始よりはニュースバリューが低くなるケースもありますが、実績や事例など、新発売時には伝えられない商品やサービスの価値を伝えることができます。何より、一度だけでなく、二度、三度と情報を目にすると「最近よく見かける」と感じ、商品やサービス自体の認知につながります。

 

プレスリリースとは違う切り口で発信

新商品の情報発信であるプレスリリース以外に、企業の活動をまとめた情報「ニュースレター」があります。ニュースレターの発信情報の1つに「開発ストーリー」があります。開発ストーリーでは、なぜその商品やサービスを開発しようと思ったか、そこにはどのような困難な壁を乗り越えたかなどを伝えることができます。

また、開発の背景にある社会や業界の課題を解決したいという会社の思いや、開発者の技術力、ときには人としての魅力も伝えることができ、プロダクトPRだけでなく、コーポレートPRにもつながります。

他には、時事ニュースに合わせて情報発信する方法があります。商品やサービスに関連するニュースが話題になった、またはその予測があるときには、すかさずそのニュースに絡めて商品やサービスの情報に触れた情報を発信します。

時事に合わせて情報発信をするときに大切なのは、タイミングです。いざというときに備えて、あらかじめ予測して情報をまとめておくこと、そして世の中の動きをいち早く察知するために日々アンテナを張っておくことです。

開発ストーリーや時事ニュースと絡んだテーマ性がある情報は、メディアに対しての情報発信だけでなく、他の情報発信にも活用できます。開発ストーリーであれば、採用サイトへの公開、取引先へのメルマガなど、時事ニュースであれば自社サイトをはじめとするオウンドメディア等での発信です。

広報活動は関わる全てのステークホルダーとの良好な関係を作ることであり、まとめた情報を伝えたい相手にどう伝えるか、まとめた情報をコンテンツとしてどう活用できるかも広報担当の腕の見せどころです。

導入事例や時事ニュースとからめた情報発信は急には対応できません。認知獲得には定期的な情報発信が必要であり、新商品やサービス提供開始のプレスリリース後の反響を待って、次の手を考えると情報発信が途切れてしまうことがあります。

新商品やサービス提供開始の予定が決まったら、その後にどのような情報発信ができるか、年間の計画を立てて新商品の発表を向かえることが継続して効果的な情報発信を行う秘訣です。

 

以上、今回は、既存商品のネタにする方法をご紹介しました。

既存の商品やサービスの情報発信は、社内との連携、トレンドの情報収集など、広報力を発揮できる活動です。事業展開に関わることはマーケティングや営業との連携、採用活動に活用できる開発ストーリーは人事との連携です。

ある広報担当の方からは、既存の商品やサービスの情報発信で広報と他部署が共通の目標を持つとコミュニケーションの機会が増え、広報への協力体制もでき、会社全体の広報力アップにつながったという声もありました。

「新商品、新サービスがなくて情報発信するニュースがない」と思っている広報担当の方は、広報力アップのためにも是非チャレンジしてみてください!

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